
(9)実績ある選手が抜け新たな競争へ
戦力ダウンは避けられない。昨年から小田敏大投手(営4=明大中野八王子)、薄田寛也投手(農4=日本文理)、篠原匠投手(政経3=明大中野八王子)の三枚看板を擁し、最大の武器となっていた投手陣。だが、小田、薄田の引退により投手陣の経験値は低くなり、先発や中継ぎ全体で未知数の状態になっている。
経験を武器に第二先発の座を狙う。関東学大戦で先発した大澤真一郎投手(政経2=小山台)は試合前のブルペン投球数を増やすなど調整法を変えてきたが、立ち上がりに失点。だが「大澤は失点してからの粘りがいい」(篠原)と後続を打ち取ると3、4回は無失点に抑え4回1失点の好投を見せた。「高校時代のいい時期に戻ってきている」と制球力と球の切れに好感触を得ている。経験は篠原に次ぐものを持っているだけに大澤の活躍が新チームのカギになることは間違いないだろう。
小田、薄田が抜け一番の不安材料となるのが投手陣。篠原は「誰かが埋めるのではなく全員で小田さんと薄田さんの穴を埋めていきたい」と投手陣全体のレベルアップで層の厚い投手陣を目指す。不安視されていた投手陣全体の制球力は関東学大戦で四つ。しかし6回以降登板した田中佑樹投手(国際3=明大中野)など4投手が四死球0で無失点にまとめているだけに安定した制球力が身に付けば選手層が厚く競争の激しい新たな投手陣が形成される。さらに、長いイニングを投げる経験も不足しているが「自分や大澤は経験があるのでもちろんだが、古村(佑投手・情コミ3=明大中野八王子)や中里(彰吾投手・商3=高崎)が最上級生の自覚を持って長いイニングを投げ切れるようになってほしい」(篠原)とオープン戦で好投を見せている古村、中里に期待が持てる。「正直どうなるか分からないので夏のオープン戦でいろんな投手を試していきたい」と篠原。例年以上に多く組まれたオープン戦期間で熾烈(しれつ)なメンバー争いを繰り広げていく。
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