
立大との延長戦を制し今季初勝利/東京六大学秋季リーグ戦
打線に勢いが戻った。両校互いに無得点のまま迎えた延長11回。先頭の松原大樹外野手(営3=明大中野)が中前打で出塁すると続く中村亮太捕手(政経3=明大中野八王子)の打席ではバスターエンドランを仕掛け、見事成功。無死一、三塁とチャンスを広げると代打・鈴木達が一塁内野安打を放ち、ついに均衡を破った。「いい流れを持ってこられてよかった」(鈴木達)とその後の竹村律生内野手(営1=佐野日大)の打席では相手の一塁手の悪送球を誘い、その間に2点を加え一気に試合の流れを引き寄せた。2死三塁としてからも多々野が右方向へ二塁適時打を放ちダメ押しの4点目。22イニング連続で無得点だった打線がようやくつながった。
「やっとエースらしい勝ち方ができた」(篠原)。中1日での登板となった篠原は10回を3安打無失点に抑える投球を見せた。疲れもあったが試合が進んでいくなかで自分の投球に集中。「5回くらいから力が抜けてフォームに無駄がなく思ったところに投げられるような感覚になれた」(篠原)と力まず体全体で投げることを意識した。今季からエースと称されながらも慶大戦、立大戦1回戦と納得の投球ができずにいたなかで、ようやく自身にも白星がついた。篠原の好投には野手陣からも「今日は篠原に尽きる」(久保田駿内野手・法3=広陵)と称賛の声が上がり、その力投に応えようとする気持ちがチームの勝利につながった。今後も自身のできる最高の投球でチームに良い雰囲気をもたらす。
負ければ勝ち点を落とすこととなる一戦だったが、1勝1敗とし次戦につなげた。次戦では森田(立大)が先発することが予想される。前回の対戦では完封されているだけに打線の奮起が一層重要となる。「相手のミスでもいいしどんな形でもいいので点が取れればいい」(久保田)と点を取ることに対して貪欲だ。それに加え、今季目指す守り勝つ野球も継続させていきたい。新チーム初勝利に続き、初の勝ち点奪取となるか。今節に引き続きチームが一つになって4回戦に挑む。
[秋山祥子]
試合後のコメント
久保田
「勝ちは率直にうれしい。チームメイトにありがとうって気持ち。控えも応援してくれてるので本当に感謝の気持ち。ただまだ勝ち点を取ったわけではないので勝ち点を取りに行く。個人スポーツではないのでみんなの力がないと勝てない。今日はみんなの力で勝てたので素直に本当にありがとうと言いたい。守りに関して今日は篠原に尽きると思う。あれだけ頑張ってくれていたので本当は9回までに決めてあげたかったが、10回まで投げてもらってそれでなんとか勝ち付けてあげられたのでよかった。本当に篠原様々。1点を取って1点を守る野球というのは今日はできたと思うのでこれを継続していけたらと思う。打線は本当にあと一つというか、はまれば必ず点は入ると思うので相手のミスでもいいしどんな形でもいいので点が取れればいいので、そういう野球をこれからもしていきたい。欲を言えば一番に出てほしいが、そこはそれぞれの調子もあるので。だからと言っても簡単に外したりはしないし、期待しているので期待しすぎかもしれないが本当に頑張ってくれっていう期待を込めて、それは竹村もくみ取ってくれてると思うので待ちたいと思う。鈴木達はオープン戦の時からラッキーボーイ的存在だったので、ここっていうところで今日もやっぱりラッキーボーイだった。なんかやってくれるんじゃないかっていう気持ちにさせてくれる。1、2年生が力を発揮してくれれば3年生も負けじとっていう風になると思うので1、2年生の活躍は相乗効果というか、底上げになってるんじゃないかと思う。明日勝たないと勝ち点ないので今日の勝ちにおごらず、とりあえず勝つことだけを考えてやっていく。どんな形でも勝ちに行く」
篠原
「疲れはあったと思うが、試合に入っていくにつれて自分のピッチング集中できていたと思うので最初球が浮いていたことは気にしていなかった。周りからも言われていなかったので。5回くらいから力が抜けてフォームに無駄がなく思ったところに投げられるような感覚になれた。無理に力を入れるのではなく、今できる最大限のピッチングをするために力まず体全体で投げることを意識した結果いい方向に転んでくれた。自分の投球で守備陣はのっていけたと思うし、そういうバックの好プレーで自分の投球も乗っていけたので今日はバッテリーと守備とのテンポがすごくよかったと思う(エースといわれて初白星)やっとエースらしい勝ち方ができたと思う。今は今のベストの状態が必ずどこかにあるはず。今日の投球はそれが少し垣間見れた感じ。(新チーム初勝利)本来だったらもっと早く取りたかったが、なかなか勝てないチーム状況の中で、エースらしい投球、味方が点を取ってくれるまで粘る。終わってみればそういう投球だったが、これからも今日みたいな投球を目指していきたい。自分ができる最高の投球を常にマウンドで続けてチームの勝ちにつなげられるような雰囲気作りをしていきたい」
多々野
「今日の4点目を決めた打席は、前が点を取ってくれていたので、楽な気持ちで打席に入れたっていうのもあったが、あの場面で1点取れたことは良かったと思う。それがまた勝ちにつながったというのもチームとして良かった。打順が5番から3番に変わったが、いつもと変わらず塁に出ることだけを考えていた。延長再試合、負け、勝ちと来て、やっと降り出しに戻ったので、一つ明日勝って、勝ち点を取って、より良いチームをこの秋でつくれるように頑張っていきたいと思う」
中村亮
「篠原がすごい抑えてくれて、危ない回も篠原が先頭切ってやってくれていたので1勝できて良かった。この2試合は四死球が多かったので、それを出さないようにしていた。2ノーでも構わないので先に追い込むことを意識した結果、球数も少なく、いいピッチングだった。中里は慎重になりすぎないってことを意識して、そこは金子(昂平捕手・営3=済美)からもアドバイスをもらってたので、バンバン真っすぐで押していきました。打撃面では、いいところでエンドランができて良かった。ここまで勝ちには遠かったが、やっと勝ったという感覚はあまりなかった。勝てる試合をできるはずなんだと思った。明日も試合があるが、お互い体は相当きついはずなので、メンタル面で負けないようにしたい。総力戦になると思うが全員で勝ちにいきたい」
鈴木達
「最近試合に出られてなかったのでここで出してもらえたし、しかも篠原さんも相当いいピッチングしていたのでいい結果を出したいと思って入った。実際いい結果を出せてよかった。見方によってはエラーだがいいところに飛んでくれてよかったしチームも盛り上がってその後いい流れを持ってこられてよかった。今日みたいな代打で1本出せるようにこれからも頑張っていきたい」
竹村
「ずっと調子悪かったのでチームに迷惑をかけていたという気持ちで少し追い込まれていたが今日1本出て気持ちが楽になったというかやっとチームに貢献できたかなという気持ちはあった。今日の勝ちはチーム一丸となってつかんだものだと思うのでこれからもこのようにやっていけば勝ち続けられると思うので今日みたいな試合を大事にしていきたい」
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