4番永井の決勝打! 早大との接戦を制し、優勝へ望みをつなぐ/東京六大学秋季リーグ戦

2022.10.16

 早大1回戦に勝利し、連勝を狙い臨んだ2回戦。2回裏に吉原瑠人捕手(法2=仙台育英)のソロ本塁打で先制点を挙げ、そこから1点を争う接戦となる。8回表に同点に追い付かれるも最後は永井克樹外野手(営4=広陵)の2点本塁打で試合を決定付け、早大から勝ち点を獲得した。

 

◆9・17~10・23 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)

▼10・16 対早大2回戦(早大東伏見グラウンド)

○明大4-2早大

 

 早大戦

 早大

 明大

 

 4番の一振りが試合を決めた。早大1回戦で勝利を収め、勢いに乗った明大。今試合も最後まで目が離せない接戦となった。打線は2回裏、吉原の当たりが低い弾道でレフト方向へ。「入るとは思っていなかった」(吉原)。打球はそのままスタンドを超え、ソロ本塁打で先制に成功した。4回表に同点に追いつかれるも、直後の4回裏。元雄立主将(文4=東北)と、吉原の安打で2死一、三塁の好機をつくる。この大事な場面で明大が選択したのは重盗だった。相手投手はスタートを切った一塁走者の吉原に気を取られ、三塁走者の元雄がヘッドスライディングで本塁へ生還。相手はどちらにも投げられず、逆転に成功した。しかし、8回表、2番手でマウンドに上がった小磯孝平投手(政経1=日大二)が相手打線につかまり、再び同点とされる。それでも、立ち込めた暗雲を4番のバットが振り払った。四球と盗塁で二死2塁の好機で打順が永井へ。「打ったらおいしいなと思い、絶対に打ってやろうと打席に立ちました」(永井)。低めに来た球を完璧に捉えて2点本塁打を放ち、試合を決めた。

 

 投手陣も力投を見せた。先発は近藤吏矩投手(営2=札幌一)。「バッティングにもリズムをつくりたいと思って投げた」(近藤)とテンポのいい投球から流れをつくる。早大打者の1巡目を1人の走者も出さず、完璧なスタートを切った。1失点は許したものの、7回99球と余力を残してマウンドを2番手の小磯に託す。安打や死球などでピンチを迎えるも、1失点で切り抜け、最終回は笹川健太郎投手(文3=明大中野八王子)がマウンドへ。連打と四球で2死満塁のピンチを背負う。さらに、続く打者もフルカウントまでもつれ込んだが、最後は投手ゴロに打ち取り接戦を制した。

 

 「あと2勝すれば、自力優勝の可能性が残っている」(永井)。今試合勝ち点を獲得したことで、優勝に望みをつなげた明大。次戦の慶大との最終戦が重要な一戦となる。「目標は2勝することですが、しっかり一つ一つ勝っていくことで優勝が近づくと思う」(吉原)と浮足立った様子はない。このままの勢いで優勝争いを制し、悲願の優勝をつかみ取りたい。

 

[倉田泰]

 

試合後のコメント

永井

――今試合はどのような展開になると考えていましたか。

 「楽な試合になるとは思っていなくて、接戦で厳しい試合になると思っていました」

 

――次戦の慶大との最終戦に向け、意気込みをお願いします。

 「他力本願にならず、自分たちは2連勝するという気持ちで、それを前提に1週間練習していきたいです」

 

吉原

――今試合を振り返っていかがでしたか。

 「早大1回戦をいい流れで勝つことができて、今日は近藤の調子も良かったので、勝つことができればいいなと思っていました。結果、勝つことができて良かったと思います」

 

――最後のピンチの場面を振り返っていかがでしたか

 「もし、あそこで取られて負けたとしても、まだ1勝1敗になるだけだったので、いい意味で開き直ることができました。投手も自信を持って投げていたので、0点に抑えられたと思います」

 

近藤

――7回で交代した理由はございますか。

 「中継ぎ陣が頼れるので、100%で投げられる選手に任せたほうがいいと思って、マウンドを託しました。ヒヤヒヤしたけど、やってくれるだろうなと信じて見ていました」

 

――次戦の慶大との最終戦に向け、意気込みをお願いします。

 「まだ優勝の可能性はあるので、自分たちができる最善を尽くして優勝できればと思います。慶大戦も2戦2勝と全勝で終わりたいです」