
18年ぶり初戦敗退 関西国際大に惜敗し日本一逃す/全日本大学選手権

かすかな希望を乗せた打球は、相手のグラブに収まっていた。延長10回裏、1-2で2死一、三塁。打席に立った4番牛島将太捕手(営4=門司学園)が初球のストレートを捉える。フェンスぎりぎりの打球にも、相手左翼手が飛びつく好捕で試合終了。「自分たちの野球ができなかった。東京六大学の五大学に申し訳ない」(柳)。日本一へ向けてようやく迎えた初戦で跡形もなく姿を消した。歓声に包まれた相手チームの応援スタンド、歓喜の輪ができる選手たち。ただ見つめることしかできなかった。
「力がないということ、今までやってきたことでは上まで行けないということが分かった」(佐野恵)。大舞台で痛感したのは、力を出し切ることの難しさだった。現状のチームに必要なものは何か。そのために何かを変えなければいけない。「もう一回話し合って、チームづくりをしていきたい」(柳)。負けて強くなったリーグ戦。春の季節が終わりを告げようとしている今、紫紺ナインがもう一度スタートラインに立つ時だ。
[土屋あいり]
試合後のコメント
柳
「一発の怖さというより、自分たちの野球ができなかったということだと思います。東京六大学の五大学に申し訳ないという気持ちがあります。(最後牛島選手から)「ごめん」と謝られました。今からじっくり話したいと思っています。今は秋に向けてというよりは、チームとしての生活面だったり一人一人の意識だったり、高めていかなきゃいけない部分がたくさんあるので、もう一回話し合って、チームづくりをしていきたいなと思っています」
牛島
「最後の打席は1点差だったのでつなごうという気持ちで臨みました。(バットを短く持ったのは)それまで全然良い当たりが出てなかったので1本出したいなと。詰まっていたのでどうかなと思ったんですけど、越えなかったのでまだまだレベルが足りないです。もうピッチャー陣に申し訳ないというか、ピッチャー陣もですけど応援してくださったり、六大の代表で試合出てるので結果が出なかったことが申し訳ないですし、悔しいです。タイブレークになるまでに攻略しないといけないピッチャーだったので、そこが課題というか、残念なことです。(タイブレークにあたって捕手として意識したことは)後攻だったので、最少失点、1点、2点で抑えたらというのはあったんですけど、ピッチャーが頑張ってくれたので野手がもっと頑張らないとという感じです」
佐野恵
「あそこで打たせてもらえるほど力がなかったと痛感しました。チャンスで打てる、本当に信頼されるバッターになりたいなと思います。リーグ戦もずっと1点が取れない試合ばっかりやってきて、野手が打てないことが多いので、これを改善しなきゃいけない。今のままじゃ日本一なんてとうてい無理だから、考え方や練習の仕方から直していこうという話をした。力がないということと、今までやってきたことでは上まで行けないということが分かったので、それを変えてやっていかなければいけないと思います」
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