(7)狙え! 赤門撃破で好発進/東大戦展望

2016.09.09
 目指すは日本一だ。昨季は史上最多タイの16試合を戦い抜き3季ぶりリーグ制覇を果たしたものの、全日本大学選手権でまさかの初戦負け。課題の得点力不足を解消するため、この夏は例年以上にバットを振り込んだ。まずは6季ぶりの春秋連覇へ。そして、5年ぶりの明治神宮大会制覇まで一気に突き進む。

 もはや強敵とも言える。昨季の明大1回戦では勝利まであと一歩のところまで迫る戦いを見せた。2回戦では勝利を挙げ、明大戦47連敗を脱出。3回戦で敗れ勝ち点こそ逃したものの、他の5大学と対等に渡り合えるチームであることを証明した。また、立大、法大にも勝利し、12年ぶりとなる3勝を挙げた。また、失策がリーグ戦を通じて一桁と堅守も光り、理想として掲げてきた「守り勝つ野球」を実現させつつある。投手、野手とも戦力を充実させ、ここ数年にないほどに強いチームを築き上げている。

 まずは絶対的エース左腕を攻略し、勢いに乗りたい。初戦の先発が予想されるのは宮台(東大)だ。しなやかな腕の振りから繰り出される最速148kmの直球とキレのある変化球で昨季は早大を相手に13奪三振、立大に完封勝利など好投を披露。8月以降肩を休めていた時期もあったが、調整が万全なら昨季にも増して手強い相手となる。春は9回途中まで0点に抑えられた相手を攻略し、ペースをつかみたい。また、柴田(東大)、有坂(東大)ら2番手以降の投手にも油断はできない。前回はこの2人の投手に敗戦を喫しているだけにスキは見せられない。ひと夏かけて特に力を入れて鍛え抜いた打撃力で大量得点を狙う。

 警戒すべきは上位打線。昨季4番を務めた田口(東大)は、打率3割超えと見事な成績を残した。日本代表候補にも選ばれ、同じ一塁を守る明大の佐野恵太内野手(商4=広陵)からも刺激を受けるなど、この夏でさらに成長を遂げた。東北大、京大など旧帝国大学が集う七大戦では2本塁打を放ち、調子を上げてきている。その他にも春季リーグ戦で打率4位タイと結果を残し、東大からは12年ぶりとなるベストナインを獲得した桐生(東大)や、明大2回戦でサヨナラ適時打を放った山田(東大)などが打線をけん引。彼らの打撃が線としてつながれば十分に脅威となり得る。特に星知弥投手(政経4=宇都宮工)と齊藤大将投手(政経3=桐蔭学園)は昨季得点を許しているだけに、無失点で切り抜け勝利を手に入れたい。

 1回戦は柳と宮台の投げ合いが予想される。両軍ともに少ないチャンスをものにし、早い回に得点できるかが勝敗のカギとなりそうだ。攻略のキーマンとなるのは佐野恵だ。昨季1回戦では途中出場。2打数2安打と左打者ながら宮台との相性は良く期待がかかる。2回戦は柴田、有坂らの継投と見られる。昨季は2回戦で敗れただけに、絶対に負けられない。秋季リーグ戦の開幕カードだ。連勝で弾みをつけ、連覇への道を切り開く。

[曽布川昌也]

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対東大戦 
9月10日 10時30分試合開始予定(一塁側)
9月11日 13時30分試合開始予定(三塁側)

神宮球場アクセス
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩10分 千駄ヶ谷駅より徒歩15分

シーズン スコア 成績
過去の東大戦スコア
16年春 ○1-0 優勝
●2-3
○12-3
15年秋 ○2-0 2位
○2-1
15年春 ○2-0 4位
○7-0
14年秋 ○6-3 優勝
○4-0
14年春 ○7-0 3位
○10-0
13年秋 ○5-0 優勝
○16-0
13年春 ○10-0 優勝
○2-0
12年秋 ○11-3 4位
○14-0
12年春 ○11-0 4位
○5-0
11年秋 ○15-7 優勝
○7-3
11年春 ○2-0 4位
○4-0
10年秋 ○7-2 4位
○5-2
10年春 ○7-0 3位
○14-0
09年秋 ○9-2 優勝
○13-1
09年春 ○2-1 3位
○4-2
08年秋 ○6-0 3位
○2-1