東大に連勝で春季リーグ戦を終える/東京六大学春季リーグ戦

2016.05.23
東大に連勝で春季リーグ戦を終える/東京六大学春季リーグ戦
 最終戦を勝利で締めくくった。春季リーグ戦第5節・対東大2回戦は11―2で勝ち点を獲得。初回、4番・松原大樹外野手(営3=明大中野)の適時打で1点を先制。その後の回も連続して得点を重ね、6回表には松原が2点本塁打を放つ。7回表にも竹村律生内野手(営1=佐野日大)のダメ押しの三塁打などで3点を奪う。先発・中里彰吾投手(商3=高崎)は序盤に2点を奪われるも立て直し、古村佑投手(情コミ3=明大中野八王子)、大澤真一郎投手(政経2=小山台)の継投で4回以降を無失点で抑え、昨日の試合と同様、大差をつけ勝利を収めた。

 頼れる4番の本塁打がチームに勢いをもたらした。6回表、先頭打者・池尾俊祐外野手(法1=岐阜城北)が出塁し、盗塁を決める。その後の打者は連続で凡退し、2死二塁で打席には、今季打撃好調の松原。「先輩方に声を掛けていただいたので思い切りバットが振れた」。チームの期待を背負い放った打球は左翼方向への2点本塁打となった。チームの勝利を決定づける一発。最終戦でも4番の仕事を果たした。
 ルーキーの活躍も目立った。この試合には1年生の池尾、千田京平内野手(農1=花巻東)、竹村の3人が先発出場。それぞれ安打を放ち、出塁後に積極的に次の塁を狙い、池尾、竹村は2盗塁、千田は3盗塁を決めた。また、同じく1年生の奥居大輝捕手(営1=徳島県立城南)も8回から途中出場。これが公式戦初出場となり、堂々たるリードを見せた。来週には新人戦が行われるが、4選手のさらなる活躍が期待される。

 この試合には勝利したが、2季連続のBクラスで春季リーグを終える。「ふがいなかった。これを機に下の世代が頑張ろうと思ってくれればいい」(酒井翔弥主将・法4=東北)。秋季リーグ戦からは3年生以下が中心となって戦い、4年生はサポートに回る。秋へ向けての課題は「守備と走塁」(松原)。「明治らしさ、泥臭さを出して勝ちに行く」(中里)。秋季での復活に期待したい。

[織田有衣子]

試合後のコメント
千田監督

「きのう、今日とベンチに入ったのはそのまま出せたので、4年生が少ないので次のメンバーに向けても良かったと思う。(区切りということには)ならない。4年は一応秋までやる。秋までは秋までだけども、これから就職活動等で練習に来られなかったら、うちのチームにとってどういう形がベストなのかという問題だから、4年は区切りにはならない。下級生にいいメンバーもいるので、今まで新人戦は負けっぱなしだったので、今年は勝てるように精いっぱいやっていきたいと思っている」

酒井
「リーグを振り返るとふがいなかった。こうやってBクラスで終わってしまったし、自分たちの中ではふがいなかったと思う。最後こうやって終わって、これ機に下が頑張ろうとか来季に向けてこうならないように頑張ろうとか思ってくれるといい。4年間いろいろあって経験させていただいて、自分の中ですごくいい経験だったと思う。負けて終わったがすごく人生的にはいい経験ができた」

薄田寛也投手(農4=日本文理)
「あまり勝てなかったので悔しいが、最後いい形で終われたので良かった。秋以降は就活があるが、できる限り練習に参加して、たぶん後輩中心になってくることが多くなると思うのでできるときにしっかりやるという感じで。(秋季リーグの)試合はどうなるかわからない。4年間を振り返ると楽しかった。自分の代で全国行けなかったのは悔しいが4年間で見ると楽しかった。2年生の秋でリーグ優勝してタイトルを獲ったのが1番印象に残っている」

小田敏大投手(営4=明大中野八王子)
「(春リーグを終えて)目標は全日本選手権に行くことだったので、それを達成できなかったことはすごく残念に思う。しかし、やれることはやった。試合なので勝ち負けはあることで、負けて実力不足はあったものの、やってきたことに悔いはない。(秋以降はどうするのか)4年生はこの春で終わりで夏からは新チームで活動する。引退という形は正式には取らないがサポートに回る。(4年間を振り返って)自分は1年生のときから全国大会を経験させていただいて、優勝も経験させてもらった。その1番良いときを経験して、その次にケガで手術をして1年間棒に振ったという経験もした。良いときも悪いときも経験したというのは良かったと思う。辛いことも楽しいこともあり、これから生活していく上で自分の糧になるような経験になった。4年生はマネージャーも含めて8人いて、野球を通じてその仲間に会えたということもこれからの自分の財産になると思う」

