
清瀬杯開幕 徳島文理大を下し初戦突破/清瀬杯全日本大学選抜大会
確実にチャンスをものにした。2点を先制するも追い付かれ、2―2の同点で迎えた7回裏。この回の先頭打者、代打で打席に立った小泉奎太内野手(営3=佐野日大)が右中間三塁打を放ち好機を作る。その走者を竹村が一、二塁間適時打で返し、1点を勝ち越した。「打たないと勝てない」(竹村)と、この夏強化してきたバッティングで仕事を果たした。試合後にはヒーローインタビューも行われ「4年生のために」(竹村)と、先輩のため、チームのために戦う姿勢を示した。
継投でリードを守った。先制をしたものの「その流れに乗れなかった」(中里彰吾投手・商4=高崎)と、先発の中里が5回表と6回表にそれぞれ1失点を許した。代わって7回表からマウンドに上がったのは石崎。「正直緊張していた」と、全国の舞台での初登板を迎えたが、その不安を一蹴。テンポの良い投球で3イニングを無失点に抑え込んだ。連戦を勝ち抜くため「メリハリを付けた投球をすることが大切」(中里)。投手リレーが優勝へのカギを握る。
2日目は1戦目に勝利するとダブルヘッダーとなる。次戦の相手は東海大札幌。「一戦必勝で、何も余計なことは考えない」(小西秀明監督)と、目の前の試合に集中していく姿勢だ。全国の舞台でも「自分たちの野球」(久保田駿主将・法4=広陵)で、勝ちにこだわる。
[織田有衣子]
試合後のコメント
小西監督
「(接戦)こういう全国大会の初戦の難しさですね。選手もいろいろ緊張するだろうし。公式戦のゲームが2カ月以上空いてて実践の感覚も遠ざかっていて非常に苦しい戦いでした。勝ててホッとしています。チームの雰囲気はいいですけど、やっぱり初戦ということで同点になって苦しかったです。でもかえって同点になってこれからいこうということでちょうど良かったんじゃないかと思います。ゼロからのスタートで。今日は1得点が続いて追加点のチャンスがたくさんあったんだけどそこで一本が出なくて最少得点しか取れなかったので苦しいゲームになりました。同点になって代打の小泉が右中間に三塁打打ってくれたのが一番大きかったです。勢いがつきました。(同点になった時のタイム中の声掛け)まだ負けてないからここを抑えていこうと、1アウト一、三塁だからゲッツーで、負けてないからここしっかり抑えられれば大丈夫っていうことを言いました。中里がもうちょっと期待してたんですけど緊張していたのかいまいちで、でも石崎が最後3回きっちりとリリーフの役を果たしてくれたからこれは良かったです。トーナメントだから一戦必勝しかないです。何も余計なこと考えないで、負けたら終わりですから勝つしかないので先のこと考えないで勝ち上がっていくしかないです」
久保田
「今日は正直勝ててホッとしています。(予選会が終わってからの練習は)清瀬杯で優勝するための練習をしっかりチームでやってきたので、自信を持って試合には臨めているかなと思います。(徳島文理大の対策は)特にしてなくて、自分たちの野球をするだけなので、相手の対策どうこうじゃなくて自分たちがやるべきことだけをやって試合に臨むという形でした。(チーム状態は)ずっとリーグ戦とか予選会からやってきた良い雰囲気ができているので、自信はあります。(明日は)いろいろ考えながらやっているので、明日試合に入ってみないと分からないですけど、そこは臨機応変にやっていきたいと思います。勝つしかないので、勝つことだけを考えてやっていきます」
金子昂平捕手(営4=済美)
「よく中里が投げ切ってくれたな、投手陣が投げ切ってくれたなというのが一番で、あとは初戦だったのであんまり打者がタイミングとか体が動いてないなとかっていうのは感じて、投手戦になるかなというのは途中ぐらいから思いました。(投手交代のタイミングは)もっと早く中里を降ろしたくて、その後石崎と篠原(匠投手・政経4=明大中野八王子)を投げさせる予定だったんですけど、石崎を投げさせて篠原は休みにしました。篠原は先発とかに回ってくると思うんで。(中里投手は)まあまあかなって感じで臨んだんですけど、まっすぐが高めに浮いたりだとか、慣れてない球場だったので慣れるまで時間がかかったのかなというのはあります。あと相手が結構まっすぐを狙ってきてて、変化球でカウントを悪くするならまっすぐで、という感じでした。明日も中里は投げる予定かな。これから対戦校の試合があるのでそれを見て決めます。(石崎投手は)リズム良く投げられたんじゃないかなというのは思います。調子崩してたんですけど、この時期に上げてきてくれるのは本当にありがたいことなので、大澤(真一郎投手・政経3=小山台)も投げれていないので、この時期に上がってくるのは本当にいいなというのは思います。自分で考えながら常にやっていたので、よくやってくれてるなという感じです。(清瀬杯に向けての練習は)基本的な練習ばっかりしてきました。チームでは、個々でレベルアップしていくって感じで、自分は基礎練習、走ることだったり、筋力トレーニングだったり、体がまず動くように、今まで以上に動くようにっていうのを意識してやってきました。(合宿では)捕球練習が主で、あとは走ること。バッテイングは朝ちょっと降って昼からバッテイング練習をして、っていう感じでした。自分はとりあえず走って体のキレを出すことしか考えてなかったです。チーム全体ではバッテイング練習して、自分の課題を無くしていくっていう練習をしていました。(チームの雰囲気は)良い感じじゃないかなと思います。久保田がこれまで作り上げてきたものは大きいと思うので、それを継続できるように、力を発揮できるように、明日からまた頑張っていきたいなと思います。(徳島文理大の対策は)全然データがなかったので、対策っていうものはなくて、試合の中でどういうバッターがいて、どういう配球がいいかっていうのは、自分たちもキャッチャーどんどん代わっていったので、それを全員に伝えられるようにしました。(明日は)相手見ながら考えて、キャッチャーもキャッチャーで代わったりすると思うので、そこは首脳陣に任せてやろうかなと思います。投手陣は自分たちキャッチャーが見ながら、首脳陣に相談しながらっていう形になると思うんですけど、キャッチャーの回し方とか野手の回し方は首脳陣だけで決めるので、期待に応えられたらなと思います。一生懸命やりたいと思います」
