月曜決戦17得点で早大下す/東京六大学秋季リーグ戦

2022.09.26

 豪雨の影響で1日遅れて開催された秋季リーグ戦第3週、首位攻防第2ラウンドは明大が大勝。試合は1点を追う5回裏、宗山塁内野手(商2=広陵)の3点本塁打や髙山陽成投手(文4=作新学院)の適時三塁打で逆転する。さらに8回裏には宗山が2本目となる3点本塁打を放つなど、一挙9得点を挙げ早大を突き放した。開幕カードの東大戦では失点が目立った投手陣も、この日は久野悠斗投手(商1=報徳学園)や髙山ら中継ぎ陣が好投。2季連続優勝に向け、戦力が整いつつある。

 

(明)藤江、久野、〇髙山、蒔田、石原―蓑尾

(早)●伊藤樹、齋藤正、飯塚脩、原―印出

【安】(明)15(早)9

【本】(明)宗山2(5、8回)(早)印出(2回)、熊田(3回)

【三】(明)中村奎(2回)、髙山(5回)、明新(8回)

【二】(明)村松(5回)、山田陸(6回)

◇犠打6 飯森2(1、5回)、宗山(1回)、中村奎(4回)、蓑尾(5回)、直井(7回)◇併殺0 ◇残塁8 ◇盗塁2 飯森(5回)、宗山(6回) ◇失策0

 秋季リーグ戦、序盤の山場となる明早2回戦。昨季首位打者に輝いた宗山が放った2本の本塁打がこの試合を決定づけた。5回裏の逆転の3点本塁打は直球を弾き返し、8回裏のダメ押しとなる3点本塁打は変化球をすくい上げ、宿敵早大を絶望の淵に沈めた。東大戦では「自分の形が作れなかった」(宗山)と苦しんだが、早大との2試合では計7安打と復調をアピール。さらにここまで4割を超える高打率を記録している村松開人主将(情コミ4=静岡)も好調を維持しており、得点力不足の懸念は完全に払拭した。

 

 また中継ぎ陣の充実も好材料。2番手で登板した久野はこの日がリーグ戦初登板。プロ注目打者・蛭間(早大)から三振を奪うなど堂々の投球を披露した。久野の後を継いだ髙山は3回を無失点に抑え、4年生にして自身初の勝利投手となる活躍を見せた。この試合のハイライトは8回表、この回から登板した蒔田稔投手(商3=九州学院)が2点を返され、さらに2死満塁のピンチで6番・吉納(早大)と相対した場面。この日の蒔田は制球に苦しんだものの、緩いカーブを効果的に用いて追い込むと最後は自慢の直球で空振り三振。試合を通じて見せた投手を中心とする明大の粘り強い守りは、四死球を重ねた相手投手陣とは対照的で、勝利の女神がどちらの味方につくかはもはや明らかだった。

 

 今週末は投打にタレントがそろう法大との対戦。昨季は1分1敗の状況から2連勝で勝ち点を獲得し、優勝への弾みをつけた。早大1回戦で完封勝利を達成した村田賢一投手(商3=春日部共栄)に盤石の中継ぎ陣が控える強力な投手陣で強力法大打線を封じ込める。

 

[上瀬拓海]