慶大を相手にあと一歩で勝利を逃す/東京六大学秋季リーグ戦

2016.09.03
慶大を相手にあと一歩で勝利を逃す/東京六大学秋季リーグ戦
 秋季リーグが開幕し、慶大との初戦は2-3で敗れた。先発の大澤真一郎投手(政経2=小山台)は毎回走者を出しながらも6回を2失点に抑える粘りの投球。打線は7回まで2安打と拙攻を見せたが8回表に平島嘉之外野手(営2=明大中野八王子)の2点本塁打で試合を振り出しに戻した。しかし直後の8回裏に2死二塁となり、エース・篠原匠投手(政経3=明大中野八王子)が登板するも守備の乱れから逆転され、悔しい敗戦となった。 

 守備のほころびで自ら勝機を手放した。同点に追い付いた直後の8回裏、2番手・中里彰吾投手(商3=高崎)は制球が定まらず降板。「ピンチになったらいくと言われていた」と篠原がマウンドに上がった。2死二塁、フルカウントとなったところで歩かせるのではなく、勝負することを選択。しかし打球は一二塁間を鋭く破る勢いの当たりとなり一塁手・小泉奎太内野手(営2=佐野日大)は飛び込むが捕球できず。二塁手・久保田駿内野手(法3=広陵)が回り込んだが一塁のカバーに入っている選手がいないというミスが起こり、その間に二塁走者が生還し逆転を許した。「お互い守備範囲の確認ができていなくて練習不足なところが出た」(篠原)。新チームとなり、経験の浅い選手の出場機会も増えている。それだけに一つ一つのミスの修正が必須だ。

 オープン戦からの勢いは止まらない。2点を追う8回表、1死から金子昂平捕手(営3=済美)がフェンス直撃の二塁打で好機をつくる。その後2死三塁とすると平島が左翼手の頭上を越える本塁打で同点とした。平島はオープン戦では計3本の本塁打を放っており、今節でもここぞという場面での一振りが出た。久保田も「ああいう攻撃ができたのはプラスになる」と敗戦の中にも収穫点を見いだしており、好調の平島を軸に打線の奮起に期待が高まる。

 新チームとして迎えたリーグ初戦は悔いの残るものとなった。ここから修正をし、次戦では勝利を収め第3戦に持ち込みたい。「勝つことしか考えていない」(久保田)と次戦に向け気合いは十分だ。引退した4年生の穴を埋めるべく、一人一人の力を結束させることが勝利へのカギとなる。新チームの戦いは始まったばかりだ。

[秋山祥子]

試合後のコメント
金子

「今日は3人ともストライク先行で投げられていたのでいい投球だったと思う。最後はもう篠原しかいないと思ってた。篠原はエースなので抑えてほしかった。ただ、継投というのは最初から決めていたので、いい継投だったとは思う。あの場面は3ボールになって一塁が空いていたので厳しいコースで歩かせるのはしょうがないとは考えていた。守備のミスもいい勉強になったと思う。どういうミスが多いのかということを分かれば、自分たちには来年もあるのでこれから一個一個潰していけばいい。リーグ戦は挑戦者として一生懸命やっていくしかないと思っている。今日の最後にみんなだんだん打ててきたので、次の試合が楽しみ」

久保田
「負けたので特に振り返ることはない。防げる失点があった。悔しい。次に行くしかない。チームはオープン戦から本当に良い雰囲気でやってくれていて本当に良い状態でやって来れている。8回の攻撃は相手のピッチャーの球が高めに浮いてきたので、しっかり振っていこうというなかでああいう攻撃ができたのはプラスになる。だが勝ち越せなかったのも自分たちの力なので、そこが負けた要因の一つ。大澤は本当に頑張ってくれた。毎回ランナー出しても粘り強く最少失点でよく耐えてくれたので勝ちを付けられなくて申し訳ない。もうあと2試合勝つしかないので勝つことしか考えていない」

篠原
「ピンチになったらいくと言われていたので準備はできていた。3ボールになる前から一塁は空いていたので歩かせてもいいなとは思っていたが、そのあとストライクが2つ取れてじゃあ勝負しようと思ったところで打たれてしまったのでそこは反省点だと思っている。小泉の一塁手としての経験がまだ浅いということでお互い守備範囲の確認ができていなくて練習不足なところが出た。すぐに修正できる点だとは思うのでしっかり話し合ってカバーの確認とかもしていかないといけない。エースとして先発とか抑えとか関係なく行けといわれたところでチームが勝つ投球をしないといけないので、今日抑えられなかったのは悔しいし、まだまだ自分はエースとはいえないと思う。今は連勝とか連敗とかではなく、目の前の試合を集中して勝ちに行くというのが今の明治のスタイルだと思っているので、4年生が抜けた分より総力戦になってくると思うのでみんなで一戦一戦集中して勝ちに行く」

平島
「秋の初戦だったので取りたかったけど、取れなかったところがチームの現状。勝てなかったのは個人個人のいろんな部分に原因があると思うので自分もそういう部分を見つめ直して次の試合につなげていきたい。ホームランは場面的に1本ヒットでも良いから欲しい場面だった。球種も張っていたし、あのカウントからあのボールが来ると予想していたので、ここで1本出ればチームの雰囲気が変わるかなという気持ちはあったので思い切って振りにいくことだけを意識して振っていった。雨の影響で練習の期間が空いたので、調子の面ではオープン戦の方がたぶんもうちょっと良かったのかなと自分の中では思っている。悪くならないようにやっていければいいと思う。チームが勝たないと意味ないと思うのでチャンスで回ってくれば1本であったり、自分がチャンスを作れるようにしたい」