(17)血の明法戦 進化した打線で春の雪辱を果たす!/法大戦展望

2017.09.15
 春の雪辱を果たして見せる。3回戦までもつれた第1週の明早戦の激闘を制し明大は勝ち点1を奪った。第2週の相手は春に2連敗を喫した法大だ。昨季明大は法大に負けて以降3カード連続で勝ち点取れず。一方の法大は明大に勝利して以降6連勝と両大学にとって転機となったカードになった。王座奪還へ向け、菅野、長谷川など好投手ひしめく法大投手陣を進化した明大打撃陣が迎え撃つ。

 盤石な投手陣の攻略がカギとなる。春はエース・菅野と下手投げのサブマリン・長谷川がお互いに3勝を挙げるなど先発としての役割を果たした。菅野においては三振を奪う技術で昨季はリーグ1位の防御率1.39と相手打線に的を絞らせななかった。長谷川も緩急のある球でタイミングを外し昨季の防御率は2.52と安定感が光る。だがこの2人で終わらないのが法大の強みだ。後ろには先発、中継ぎどちらもこなせる152㎞右腕の熊谷や195cm大型右腕である内沢など好投手がそろっている。春の中盤からは菅野、長谷川の2人が試合を作り熊谷が中継ぎとして相手打線を抑える勝利の方程式を確立した。
 明大が昨季法大から奪った点数はわずか1点。ここまで打率4割越えの村上貴哉外野手(法3=松山東)、4番を務める逢澤崚介外野手(文3=関西)、チームトップの5打点を誇る越智達矢外野手(営3=丹原)の外野3年生トリオのさらなる奮起に期待したい。春とはひと味変わった明大打線を証明するには不足のない相手だ。スタンドから後押しする神風と共に大量得点を狙う。

 主砲の一発には注意が必要だ。法大のクリーンアップを任せられるのが主砲・中山と森主将だ。中山は昨秋からレギュラーに定着するとここまでリーグ通算5本の本塁打を記録するなど長打力が持ち味。森に関しては「春はキャプテンシーとしても選手としても成長してくれた」(青木久典監督)と指揮官も期待をかけており、昨季は打率も3割3分3厘をマークするなど主将の一振りは試合を大きく動かしそうだ。さらに鋭いスイングで長打を放つ毛利や昨季にブレークした向山などが5番争いを繰り広げ、打撃陣の底上げを図る。また春にベストナインに選出された相馬が1番に座りチャンスメークをする。3、4番には好機で回さないことが鉄則だ。
 勝ち点へのポイントとなるのは大学日本代表として世界を経験した森下暢仁投手(政経2=大分商)。早大2回戦では無念の2回5失点で降板となった。本来の持ち味である150㎞の直球を武器に試合を作りたい。また早大1回戦では完封、3回戦では10回を自責点1に抑える圧巻の投球を見せたエース・齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)への期待値も高い。さらに接戦になれば髙橋裕也投手(総合3=向上)の活躍も不可欠となる。早大3回戦で初勝利を挙げた男が“抑えればヒーロー”の精神で威力ある直球と空振りを奪えるフォークを駆使し法大打撃陣に挑む。

 血の明法戦は明大が制す。春は開幕4連敗から明大戦を機に6連勝となった法大。「明治に勝てば勢いに乗れる」(森主将)と秋は開幕戦にピークを合わせ勝ち点を確実に取りにくる。王座奪還のため絶対に落とせない一戦。早大戦の勢いを明法戦にぶつけていく。

[坂田和徳]

応援へ行こう!
対法大戦 
9月16日 14時試合開始予定(一塁側)
9月17日 11時試合開始予定(三塁側)

神宮球場アクセス
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩10分 千駄ヶ谷駅より徒歩15分

シーズン スコア 成績
過去の法大戦スコア
17年春 ●1-2 5位
●0-5
16年秋 ◯10-2 優勝
◯8-4
16年春 ○3-1 優勝
●5-6
○3-2
15年秋 ○4-1 2位
●2-8
●1-2
15年春 ●5-6 4位
●8-10
14年秋 ○5-1 優勝
●1-6
○3-2
14年春 ●1-2 3位
○5-3
○4-3
13年秋 ○5-2 優勝
○5-3
13年春 ●5-9 優勝
△5-5
○6-3
○3-2
12年秋 ●1-6 4位
●2-3
12年春 ○4-2 4位
△4-4
●4-5
○5-3
11年秋 ◯9-8 優勝
●1-3
◯3-2
11年春 ◯5-2 4位
●1-3
●0-2
10年秋 ◯4-1 4位
●5-8
●1-0
10年春 ◯6-5 3位
◯4-2
09年秋 ◯5-1 優勝
●1-3
○3-2
09年春 ●3-5 3位
●4-5
08年秋 ◯3-0 3位
◯7-0
08年春 ◯7-2 優勝
△2-2
○6-0