(6)春季リーグ閉幕 昨秋から順位変動せず5位/春季リーグ戦総括
春を終えて
「ふがいなかった」(酒井翔弥主将・法4=東北)。今季の東京六大学春季リーグ戦は、5位に終わった準硬式野球部。昨年の秋季リーグは正念場での一本に欠け、再三惜敗する展開となった。リベンジを誓い臨んだ今季だったが、初戦の慶大1回戦で失策が響き逆転負けを喫してそのまま連敗。立大戦は今季最多失点を献上するなど、ふがいなさも目立った。
それでも全く進歩が感じられなかったわけではない。六大学リーグ王者の法大には目前の勝ち点こそ逃したが、第2戦のサヨナラ勝ちは選手に大きな自信をもたらした。早大戦は、粘りの姿勢が奏功した。3戦目にもつれ込む熱戦を繰り広げた末、貴重な勝ち点奪取。大勝で締めくくった最終節の東大戦も、多くの選手が出場機会を得て勝利に貢献した。
秋に向けて
新戦力の育成が急務だ。まずは全体の底上げを図りたい投手陣。軸となる篠原匠投手(政経3=明大中野八王子)を筆頭に、リリーフもこなす大澤真一郎投手(政経2=小山台)も控える。春季リーグ戦東大2回戦、投手としての鮮烈デビューを果たした中里彰吾投手(商3=高崎)や、新人戦で好投を見せた石崎海斗投手(政経1=佐倉)の成長も頼もしい。秋リーグまでに切磋琢磨(せっさたくま)し、明大の強みである守り勝つ野球を体現する。また、今季の野手陣は開幕スタメンに名を連ねた千田京平内野手(農1=花巻東)をはじめとしたルーキーが活躍。多々野将太外野手(農3=花巻東)や松原大樹外野手(営3=明大中野)ら上級生も主力の意地を見せ、攻守で層の厚さが際立つ試合を展開する。
5年ぶりに全国への道が途絶えた今夏。選手たちは秋に向け汗を流す。「秋は優勝だけを狙いにいく」と、久保田駿内野手(法3=広陵)は高らかに宣言した。悔しさを原動力に勝負強さを磨き、万全の状態で秋季リーグ戦へ挑む。
[石渡小菜美]
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