上田が意地の1発放つも、社会人相手に完敗/社会人対抗戦

2022.03.27

 明大は初回から5点を失う厳しい立ち上がり。3回表に上田希由翔内野手(国際2=愛産大三河)の1発で1点を返すものの、反撃はここまで。終盤の投手陣が無失点でつないだが、打撃陣とはかみ合わず、社会人相手に惨敗を喫した。

 

 昨年度の主砲が今年度も大活躍の予感だ。5点差で迎えた3回表、一死で打席には左の大砲・上田。4球で追い込まれてしまうが、甘く入った直球を完璧に捉えた。ライナー性で打球は伸びていき、そのまま右翼スタンドへ。1年次から4番を任されてきた男がリーグ戦前に好調ぶりを発揮した。明大の得点はこの1点に終わってしまうが、中でも直井宏路外野手(商1=桐光学園)が2安打に加え、好走塁も見せ、アピールに成功。オープン戦も終盤を迎え、熾烈(しれつ)な定位置争いはより激化していきそうだ。

 

 投手陣は、5回以降は無失点の好投。村田賢一投手(商2=春日部共栄)、松島元希投手(文1=中京大中京)、渡部翔太郎投手(総合3=千葉黎明)、髙山陽成投手(文3=作新学院)が4人でテンポ良くつないだ。昨年度までのような絶対的エースはいないが、継投で勝利を収める今年度の勝ち方が見える一戦となった。

 

 社会人相手に点差自体は離されてしまい、改善点も多く見られた明大。しかしリーグ戦前の今に失敗することは大きな問題ではない。全ては6季ぶり41度目の栄冠のために。六大学の〝頂〟を決める熱き〝戦〟はもう目の前だ。

 

[中村謙吾]