10番の意地 杉浦の劇的弾で拓大撃破/関東大学1部リーグ戦

2021.09.16

 まさに千両役者。試合を決めたのは途中出場の10番・杉浦だった。前節から中3日で迎えた延期日程の拓大戦。序盤からチャンスを作るものの決められない展開が続いた。しかし87分、右サイドからのクロスの折り返しを途中出場のエース・MF杉浦文哉が沈め、1―0で勝利。後期初白星を挙げ、首位法大と勝ち点差1に迫った。

 

 最下位に沈む拓大を相手に、後期初勝利を目指し臨んだこの試合。栗田大輔監督は前節に引き続き3バックを採用すると、初スタメンとなる倉俣や中村らを起用。フレッシュな陣容で臨んだ。試合は前半から明大ペース。支配率を高め相手ゴールに迫るも決定力に欠き、先制点を奪えない展開が続く。「決め切れないと徐々に相手のペースになる」(杉浦)。徐々に拓大にペースを握られ、カウンターから決定機を与えるも何とかしのぎ、スコアレスで折り返す。

写真:リーグ戦初スタメンとなった倉俣)

 後半に入ってもお互いゴールを奪えない展開が続いた。しかし迎えた87分、10番が意地を見せた。右サイドからのクロスのこぼれ球を藤原が胸で落とすと、杉浦が左足を一閃。ボールはゴール左上に吸い込まれ、待望の先制点をもたらした。「ゴールは明大の10番として最低限の仕事」(杉浦)。ベンチスタートだったエースが意地を見せ、1―0での勝利を手繰り寄せた。

 「我々が積み重ねているサッカーがどれだけできるかが後期の肝」(栗田監督)。首位・法大との勝ち点差を1まで縮め、迎える次戦の相手は筑波大。前期では試合終了間際の逆転勝利を収めた相手だ。「過密日程を言い訳にせず、しっかりとコンディションを整えて今日以上のパフォーマンスをしたい」(石井)。3連覇へ向け、絶対に負けられない戦いが続く。

[土屋秋喜]

試合後のコメントはこちら