専大に勝利で全日本へ王手 主将の本塁打も飛び出す/全日本大学選手権予選会

2017.06.13
専大に勝利で全日本へ王手 主将の本塁打も飛び出す/全日本大学選手権予選会
 夢の舞台へ王手だ。全日本大学選手権予選の初戦、専大との対戦に5-2で勝利した。初回表、3番・多々野将太外野手(農4=花巻東)の二塁適時打で先制。続く4番・松原大樹外野手(営4=明大中野)が本塁打を放ちさらに2点を追加した。その裏に失点を許すも3回表、久保田駿主将(法4=広陵)の本塁打により追加点。8回表には5番・千田京平内野手(農2=花巻東)が二塁打を放ち、ダメ押しの1点で相手を突き放す。投げてはリーグ戦の先発柱となっていた中里彰吾投手(商4=高崎)、服部航平投手(政経2=浜松西)の継投で、強力打線を2失点に抑え込んだ。今試合でも投打がかみ合い、全日本大学選手権出場まであと1勝とした。

 頼れる主将の一発がチームを勝利に導いた。初回、スライダーをしっかりと捉えた松原の本塁打などで3点を先制。3-1で迎えた3回表、この回先頭の久保田が放った打球はフェンスを越え本塁打となった。「必死にやった結果が、がむしゃらにやった結果がこうなってくれてうれしい気持ち」(久保田)と大学4年目にして高校・大学通して初の本塁打は、勝利を引き寄せる一発に。久保田は守備でもファインプレーを連発。攻守でチームを引っ張った。8回表には、2死二塁の好機で千田が左中間を破る適時二塁打を放つ。これが決勝点となり5-2で激戦をものにした。

 今試合でも堂々たる投球を見せた。先発を任された中里は専大打線を6回2失点に抑えた。実習などの関係もあり、練習に合流したのは試合の前日。それでも「キャッチャーの金子(昂平捕手・営4=済美)とか亮太(中村・政経4=明大中野八王子)とか、奥居(大輝捕手・営2=城南)とかがデータを取ってきてくれた」(中里)と、捕手陣も新・エースを全面的に支えた。続く服部も、ピンチの場面でも「もう一回気を引き締めて最後しっかりアウトしっかり取る」(服部)。7回からを無失点に抑え、強力な専大打線を振り切った。

 あと1勝だ。次戦の相手は立大。リーグ戦では勝率の差で優勝を譲った相手だ。しかし「自分も含めて3つくらいチームで走塁のミスがあった」(松原)と課題も残ったものの「チーム一丸となって」(久保田)狙うは勝利のみ。「どっちが六大学ナンバーワンかを見せつけ」(久保田)全日本選手権の切符を手に入れる。

[木田諒一朗]

試合後のコメント
久保田

「勝つことを目標にしてきて勝つことができましたし、全日本に向かってもう一回、チーム一丸となってできるっていう喜びを感じてます。(ホームランを打った時の気持ちは)高校も通算0で、大学も1本も打ってなかったので、正直入ると思わなかったですけど、必死にやった結果が、がむしゃらにやった結果がこうなってくれてうれしい気持ちです。(投手を助ける守備は)守備っていうのは自分の取り柄なので、守備でしっかりチームに貢献するっていうのをずっとやってきたので、それで周りから見てそう思ってくださるのはありがたいので、これからも守備っていうものには重点を置いていきたいと思います。(リーグ戦が終わってからの調整は)リーグ戦は通過点っていう感じだったので、自分たちは日本一しか目指していないので、リーグ戦どうこうっていうよりも、日本一までやるっていうふうにやってきたので、チームとしてはリーグ戦が終わって、次予選会っていう感じでもなくて、通過点という形でやってきたので、雰囲気とか流れっていうものはずっとそのまま継続できたんじゃないかなと思います。(普段リーグ戦で対戦しない相手の対策は)東都リーグのチームですし、関東選手権でも準優勝してる強いチームだったので、先週の専大と関東学大の試合を見に行って、いろいろピッチャーの特徴であったりを見てきたんですけど、勝つことができて本当に良かったです。(次戦は)もう次勝たないと全国も行けないし日本一にもなれないので、チーム一丸となって立教をぶっ潰して、どっちが六大学ナンバーワンかっていうのを見せつけてやりたいと思います」

