(20)春秋連覇に向けて負けられない一戦 宿敵撃破で頂点へ!/早大戦展望

2016.10.14
 ここまで6連勝で首位をひた走る明大。4カード目に相対するのは宿敵・早大だ。開幕当初は投手の不調が相次いだものの、現在は5勝3敗で3位と上昇気流に乗っており、決して油断ならない相手だ。2位・立大の勝敗次第では今週末にも優勝が決まる今カード。連勝で勝ち点を奪取し、首位の座を不動のものとする。 

 左腕攻略で早大投手陣を切り崩す。第1戦の先発は好調を維持する2年生左腕・小島が有力。ここまで2勝、防御率1.88と、不調にあえぐ早大投手陣の中で抜群の安定感を誇る。東大1回戦では142球に渡る熱投を披露。8回3分の2を2失点とし、先発として試合を作った。ラストシーズンの竹内も柱としてチームを支える。不調により思うような投球ができなかった昨季は先発復帰した早慶2回戦でリーグ初完投を挙げるも、悔しさの残るシーズンとなった。リリース時の体重移動の修正を行い、フル回転を誓った今季。第4週の東大2回戦では緩急自在の投球で東大打線に的を絞らせず、9回を被安打3。自身初となる完封勝利を挙げた。勢いに乗る2人の攻略が、勝ち点奪取の大きなカギとなりそうだ。そして、忘れてはならないのがエース・大竹の存在だ。出所の分かりづらいしなやかなフォームとクレバーな投球術で、昨年は2季連続の胴上げ投手となった。不調に陥り東大戦ではついにベンチ入りを外れるも「そのための準備期間」(高橋広監督)と指揮官が明大戦での復帰を示唆。エースが本来の力を持って合流すれば、明大の脅威となることは間違いない。

 対するは六大学最強の打撃陣だ。チーム打率は3割3分5厘とリーグトップ。打率ランキングでは5割で首位に立つ吉田大成内野手(国際4=佼成学園)を筆頭に、トップ5のうち3人を明大勢が占めている。そんな打線に残された最後のピースを埋めるのは、逢澤崚介外野手(文2=関西)だ。春は打率3割2分1厘と高い出塁率を誇るも、秋は1割5分と自慢の打撃が影を潜めている。周囲の不安が募る法大2回戦。久々に逢澤の打棒が快音を響かせた。復調を期待させる5打数2安打の活躍でチームの勝ちに貢献。春ベストナインにも選ばれたキーマンの再起が明大打線を盤石なものとする。

 打撃好調を維持しているのは早大も同様だ。ここまでの全8試合で放った安打は1試合平均9.1本。春にチーム低迷の要因となった打線が奮起し、チームを盛り立てている。攻撃の口火を切るのは1番・八木だ。打率は現在チームトップで確かな打撃センスと自慢の足で早大に流れを手繰り寄せる。4番に座るのは主将の石井。ここ一番での勝負強さは折り紙付きだ。精神的支柱ということもあり、プレー面でのチームへの影響力も大きい。試合の流れを簡単に変えてしまう一発には要注意だ。重量打線というイメージこそないが、確実につないで点を取ってくる。粘り強い野球をしてくる相手を明大投手陣がいかに封じ込めるかが勝負の分かれ目となりそうだ。

 秋季リーグ戦もいよいよ佳境に入った。勝ち点で並ぶ2位・立大の勝敗次第では、今週にも明大の優勝が決まる。連勝で今カードの勝ち点を奪い、同時に行われる慶立戦で立大が連敗を喫した場合は最速で16日、明大が勝ち点を奪取した上で、立大が1勝2敗で勝ち点を落とした場合は17日の時点で優勝が決定となる。明大生やOB・OGの注目が集まる今カード。多くのファンの前で優勝をつかみ取りたい。狙うは春秋連覇の栄冠ただ一つ。歓喜の瞬間はすぐそこまで迫っている。

[谷山美海]

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対早大戦 
10月15日 11時試合開始予定(一塁側)
10月16日 13時半試合開始予定(三塁側)

神宮球場アクセス
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩10分 千駄ヶ谷駅より徒歩15分

シーズン スコア 成績
過去の早大戦スコア
16年春 ○3-2 優勝
●4-5
○11-5
15年秋 ○6-4 2位
○3-2
15年春 ○2-1 4位
●1-5
●1-2
14年秋 ○8-3 優勝
○7-0
14年春 ●0-2 3位
○8-1
●3-8
13年秋 ○3-1 優勝
●1-4
◯5-4
13年春 ●1-10 優勝
△2-2
◯9-1
◯5-1
12年秋 ◯3-2 4位
○7-0
●4-0
12年春 △3-3 4位
●2-3
◯6-3
●6-7
11年秋 ◯4-1 優勝
●3-6
◯9-4
11年春 ◯4-2 4位
◯7-0
10年秋 ●2-4 4位
●1-2
10年春 ◯3-0 3位
◯5-2
09年秋 ●2-4 優勝
●2-8
09年春 ●0-7 3位
◯5-3
●2-4
08年秋 ●1-3 3位
△0-0
●0-3
08年春 ◯4-3 優勝
●0-3
○2-0