
(28)残された道は連勝のみ 希望を“継なぐ”最終戦/立大戦展望

打撃復調が不可欠だ。チーム打率は東大を除いた五大学中ワーストの2割2分9厘。規定打者では全試合中軸の逢澤崚介外野手(文3=関西)のみが3割を越えており、その前にどれだけ走者を溜められるか。カギとなるのは、上位打線を任されることの多い竹村春樹内野手(政経4=浦和学院)、渡辺佳明内野手(政経3=横浜)の2人。どちらも守備での貢献度は高いが、打率は1割台と低迷している。豊富なリーグ戦経験を生かして、何とか不振脱出の糸口を見つけたい。また、数少ない好機を生かす勝負強さも重要。その中では宮﨑新内野手(文4=履正社)の活躍が光る。競争激しい二塁手が本職のため、スタメン出場は3試合と少ないもののチーム2位タイの3打点を挙げている。他大と比べても、駒が不足しているわけではない。チームスローガン“継なぐ”の通り、全員野球で臨みたい。
エースにも成長が求められる。齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)は防御率2.40と数字上は悪くない。しかし、慶大1回戦での5回3失点の投球からも見えるようにスタミナに課題を残す。その試合後「すぐに(善波達也監督と)話し合って改善していきたいと思う」と語った齊藤。この1週間で、さらに進化した投球が予想される。
対するは六大学一の猛打。立大打線は、チーム打率3割越えと脅威的だ。4番の笠松(立大)は安打のうち約半分が長打で、リーグトップの14打点を叩き出している。その得点源となっているのがリードオフマンの寺山(立大)。リーグ最多安打・最多盗塁と、1番として理想的な活躍を見せる。その他にも3割打者が3人と破壊力は桁違い。いかに最少失点で抑えられるかに期待したい。
若き投手陣も立ちはだかる。田中誠は全1回戦で先発、そのうち2試合で完投と2年生らしからぬ投げっぷりだ。ストレートの最速は140kmだが、制球力と変化球のキレで挙げた三振は33。2年次の柳裕也選手(平29政経卒・現中日ドラゴンズ)とほぼ変わらない成績を残している。さらに第二先発として同学年の手塚、リリーフとしてルーキーの中川、比屋根が控える。これまで以上に苦戦が予想される今カード。個々が力を発揮し合い、難敵攻略に挑んでいく。
希望はまだ残っている。連勝は必須で、なおかつ早慶戦で早大が2勝1敗で勝つことまでが条件となる。厳しい道となるが「勝つことしか考えていません」(中野速人主将・法4=桐光学園)と選手たちの闘志は消えない。昨年度王者の意地、自分自身のプライド。来たる〝紫合戦〟に、その全てをぶつけていく。
[三ツ橋和希]
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対立大戦
5月20日 10時半試合開始予定(三塁側)
5月21日 13時試合開始予定(一塁側)
神宮球場アクセス
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩10分 千駄ヶ谷駅より徒歩15分
シーズン | スコア | 成績 |
---|---|---|
16年秋 | ○3-2 | 優勝 |
○6-2 | ||
16年春 | ○2-0 | 優勝 |
●2-5 | ||
○3-1 | ||
15年秋 | ●2-4 | 2位 |
○4-1 | ||
○5-3 | ||
15年春 | ○5-3 | 4位 |
○2-1 | ||
14年秋 | ●1-3 | 優勝 |
△2-2 | ||
○4-1 | ||
○8-2 | ||
14年春 | ○7-1 | 3位 |
●0-7 | ||
○4-0 | ||
13年秋 | ●1-5 | 優勝 |
○5-3 | ||
●3-8 | ||
13年春 | ○5-3 | 優勝 |
●0-1 | ||
◯1-0 | ||
12年秋 | ●0-2 | 4位 |
○7-2 | ||
○5-4 | ||
12年春 | ●2-6 | 4位 |
○12-0 | ||
○14-0 | ||
11年秋 | ○7-5 | 優勝 |
○7-0 | ||
11年春 | ○3-1 | 4位 |
●3-4 | ||
●1-3 | ||
10年秋 | ○5-4 | 4位 |
●0-3 | ||
○11-7 | ||
10年春 | ●2-5 | 3位 |
●5-6 | ||
09年秋 | ●1-2 | 優勝 |
○3-2 | ||
○3-0 | ||
09年春 | ○9-0 | 3位 |
○2-0 | ||
08年秋 | ●1-3 | 3位 |
○1-0 | ||
○11-3 | ||
08年春 | △2-2 | 優勝 |
○3-0 | ||
●2-3 | ||
○3-0 |
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