
女子も亜大に粘り勝ち 王座へ王手をかける/王座出場校決定トーナメント(女子)
2003年に創部されて以来、いまだ全日本大学対抗王座決定試合(以下、王座)に出場できていない女子部。王座進出を懸けた王座出場校決定トーナメントの初戦、亜大戦を4-3でなんとか粘り勝つ。悲願の王座初出場へ王手をかける大事な一戦となった。
【D2南口亜美(国際2=野田学園)・吉田華菜子(法2=仁愛女子)組VS伊藤さつき・吉川ひかる組】
最後まで強気のプレーを崩さなかった。練習試合から自発的に勝負を仕掛けていくプレーを貫いてきた期待の2年生ペア。「どんな相手でも自分たちのやることは変わらず、積極的にやろうと話して臨みました」(吉田華)。その言葉通り、第1セットから思い切った攻めのプレーが目立ち、一気に4-0と相手を圧倒する。「攻めたミスはオッケーだと決めて、引くことだけはしないと2人で決めていた」(南口)。ミスが出ても2人は笑顔で話し合い、気持ちを切り替える。相手に反撃のスキを与えないまま攻め切り、6-3で第1セットを制した。しかし続く第2セットは真逆の展開に。今度は相手に0-4と点差を広げられる。「相手にやられてというよりは、自分たちのミスだった」(吉田華)。ミスは増えたものの、吉田華が前で動き、南口がラリーを続ける形に持ち込んでいく。結果的に3-6と、第2セットを落としたものの「流れが完全には相手に行かなくて良かった」(南口)。D1の試合が終わり、ファイナルセットは周囲の視線を浴びる状況。D1の4年生ペアも見守る中、一進一退の攻防を繰り広げる。最終盤、10-9で迎えたマッチポイントではサーバーの吉田華がダブルフォールトとしてしまう。それでも試合中自分たちのプレーを貫き続けた2人。最後はペアで前に繰り出し、南口のクロスショットで見事勝利を収めた。王座出場に向け、次戦でも攻めのプレーを発揮したい。
(勝利を決め抱き合う南口(左)、吉田華)
【S1吉田明日香(政経4=四日市商)VS山﨑郁美】
亜大に勝つか負けるか。勝負の命運を握ったのは大エース・吉田明だ。試合序盤、先にブレークに成功するとそのまま流れを引き寄せ6-3で第1セットを奪う。続く第2セットでも吉田明の鋭いショットが際立つも、相手の方が一枚上手。「苦しい戦いになった」と3―6でセットを取り返されてしまう。ここまで亜大と3勝3敗でファイナルセットを制せるかがチームの勝利を左右する。絶対に負けられないところでも「全く緊張感はなくみんなが付いているからとても楽しみだった」。自分らしいプレーを貫き通し7-2まで一気に進めるが、相手も簡単には勝たせてくれない。しかし最後は勝利への気持ちの差が「今まで以上の最高のプレー」を引き出し、劇的な勝利を収めた。
次の相手は強豪・慶大。「王座にこのチームで行きたい」(稲葉あす果主将・国際4=野田学園)。明大の持ち味のチーム力で「今までにない気迫のある攻めのプレーができた」(上原真吾監督)。今回亜大に勝てたことで夢の王座進出へ一歩近づいた明大。つかみかけたこのチャンスを手放すわけにはいかない。
[出口千乃、渡辺悠志郎]
試合後のコメント
吉田明
――ファイナルセットで明大が勝つか負けるかが決まることになったと思いますが、緊張感はいかがでしたか。
「スーパータイブレークに入るとき、緊張感は全くなくてみんなが付いているしとても楽しみという気持ちと『これ自分が勝ったらちょっとかっこいいな』という気持ちがあったので入る前はとても楽しみでした」
――最後に来週の慶大戦への意気込みをお願いします。
「来週勝てば王座に行けるのでやはり明治の女子はまだ王座に行ったことがないのでここのチャンスをしっかり生かせるように慶應に絶対勝ちます」
南口
――今日の調子はいかがでしたか。
「前日から2人とも調子が良くてあとはやるだけという感じで試合に入ることができたので、暑さは関係なくできたと思います」
――今回の大会に向けて強化した点はありましたか。
「2人のダブルスは前に入って自分たちから展開して、最後まで逃げないプレーです。そこを徹底的に対抗戦も練習試合もミスをしてもやってこられたのが良かったと思います」
吉田華
――相手の特徴は何でしたか。
「予想していたオーダーとは違いましたが、相手がどんな相手でも自分たちのやることは変わらず積極的にやろうと話して臨みました」
――目標をお願いします。
「もう一個勝てば王座なので、ダブルスはずっと落として0-2になっていたので、そこを1-1で回せたことには自信がつきました。相手は慶應なので、そこは動画を見たり相手の分析をしてしっかり準備をして慶應でも挑戦者の気持ちでいきたいです」
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