
1―4で法大に完敗 優勝決定後勝ち星なし/関東大学1部リーグ戦
大量4失点で完敗だ。「勝利にこだわるってことを自分たちはできなかった」(小出)と優勝がすでに決まっていることで生まれた、気持ちのスキを突かれた。前半3分、15分と開始早々に2得点を許すと、36分にはPKを与えてしまい、前半だけで3失点の大量リードを許す。後半24分にFKから小出が1点を返すも、その1分後にさらなる失点を許してしまう。結果は4失点と持ち味の堅守は発揮されなかった。「今までやってきたことができていなかった」(柴戸海・政経3=市立船橋)と敗因に3原則やハイプレスからのショートカウンターなど1年間徹底してきたことができていなかったことを挙げた。堅守が機能しなかったことで、守備から攻撃へと流れをつなぐ「らしい」サッカーが体現できなかった。
新しい試みで挑んだ。第19節順大戦では、劣勢な状況になった際に用いた3―4―3。トーナメント戦となるインカレで劣勢になり、攻めに徹する時を想定して、今試合はスタート時から用いた。同じフォーメーションを用いる法大とミラーゲームを演じ、相手の攻撃的な布陣を抑える狙いもあったが、3枚という守備の枚数の少なさを突かれ、結果は1―4で敗北。「みんながボールをもらいにいって、スペースがない中で回すシーンが多くなってしまった」(丹羽詩温・文4=大阪桐蔭)と攻撃面でも前線の枚数をうまく生かすことができなかった。一つのオプションである3バックシステムの完成度は攻守において完全とは程遠い出来だ。最終節も含め約1か月後に迫るインカレまでには改善を図りたい。
修正に急を要する。守備の要である小出は、次戦の勝利の必須事項に守備の早急な立て直しを挙げた。次戦はリーグ最終戦。12月に行われるインカレに向け、調整する最後のチャンスだ。「筑波大に勝利することがチームの状況を変えることができるし、インカレまでいい雰囲気で持っていけると思う」(小出)。次戦の筑波大戦でしっかりと勝利を物にして、悲願の3冠達成に弾みをつけたい。
[古賀章太郎]
試合後のコメント
小出
「最多失点ということで本当に反省材料が多くて、優勝決まった後の3戦勝ちなしというのはチームとしてのいろいろな問題があると思いますので、次の筑波大戦に向け、頑張っていきたいなと思います。(得点シーン)どんどんシュート打っていこうという話になっていたので、たまたまボールが来て、シュート打ったら入ったというだけです。(失点シーン)あっけなく失点してしまったというのが素直な感想で、今までの粘り強さだったり、シュートを打たせないとかそういったところが単純にできていなかったので、そういったところを基本に忠実にしていかないといけないと思いました。(敗因は気持ちの面か)それも間違いなく大きいと思います。相手の勝ちたいという気持ちの方が強かったという風に監督に言われて、自分も試合中を思い返してみてもそうだったなと思います。優勝決まったという中でも、勝利にこだわるってことを自分たちはできなかったので、そこは敗因の中の一つだと思います。(3バックで臨みましたが)優勝決まったっていう中で、インカレで先制点取られたり、追う状況っていうのはあると思うんですけど、そういった中で3バックで攻撃的にやっていくことで、バリエーションの1つとして増やすために今日はやりましたけど、あんまりうまくいかなかったです。(次戦に向けてのポイント)まず、守備ですね。今日、4失点してしまったので、そこは早急に立て直すということともう一度チームとして勝利にこだわるというか気持ちの面で負けている部分が多かったので、そういった面から話し合ってやっていきたいです。(筑波大戦への意気込み)筑波大に勝利することがチームの状況を変えることができるし、インカレまでいい雰囲気で持っていけると思うので、絶対勝つという強い気持ちを持って1週間練習していきたいと思います」
丹羽
「(ゲームを振り返って)相手のシステムが3-4-3ということで、この1週間自分たちも3-4-3でミラーゲームをするということで練習をしてきたんですけど、試合では3-4-3の完成度どうこうというよりも、この1年間やってきた『球際・運動量・切り替え』を徹底することだったり、ハイプレスからのショートカウンターだったり、攻撃の部分ではゴールから見るということができなかったので基本的な部分ができていなかったところが敗因だと思います。(劣勢で使うことが多い3バックをスタートから)1週間紅白戦の中でも3-4-3に取り組んできたんですけど、紅白戦でもあまりうまくいくシーンがなくて、ミーティングでも話し合いを重ねたりもしたんですが、今日うまくいかなかったのは練習で修正し切ることができなかったことがそのまま出てしまったのかなと思います。後期は先制をされてからチームが目を覚ます流れが多くて、ミーティングでも自分たちで先手を取ってゲームを進めていこうと話をしていたんですけど、今日も立ち上がりに失点してしまい、後期の反省点が改善できていないと感じました。(3トップの頂点での動きは)3-4-3ということで攻撃に人数を掛けやすいシステムだったと思うんですけど、みんながボールをもらいにいって、スペースがない中で回すシーンが多くなってしまったので、僕がもう少し相手の3人の背後を狙う動きができれば良かったです。僕の動き出しの回数もそうですし、出し手がそこを見れていなかったことを含めて、背後と足元をうまく使い分けていければ良かったです。(優勝が決まってから3試合勝ちなしですが)試合の結果が出ていないのは、練習の質や厳しさが足りていなかったということだと思います。優勝した満足感というのはもうないと思いますが、それでも開幕前みたいな緊張感というものは感じないので、もう一度結果を出していない時の緊張感を思い出して取り組んでいかないといけないと思います。(最終節に向けて)ここ3試合勝てていないということもありますし、インカレに向けても最後は優勝したチームとして恥じない試合をしないといけないと思うので、気を引き締め直して1週間準備していきたいです」
柴戸
「(試合を振り返ってみて)全体として一人ひとりが法政に負けていたことが結果に表れているのかなと思います。(失点シーンを振り返ってみて)今までやってきたことができていなかったり、一人ひとり責任感だったり、しっかりやらないといけない部分がここ何試合か甘くなっていたので、それが4失点につながっているのかなと思います。(敗因)一人ひとりの甘さというか、勝ちに対する貪欲さだったり、そういうこだわりが外から見ていた人にも言われましたけど、なくなってるいう風には中でやっていても感じるので、そういう部分をしっかり見つめ直していかないと今日のようなゲームだったり、ここ3試合勝ちなしということにつながってくると思います。(3バックでしたが)一つはミラーゲームで法政に対して、3ー4ー3でも勝てるっていう戦い方をしていきたいっていうことと、インカレに向けてしっかり3ー4ー3の戦い方も整理しながらっていう意図だったんですけど、しっかり勝てるっていうのを証明しないといけなかったんですけども、こういう結果になってしまったので、まあポジション変えたからっていうわけではなくて、やっぱり甘さがあったと思うので、フォーメーションはどうであれ、一人ひとりが見つめ直す部分を見つめ直して、しっかり次の筑波大戦に全力で挑みたいと思います」
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