法大撃破で4つ目の勝ち点獲得! リーグ最終戦を勝利で飾る/東京六大学春季リーグ戦

2017.05.24
法大撃破で4つ目の勝ち点獲得! リーグ最終戦を勝利で飾る/東京六大学春季リーグ戦
 勝利で締めくくった。春季リーグ戦最終節、法大との3回戦に9―3で快勝した。3回裏、3番・多々野将太外野手(農4=花巻東)の三塁適時打などで、3点を先制する。4回表に2点を献上するも、4回裏には竹村律生内野手(営2=佐野日大)の適時打で1点を返した。7回裏にも打線がつながり、一挙4点。8回裏にもダメ押しの1点を挙げ、法大を突き放した。9回表に1失点を許したものの、先発の中里彰吾投手(商4=高崎)が完投勝利。リーグ戦4つ目の勝ち点を奪取した。

 好機に強い打線だ。3回表、2死二、三塁の場面で、今季絶好調の多々野が右中間を破る2点適時打を放ち先制。今試合5打数4安打の活躍を見せた。「自分で決めるっていうのがチームでの役割でもある」(多々野)。打率はリーグ戦を通じて4割越え。最終戦でも仕事を果たした。7回表には、先頭打者の多々野から好機を作り、平島嘉之外野手(営3=明大中野八王子)の2点適時打などで一挙4得点。「打つべき選手が打ってくれた」(久保田)と、リーグ戦を通して作り上げてきた打線が今試合でも機能した。

 今試合でも堂々たる投球を見せた。先発の中里は9回3失点で、今季3度目の完投勝利。法大との1回戦では4回7失点でマウンドを降りたが、その雪辱を果たした。リーグ戦を通じて防御率は1点台。「本当に守備がよく守ってくれて、久保田中心にきわどい打球を取ってくれるし、外野も落ちそうな当たりを取ってくれた」(中里)。昨季まではリリーフでの登板機会が多かったが、チームの支えも糧に先発の柱として成長した。

 勝ち点4を積み重ねた。第1節の早大戦では勝ち点を落としたものの「悔しいという気落ちを持って上がってこれたのが一番いいところ」(村上恵太内野手・政経4=静岡)と、残り4カード全てで勝ち点を獲得した。次週の早慶戦の結果を待つことにはなるが「最高のチーム」(久保田)で全日本出場の道はまだ開かれている。

[織田有衣子]

試合後のコメント
久保田

「勝つしかなかったところでチーム一丸になって勝てたことはよかったです。今日も最後まで雰囲気良くやれて最高のチームになったとつくづく感じた試合でした。(1戦目に涙を流していたが)負けたら優勝がなくなるというところで最後の最後に自分の所に回してくれたので、そこで期待に応えられずキャプテンとしてチームを勝たせられなかったのが一番悔しかった。自分の結果よりもチームが勝てばいいと思っていたし、その通りに連勝で勝てたのでチームメートには感謝しかないです。リーグ戦を通じて本当に良いチームだと感じた。最初早稲田に連敗したが、気持ちを切らさず逆にチームが一つになって勝ちに貪欲になれた。本当に良いチームです。打線は打つべき選手が打ってくれました。3、4、5、6番が打ってくれただけではなく竹村もしっかり結果を残してくれた。自分がふがいない中でチームがしっかりやってくれてよかったです。バントは1点ずつ取るという今のチームの野球なので、ランナーが出ればバントで2塁においてノーヒットでも点を取る野球の形をシーズン通して崩さずやることができたと思っています。投手は去年の秋に篠原(匠投手・政経4=明大中野八王子)と大澤(真一郎投手・政経3=小山台)の二枚でやっていくと決めていたが、ケガで投げられない中服部(航平投手・政経2=浜松西)、石崎(海斗投手・政経2=佐倉)、中里の三人は本当に成長してくれたと思います。今は明治の武器だと思いますし、投手陣には感謝しかないです。シーズン序盤はコントロールが安定せず四球が多かったが、今は安定してテンポ良く投げてくれたので守りやすかったし助けて上げたいと思っていました。(成長したところは)全てです。チームになった。本当に最高のチームです。これで全国に行けなかったら神様はいないのではないかと思います。このチームなら予選会を勝ち抜いて日本一になれると思っています。本当に早慶戦を待つしかないので。勝ち点4を取ってやるべきことはやってきたのであとは待つだけ。予選会を勝ち抜いて全日本に行くんだという気持ちだけは切らさずにやっていきたい。新人戦が始まるので、1、2年生はアピールしてほしい。結果を残した選手は予選会でも全国でも使っていくので、優勝を目指してがんばってほしいです」

多々野
「(5打数4安打の活躍)最後の最後ですし、自分の中で吹っ切れたというか、おとといふがいなかったので、もう思い切って行こうかなっていうのを思っていました。前のバッターが再三チャンスを作ってくれたんで、そこで自分で決めるというか、そこで僕が打つっていうのが、やっぱりチームでの役割でも、1つあると思うので、そういうところを1つ見据えて打つことができて、勝ちにつなげられたというのは、自分の中で良かったかなと思います。(今試合のチームの雰囲気は)正直もう自力優勝なくなって、勝つしかないっていうことだったんですけど、久保田を中心に、絶対勝つぞとっていう、チームの雰囲気はすごく良かったかなと思います。(リーグ戦全体を振り返って、首位打者も狙える位置にいますが)4年間やってきて、この春は一番の集大成だと思うので、そこでやってきたことを発揮できた、それが数字になったのは良かったと思うんですけど、首位打者にはなれればいいんですけど、まあ全日本に行きたいですね。個人的にはほぼ神頼みになりますけど、チームとしては、可能性はゼロではないので、全日本の予選会の準備っていうのはこの1週間もしっかりしていきます」