多々野将太外野手(農4=花巻東)
「久し振りの公式戦で、3カ月空いた中で入りきれてなかったなという感じでした。それでも最終的に勝つことができたのは良かったと思います。(合宿)静岡の菊川で4、5泊しました。東京の球場は狭いので広い球場に移って普段できない連携プレーの確認とか、紅白戦だったりバッティングの調子を上げていくように調整しました。(4年生として)最後の合宿だったので誰もケガとかなく全員で練習できたので良かったと思います。気持ち的にはやっぱり(いつもと)違いました。4年生は最後ということで個々に思っていることがあったと思うので一人一人気持ち入れて練習できました。一昨年は準優勝で、優勝をみんなで取るつもりで来てるので一試合一試合全員で勝ちに行ければいいなと思います。(一昨年の決勝)勝っていたんですけど最後いろいろあって負けてしまって自分のエラーで負けたんですけど、そういう思いもまたこの大会にもあるので最後優勝で飾れたらと思います。(4年生のチームワーク)みんな仲いいので、それをうまく久保田がまとめてくれてるのでチームとしてまとまりが出ていると思います。一人一人個々の持っているものを引き上げられているので久保田を始めみんな頑張っています。初回からギア入れていかないと終盤からってなるといつものパターンなので前半から100%で行けるように明日は取り組んでいきたいです」
中里
「先に点を取りましたけど、その流れに乗れなくて、自分が点を取られてしまって申し訳ないです。(原因は)連戦なので先を見越して、手を抜くところと抑えるところのタイミングをうまく測れなかったところです。(連投の対策は)連投を覚悟の上で前々からトレーニングしてきたので、一戦一戦目の前の試合を全力で勝ち抜く。その中で抜くところをしっかり抜いて、メリハリつけた投球をすることが大切です。(春リーグと比べて)春リーグは1試合を投げ切れば次の試合を投げる人がいたので、任せられたですけど、明日、明後日も自分が投げる機会がある思うと、思い切り腕振れていない部分があって、調整不足だと思います。(夏の練習は)基本的に試合期間が空いてしまったので、トレーニングを見直して、暑い中練習するので痩せてしまうので、筋肉が落ちないようにフォーム作りをしてきました。(普段戦わない相手との対策は)人数が少ないので、チームの雰囲気的になめていた部分がありましたけど、自分はしっかりおごらず、どんな相手でもしっかりやろうと思います。(意気込み)相手がとこであれ、自分たちのやることは変わらないので、全力でしっかり1球1球集中して頑張りたいです」
石崎
「自分は全国大会とは無縁できていて、新鮮な中で登板機会をいただいて、正直言われた時はとても緊張していましたけど、なんとか3イニングを無失点で抑えられて、勝ちに貢献できてよかったです。(調子は)いつもよりも直球が走っていた分、直球うまく使って変化球を見せていこうとしたので、調子は良かったです。(テンポは)最初の回はテンポがあまり良くなかったので、次の回捕手が中村亮太さんに変わって、テンポを意識していこうということで、相手もポンポンこられると嫌なので、自分がやりやすいようにやっていこうとしました。(夏合宿では)走り込みで下半身の強化をやってきて、普段の練習では投げ込みが足りないと思っていたので、打撃投手も積極的にやって投げ込みの量を増やしました。(連戦での役割は)今日と同じように緊迫した場面でリリーフだったりを任されることがあると思うので、流れを断ち切って自分たちにもってこれるような投球がしたいです。(気持ちの作り方)今日は最初は1イニングと言われてましたけど、1イニングずつ増えていったので、毎回ロッカーに戻って心を整理していました。(意気込み)今日から3日間全国があって、これからリーグ戦も始まるので、疲労もあると思いますけど、打たせる自分の投球をして、勝ちにいきたいです」
竹村
「初戦ということで自分自身緊張とか固さはあったんですけどこのように結果が出て自分的には少し楽になったなというふうに思います。この夏は比較的に打撃を中心に意識してやって打たないと勝てないというのがわかったのでその面少し打撃に強化的にはやってましたね。やはりもう今まで4年生にお世話になった分この大会で自分が恩返ししてやろうという気持ちでもう4年生のためにって気持ちで自分は臨んでいますね。決勝点での球種はインコースのチェンジアップっていう球種なんですけど相手ピッチャーがそのボールを多く投げていたのでそのボールを狙おうと思って、それが上手く打てて良かったです。その時の打席は終盤の方で結構危ない試合だったのでここで自分決めないと後半厳しくなるなと思ったのでちょっと集中力してここを自分が決めようという気持ちでやりました。ヒーローインタビューは人生初の経験だったので自分はあんまり何も気にしないタイプなので楽しかったです。うれしいです。今日は最初の方は固くてもういろいろミスとかもあったんですけど後半になるにつれてみんないつも通りのプレーになってきたので次の試合にはいい形でいけると思います。明日も厳しい試合になると思うんですけど自分たちの力を出せば勝てると思うので明日も楽に自分もチームのために頑張りたいと思っています」
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