
前田剛志 巧みな投球で打者を操る背番号1/4年生取材③
今年度、春秋どちらも2位という結果に終わった明大。惜しくも優勝はできなかったが安定した成績を残し続けた。その中で特に活躍をした4年生の中心メンバー4名に事後取材を行った。第3弾は投手2本柱の内の一角である副主将・前田剛志(農4=札幌一)。1年次からマウンドに立ち続けた前田の4年間やこれからのチームについて聞いていく。
――まず最後敗退した神大戦からお聞きしたいと思います。この試合は先発で投げていましたが初めはどうでしたか 。
「流れが良かったと言っても四球を出してしまったりしていました。3人で切るなど流れを良くしていれば、攻撃にスムーズにつなげられたのかなという風に思いますね。ただ、序盤の方は0で続けられたのでよかったのかなという風にいます」
――その試合が終わった後、どういった気持ちでしたか。
「言い方が変ですがやっと終わったのかといった感じがありました。ただもう終わってしまったのか、4年間が早く終わったといった思いもありました。その二つが何というか、交差しているような感じでした」
――4年間で思い出に残っていることは何ですか。
「一番大きい大会でもある全国大会に2年前に出場できたことです。ベンチ入りさせて頂いて試合にも出させていただいたんですけど。まあその大会含めて全てがやっぱり思い出になっていると思います」
――あの時はベスト4までいきましたが、次の大会で優勝まで目指そうという気持ちはありましたか。
「それはずっと多分みんな思っていました。実際に次の年は清瀬杯という全国大会に出場して、一応全国大会に2年連続で出場したっていう実績はできたのかなともらえていたので」
――それでは、4年間のベストゲームを教えてください。
「2年前の関東選手権の国学大戦です。2対1で勝ったんですけど、当時国学大がめちゃくちゃ強いという話を聞いていました。それでも最後まで投げきることができましたし、今でもしっかりと覚えているので、その試合の印象が強いですね」
(関東選手権でも下級生ながらマウンドに上がり、しっかりと要所を締めた)
――今年は全日本学生大会には出場できませんでした、それについては何かありますか。
「もちろん悔しい思いはありますが、こればっかりは仕方がないなという思いの方が強いですね。自分は割り切っていましたが、他の幹部とかはミーティングをしていた時は僕以上に悔しがっていました。谷口(秀斗主将・政経4=広陵)とかは特に泣いていたので、その姿を見ると本当になくなってしまったんだなという思いは本当にあります」
――4年生になってチームをこうしていきたいみたいなことを共有した事などありますか。
「谷口が突っ走って、谷口が引っ張ると言ったチームでした。なので谷口には本当に感謝しています。自分自身が引っ張っていくだけじゃなくて、自分から行動していくような選手ってなかなかいないと思います。本当に良いキャプテンに出会えたなと、自分たちも4年生になって一致団結して良いチームをつくろうという気持ちがありました」
――明大の準硬式野球部に入って最初に思ったことは何ですか。
「正直入る前は準硬式はめちゃくちゃ緩いのかなと思っていました。でも意外と入ってみたら、他にも推薦の人とかがいてレベルも高かったです。その中で文武両道とかも掲げていたので、入って良かったなというような思いはあります。自分自身も1年生の頃から試合に出させてもらっていました。硬式野球ではそういったことはなかなかない難しいと思うので、たくさん出場させてもらったのはありがたく思っています」
――4年間でつらかったなって思うようなことありますか。
「本当にケガが続いたので、でもそれだけですね。ケガがなかったらどのくらい長く投げられたか、とかどれぐらいの球速が出たのだろうという風には今でも思います」
(実力は折り紙つきだったが、ケガに泣かされた日々も多い。苦労人の一面もあった)
――神大戦と同日に行われていた新人戦は優勝しました。それについてはどうですか。
「新人戦優勝は自分がいた代ではなかったので単純にうらやましいなというのはあります。もともと1、2年は力があるのかなと思っていたので、それが証明されたと言いますか、今後が楽しみな結果になりました」
(1年生捕手とコミュニケーションを取る前田。ともにプレーする中で後輩の力をしっかりと見出していた)
――今後に期待が持てる後輩などいらっしゃいますか。
「投手で言うと岩田一真(情コミ3=日大二)。あいつが投手のリーダーになって色々と大変だとは思うんですけど、しっかりとまとめてくれればなという風に思います。うちは投手の数はいっぱいいるんですけど、今年までは高島が1人で投げる状態だったので、投手王国を作ってほしいなという風に思っています。他は野手で言うと元雄(立・文3=東北)が来年キャプテンなので、大変だと思うんですけどチームをしっかり引っ張ってもらいたいなと思います。あと他の来年3年生になる選手たちは意外と打力がある選手やいい投手も多いと思うので楽しみですね」
(前田が注目している岩田。投球回数は少ないが、これからが楽しみな投手の1人だ)
――前田さんが思うこれから明大準硬式野球部を教えてください。
「他のリーグのチームから六大学の準硬式といえば明大と言われるようなチームをつくってほしいなという風に思います。東都で言えば中大みたいな、そういった位置まで上り詰めてくれればいいですね」
――4年間準硬式野球部でプレーし続けた感想をお願いします。
「準硬式で楽しく野球ができて良かったなという風には思っています。あと先ほど言ったんですけど、ケガが続く中で4年間続けられることができたというのは一つ良かったですね」
――前田さんは社会人になっても野球を続けますか。
「いや、今までほどしっかりと野球は続けないですね。それでも今後は草野球だったり、あとは機会があれば指導者とかもあるかもしれないので。そういったところで関わりたいなという風に思っています」
――明大の試合などは見に行くことはありますか。
「都内で勤務することになっているので、もちろん行きたいですね。タイミングがあれば見に行きたいなという風に思っています。やはり先輩とかがリーグ戦を観に来てくださっていましたし、そういった中に自分も加わってしっかり応援していきたいですね」
――ありがとうございました。
[金内英大]
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