中里
「あんまり練習も来れてなくて、篠原(匠投手・明大中野八王子)もケガしてて、ピッチャーもあんまりいないって分かってたので自分がしっかりしないといけないっていう意気込みで臨んだんですけど、最終的に服部に負担をかけてしまって申し訳ないです。(練習に来れてないというのは)自分教育実習があって地元に帰ってたので、昨日参加して今日試合って感じだったので、調整不足かなって感じです。(普段リーグ戦で対戦しない相手の対策は)キャッチャーの金子とか亮太とか、奥居とかもそうですけど、データを取ってきてくれたので、このバッターはここが強いとか足が速いとか、いろんな情報をもらってたのでそれを一通り目を通してある程度頭に入れて試合に臨めたので、そこはありがたかったです。それがなければもっと打たれてかなと思います。(負けられないマウンド)特別こうしようっていうのはなくて、リーグ戦通して絶対に負けられない戦いがずっと続いていたので、その流れというか、リーグ戦通して打たせないというか、0に抑えようという気持ちで投げました。(次戦は)立教ということで、立教は1回対戦して勝ってて、でも優勝は立教がしてるっていう、複雑な感じでリーグ戦が終わってしまって、今度こそ立教に勝って自分たちが全日本に出て、立教は清瀬杯っていう形で、これが六大学の優勝決定戦といってもいいんじゃないかという気持ちで勝ちにいきたいです」

松原
「いい試合だったが少し気を引き締めないと立教戦勝てないかなと思いました。周りに調子のいいバッターがたくさんいたので今日はとにかくフルスイングしようと思って試合に臨みました。今日のホームランでの球種はスライダーでした。フルスイングということを決めて徹底して試合に臨んだことが打撃好調の要因だと思っています。今日の課題は、走塁です。自分も含めて3つくらいチームで走塁のミスがあったので来週までに修正できればなと思います。チームの雰囲気もいいのでそれを落とさずに2回戦へは取り組んでいきたいと思います。今年は死ぬ気で全日本に出場したいので本当に目標に向けてチーム一丸となってあと1週間頑張れればなと思います」

服部
「変化球の特にフォーク中心に攻めていこうっていう風に考えてやりました。流れも良くない感じだったので、なんとか流れを持ってこようっていう意識とランナー出さないように低め低めで抑えていこうと考えていました。(捕手とは)フォークを止めてやるから思いっきり来いっていうのと最低限これはだめだっていうのは言われていたのでそこだけ守ってあとは全部任せて本当に頼りにしてもらいました。(9回の投球)京平がいいところで追加点取ってくれて気持ち的にも楽になっていたのでランナー出さないのは大前提に、7回のタイムの時に久保田さんから『信頼して投げさせてやってるから思いっきりいけ』って言われていたのでその言葉が自分の中でも力になったので思い切って投げました。練習の時にお前投げさせるから準備しっかりしておけと言われていたので、練習の時から分かっていると気持ちも楽にできますし試合前からきっちり準備ができました。(9回二死でのタイム中)ここでもう一回気を引き締めて最後しっかりアウトしっかり取るぞって話して、律生(竹村内野手・営2=佐野日大)がやっちゃいましたけど(笑)でもあれで気が引き締まってエラーありましたけどその次のバッターは抑えられました。(二塁打)あれは素直に嬉しかったです。リーグ戦で10の0で、あんまり期待はされてなかったと思うんですけど驚かすことができて良かったです。4年生に助けてもらいながら思いっきりできたらいいと思います。絶対勝ちます」