副田・山中組がベスト4進出!/全日本学生室内選手権3日目

2022.12.10

 またも全国大会でベスト4入りだ。大会3日目を迎えた全日本学生室内選手権(以下、インカレインドア)は女子シングルス、男女ダブルスの準々決勝が行われた。副田温斗(営3=四日市工)・山中朝陽(文1=四日市工)組が熾烈(しれつ)な同校対決を制し、準決勝に進出。そのほかの組は惜しくも負けてしまったが、全国大会でベスト8が4組という素晴らしい結果となった。

 

◆12・7〜11 全日本学生室内選手権(江坂テニスセンター)

▼12・9

[男子ダブルス準々決勝]

 町田・村田組 0{6―7、0―6}2 大田・加藤木組(法大)

◯副田・山中組 2{3―6、7―6、10―8}1 横田・中村(筑波大)組 ○  

 横田・中村(筑波大)組 1{6―3、6―7、8―10}2 副田・山中組

 

[女子シングルス準々決勝]

 鈴木渚 0{4―6、3―6}2 梶野(早大)○

 

[女子ダブルス準々決勝]

 吉田・鈴木渚組 0{1―6、6―7}2 中島・大橋組(慶大)

 

【男子ダブルス準々決勝:町田晴(文4=四日市工)・村田英夢(理工1=麗澤瑞浪) 組VS大田空・加藤木組(法大)】

 有終の美とはならなかった。学生最後の大会で優勝を目指し出場していた明大のエース・町田とルーキー・村田のダブルス。準々決勝では法大のビッグサーバーペアと対戦した。「1回戦の出だしが悪かったので、出だしを意識していい展開で進んでいた」(町田)。序盤から相手にブレークのチャンスを与えず、安定した試合運びで4―3と互いにキープをし合う展開に。そして迎えた相手サーブの第8ゲームは「僕のリターンが合っていて、1本ブレークができた」(村田)。少ないチャンスをつかみ、5―3とリードを奪うことに成功する。しかし直後の町田サーブのゲームでブレークを許すと直後にキープも許し、試合は振り出しに戻ってしまう。「今回課題にしていた勝負どころで取れなかった」(町田)。そのままの流れで迎えたタイブレークでは、村田のダブルフォールトもあり3―7で獲得できず、第1セットを6―7で落とす。巻き返しを図りたい第2セットだったが、第1ゲームで4回のブレークチャンスを逃すと一気に相手のペース。法大ペアが6ゲーム連続で獲得し、町田・村田組はストレート負けを喫した。

 

 「今大会も優勝があったのではないかと町田さんとも話していた。優勝する未来が見えた大会で、最後町田さんにタイトルを持たせることができたのではないか」(村田)。今大会で完全に引退となる町田。今季は4年生として全日本学生選手権での単複ベスト4など輝かしい実績を残してきた。「0―6で負けてやり終えたとはおかしいかもしれないですが、そこに関しては何も後悔はないです。完全に引退です」(町田)。タイトルには届かなかったが、町田が残した結果に後輩たちは大きく刺激を受けたに違いない。「新進が始まる中で冬にどういう準備ができるのかで、これから変わってくるのかなと思います」(町田)。町田の思いをつなぎ、タイトルまで届く活躍に期待したい。

 

 

【男子ダブルス準々決勝:副田・山中組VS横田大夢主将(政経3=足利大付)・中村元(筑波大)組】

 同校対決は副田・山中組に軍配が上がった。第1セットは横田・中村組に主導権を握られる展開に。「サーブがお互いに良いので絶対にブレークされない。さらにリターン力もあるので勢いでいくことができた」(横田)。「相手に圧倒されていた部分も多かった」(山中)。副田・山中組は相手ペースの流れを断ち切ることができず、第1セットを3―6で落としてしまう。第2セットに入っても横田・中村組のペースで試合が進む。そんな中、副田・山中組は5ゲーム目でブレークに成功。「相手に付いていくことで、自分たちの流れをつかむことができた」(副田)。相手に突き放されることなく、必死に食らいついていく。その後はお互いにキープが続きタイブレークに。「思い切ったプレーができた」(山中)と序盤に3―0とリードを広げると、その後も順調にポイントを重ねていき第2セットをモノにした。

 

 第2セットの流れのまま行われたファイナルセットの10ポイントタイブレーク。ここでも副田・山中組が序盤に5―1と大量リードする展開に。「5―1でチェンジコートできたのはとても大きかった。自信もつき、気持ちを上げていくことができた」(副田)。後半にかけて相手の猛追を許すも、持ち味でもある思い切りのいいプレーを続け序盤のリードを守り切り、見事10―8で勝利を収めた。

 

 「実質今試合が決勝戦だと思っていた。彼らが優勝すると思う」(横田)。その言葉を現実にするため、決勝進出を懸けた試合に挑む。次戦の相手は法大の大田・加藤木組だ。町田・村田組を撃破して勝ち上がってきた強敵であり、大田は副田と同じ高校の同級生、山中の高校の先輩でもある。「憧れの先輩でもあるので、リーグ戦で負けたリベンジを果たせるように思い切ったプレーを出して勝ちたい」(山中)。それぞれの持ち味を生かせるかが勝負のカギとなりそうだ。敗れたチームメートの思いも背負い、勝ち星をつかみにいきたい。

 

[田中佑太、萩原彩水]

 

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