
大逆転劇で春の王者法大を制す/東京六大学秋季リーグ戦
勝利から一夜明け、気合十分で臨んだ法大2回戦。序盤は流れをつかむことができず、先制を許してしまう。その後すぐに追いつくも再び点数を追う展開に。試合後半、高橋佑輔外野手(政経4=日大二)の2点本塁打で試合を振り出しに戻すと、永井克樹外野手(営4=広陵)の適時打で逆転。救援陣の力投もあり、見事連勝を飾った。
◆9・17~10・23 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼9・26 対法大2回戦(早大東伏見グラウンド)
○明大11―7法大
2回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
法大 | 0 | 5 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 |
明大 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 3 | 2 | 1 | × | 11 |
劣勢の状況から試合は始まった。初回裏は一死満塁の好機も中飛からの併殺で無得点。悪い流れが続くように2回表、先発の上井健太朗投手(農3=札幌一)が先頭打者に四球を与えると連打で先制を許す。その後何とか二死までこぎ着けるが、甘い球を打ち込まれ一気に5点を奪われてしまう。だが「ベンチで諦めている選手はいなかった」(高橋)。その裏、吉原瑠人捕手(法2=仙台育英)が適時2塁打で反撃ののろしを上げると、金澤永輝内野手(法3=花巻東)が3点本塁打を放ち4―5まで追い上げる。3回裏には同点に追い付き明大のペースと思われたが、春季リーグ王者の法大は甘くなかった。直後の4回表、相手の本塁打により再び追いかける展開に。
2点ビハインドで迎えた6回裏、無死1塁の場面で打席に立ったのは代打高橋。「絶対に自分がつなぐ」(高橋)。強い気持ちでフルカウントまで粘り続け、真ん中に入ってきた球を弾き返すと、これが試合を振り出しに戻す2点本塁打に。勢いに乗った明大はこの後も一死2塁の好機から永井が適時2塁打を放ち逆転に成功。ベンチへ力強いガッツポーズを見せた。試合終盤にはダメ押しの追加点を挙げ、11―7で法大に勝利。春季リーグのリベンジを果たし、秋季リーグ最初の勝ち点を獲得した。
今回の勝利には救援陣の活躍も忘れてはならない。3回1/3、失点7(自責3)で降板した上井。そんなエースの不調にも慌てることなく、岩田一真投手(情コミ4=日大二)をはじめとした4人の見事な無失点継投リレーで相手に試合の主導権を渡すことはなかった。
「全員で勝ちに対して気持ちを前面に出した」(金澤)。法大1回戦の良い流れを体現するかのように、ベンチからは絶えずチームを鼓舞する声が響く。たとえ失点しても前向きな言葉で選手同士背中を押し合うその姿勢が、今回の大逆転劇を導いた。次は春季リーグで敗れている立大戦。さらに成長したチーム力で、白星を重ねたい。
[高橋佳菜]
試合後のコメント
金澤
――先制された要因を教えてください。
「野球は流れが大事なので、初回で1点でも取っていれば次の5失点はなかったと思います。取らなければならないところを取り切るとチームとして流れに乗ることができると思うので、そこは反省点です」
――全打席出塁でしたが、状態はいかがでしたか。
「東大戦で感覚が良くなかったので、次の試合で修正できたのは良かったです。調子の波はありますが、いい状態をキープできればと思います。」
高橋
――どのような気持ちで試合に臨みましたか。
「前試合はいい勝ち方ができたので、今試合はその流れを切らさないよう試合前から意識していました」
永井
――ご自身の調子はいかがでしたか。
「前の3打席は当たりがなかったですが打撃の感覚自体は悪くなかったので、いいところで回ってきたら打ってやろうという思いはありました」
――次戦への意気込みをお願いします。
「絶対に勝ちます!」
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