小田桐航平投手(総合4=中央中等教育学校)
「(春リーグを終えて)チーム全体の技術は高かったのでもちろん優勝を目指していたが、4年生の立場でチームを動かしていく上で、高いスキルを生かせなかったというのがこのリーグ戦の悔いだと思う。(秋以降は)選手登録はして試合には出るが、ほとんどは3年生以下中心でやっていく形になる。やはり就活も重なっていて(両立は)なかなか難しい場面がある。就活をやりながらの練習になると後輩にも迷惑が掛かるので、そこは切り替えてやっていく。その方が後輩のためにもいいと4年生全体が考えているので、3年生が中心になってくる」

野崎優内野手(情コミ4=明大中野八王子)
「(今日の試合を振り返って)とにかく最後に勝ち越しのタイムリーを打ててほっとした。ずっと隣でキャッチボールをやってきた中里が頑張ってる姿を見てきて、どんなボテボテでも打って助けたかった。そして、打席に立たせてくれた酒井にとても感謝している。いろんなとこで助けてもらった主将だった。(4年間で一番印象に残ったことは)学生委員長としてリーグ運営したこと。今までの野球人生は野球だけしてればよかった。けど裏方に回ったことで、多くの人が準硬式を支えてることを知った。グラウンドに行けば選手がバットやグローブを持ってボールを追いかけてる。けどそれはグラウンドを取ってくれる理事の方、報知新聞さん、内外ゴムさん、とにかく多くの人の存在があることを知った。どんなことでも表に出る人の裏には支えてくれる裏の方がいるから表に出続けられる。感謝することの大切さを学んだ。選手の立場、裏方の立場の双方の目線となって、いろんな勉強をさせてもらい、充実した学生生活を送ることができたと思う。(セカンドでの出場だったが、やはりセカンドに少しこだわりは残っていたのか)一番長く守ってきたところで最後を終えたい気持ちがあった。昔神宮を決めた府中市民で4年後に甲子園経験者達とまたあそこで試合に出れたのは、とても幸せだったと思う」

萩谷直斗内野手(営4=水城)
「リーグ戦を振り返ると全体的にふがいなかったが最後は勝てて良かった。秋からは就活が忙しいのでそれからだが、サクッと引退する。4年間楽しく野球ができてよかった」

坂本りかマネジャー(商4=明大中野八王子)
「今まで夏休みは全国大会の試合に出られていたが、ちょっと今年が行けなかったので。欲を言えば優勝して終わりたかったが、これはこれで仕方ないのかなと思う。4年の主力の小田や薄田が抜けてしまうので、ピッチャーが心配。でも中里くんも今日はすごく良かったし、来年も頑張ってほしい」

早藤友里マネジャー(政経4=日大二)
「勝つことも負けることもたくさんあったが、全部良い思い出。私が貢献できたかということは全然分からないが、これからも応援していると伝えたい」

松原
「(今日の本塁打について)今日は打席に入る前に先輩方が声を掛けて背中を押してくれたので思い切りバットを振れた。(首位打者を狙える位置につけているが、意識はしたか)首位打者を狙っていけと周りの人に言っていただいたので、意識はしつつ、という感じでした。(春リーグを終えて)打撃の方は安定して打てていたと思うのでそこは良かった。守備のミスと走塁のミスを少なくしていければいいと思う。(秋へ向けて)自分たちが一番上になってくるので、また一段階気持ちを引き締めて頑張って行きたいと思う」

中里
「(序盤のピンチの場面について)リズムを崩したくなかったのでテンポ良くいくことを心がけて、守備の流れを悪くしないようにした。(春リーグを終えて)チームがあまりいい雰囲気でなく負け癖がついていたので、最後だけでも良い形で終われるようにという意気込みで今日の試合に臨んだ。(秋へ向けて)去年の秋も5位で今年の春も5位だったので、秋は優勝を目指して全員で勝ちにいく。明治らしさ、泥臭さを出して一生懸命やっていきたい」

竹村
「試合にスタメンに出させていただいた分、結果を残すっていう気持ちで全力で先輩の力になれるように思った。自分は走るっていうのが持ち味なのでその持ち味が出た試合だと思う。新人戦や秋に向け、いい感じで打撃の方も上がってきたのでこのまままだ新人戦まで期間が少しあるのでしっかり調整して自分の持ち味を生かしていきたい」

千田
「チャンスとかをしっかり生かせたので、良かったかなと思う。チームの作戦でどんどん走っていこうとは言われたので、それを意識しながら。サインもいろいろあったので、それを見ながらやっていた。(今季のリーグ戦は)入学して初めてだったというのもあり緊張していたが、だいぶ慣れてきて、負けはしてリーグ戦5位ではあるがいい経験にはなったなと思う。このリーグ戦で負けたことを生かしながら、新人戦では課題を直して必ず勝ちたいと思う」