中里
「おととい情けないピッチングをしてしまったので、絶対勝ちたいという気持ちで投げました。(おとといの早め降板は緊張?)いや、たぶんおとといは完投するという気持ちでいたので。ずっと全力投球だと9回持たないと思ったので、抜くところは抜くみたいな。気を抜いた球を打たれたので、今日は初回から飛ばして全力投球で行きました。(9回続投は志願?)いろいろキャッチャーとか幹部とかと相談してくれて、ピッチャーも(肩を)つくってくれて、自分からマウンドを降りるという訳にはいかないので、最後まで投げるという気持ちでいたので、気持ち切らさずに最後まで行きました。(おとといの経験が生きた)そうですね。今日は自分が本気で投げて打たれたら、いつ代えてもらっても良かったので。ただ、気持ち切らして途中で自分から降りるような気持ちにはならないようにして投げました。(防御率1点代)本当に守備がよく守ってくれて、久保田中心にきわどい打球を取ってくれるし、外野も落ちそうな当たりを取ってくれるので、本当に守備のおかげだと思っています。奥居とかキャッチャーもいろいろサポートしてくれて、他の後ろのピッチャーも、しっかりと準備してくれてて、安心して投げられたというのが一番大きいです。(今日の投球)ストレートを狙ってきているってわかっているので、そのストレートをヒットにさせない、相手が詰まるような、当てられても凡打になる打球を打たせようとストレートで攻めていきました。(リーグ戦総括)今までピッチャーで出ているメンバーがいなくて、出ていないメンバーのサポートもけっこう感じていて、出ているメンバーも感謝を感じながら練習をしっかりやれているので、本当にいいチームだなと思います。(先発の軸という自覚)篠原もずっとエースという立場でやってきて、ちょっと調子上がらなくて、体の状態も良くなかった中で、いろいろチームのために頑張ってくれたので、本当に今怪我しているメンバーの分、自分が支えて勝たしてあげなきゃという思いがあります。篠原がまた全国で投げられる舞台を自分たちが整えられるような。(完投で疲れは)土曜日は自分が途中で降りて篠原にも迷惑をかけましたし、昨日も大澤も、肩痛いといいながらもよく投げてくれたし、篠原も最後抑えてくれたし、自分が行けるときは全力で行けるところまで行こうという気持ちで投げました。(昨年との変化)コントロールですかね。昨年はアバウトなコントロールで、球はチームの中では速い方だったんで、適当ではないですけど散らばることがありました。今年はコントロールを意識して、あとはストライクを取れる変化球が持てたのは大きいです。(マウンドの踏み位置で制球向上?)そうですね。今まで自分は抑えだったので、踏む位置は自分の投げやすい相手が掘ってないところで投げていました。先発になってからは自分が好きな位置で投げられるので、そこはいいですね。(体幹)体幹も、篠原がメニューを考えてくれて、チームで。それを取り入れて体幹を強化しました。具体的には、毎日やっているのですがアップですね。アップでも体幹使いつつ、トレーナーの人が教えてくれたやつをやりました。体幹強くなったのでぶれない。完投できたのも体幹鍛えたおかげかなと。(次戦)自分たちも関東予選行くつもりでいるんで、そこまで気持ち切らさずに、まだチャンスあるので。まずは新人戦サポートしてあげて、サポートしてあげる中で自分たちも意識高く投げれればいいかなと思います」

村上
「まず、チームの雰囲気が4年間で一番良いチームだというのは間違いない。今までなら開幕節の早稲田を落としたらチームの雰囲気が下がって負けを引きずってしまったが、今年は悔しいという気落ちを持って上がってこれたのが一番いいところ。打線は去年から出ている選手は固定でしたが、あとは調子のいい選手をどんどん使っていこうと考えていた。星野(周太郎内野手・商3=明大中野八王子)がその典型だけど、小泉(奎太内野手・営3=佐野日大)もそう。調子が良いと思って使った選手がみんな結果を残してくれたのはよかったです。捕手を奥居(大輝捕手・営2=城南)で固定したのは、総合的に安定していたから。中村(亮太捕手・政経4=明大中野八王子)と金子(昂平捕手・営4=済美)にもキャッチングやスローイングは劣らない。よかったと思いますし、今回のリーグ戦で一番成長した選手だと思います。打たないといけない選手が打って勝ってきたので、もし多々野や千田が打てなかった時のことを考えたら、そこは課題になってくると思う。全国のレベルが高いチーム相手にするにはまだまだ底上げは必要だと思っています。投手は開幕前は枚数が足りないからどうしようと考え込んでいた。でも中里は完投できるということで助かりましたし、服部も先発でちゃんと投げられるので、これで篠原が復活すれば先発が三枚なのでこれは自信を持った新しい武器になったと思います。あと一人か二人出てきてほしいと考えていて、新人戦で特に投手には期待しています。投手陣は堂々と投げられるようになったことは一番成長してきたところだと思います。中里はこれまで経験が少なかったが、リーグ戦が進むにつれてエースになってきましたし、服部も怖じ気づくことなく投げられていた。篠原以外が成長することで篠原の実力も底上げするきっかけになると思うので良い循環になってきたと思います。篠原というエースに中里と服部が肩を並べるように頑張ってほしい。正直誰がエースでもおかしくない投手陣にはなったと思っている。あとはもう慶応頑張ってくれと思うしかないです。勝ち点4で勝率一緒で3位というのは本当に悔しい。今早稲田とやったら絶対に負けない自信はあるので。新人戦は、練習をあまりさせて上げられなかったのが不安ですが、結果を残して予選会以降ベンチ入りしてくれる選手がいてくれればうれしいです。投手と野手が1人ずつ大暴れしてくれたらチームにとってプラスになると思うので頑張ってほしいです」