(26)決めろ完全優勝! 天王山の「紫合戦」/立大戦展望

2016.05.20
 いざ頂点へ、準備は整った。第7週を迎える東京六大学春季リーグ戦、王者の栄冠は明立戦で勝ち点を取ったほうのチームのものとなる。ここまで4カードすべてが3回戦へともつれ込んだ中で接戦を制してきた紫紺ナイン。3季ぶり38度目のリーグ制覇、2013年春以来6季ぶりの完全優勝はチーム全員でつかみ取る。

 強力2本柱が立ちはだかる。エースの澤田圭はここまで5試合で3勝2敗と、六大学現役最多勝利数を「21」まで伸ばしている。多彩な変化球と余力十分なスタミナに自負を持つ本格派右腕、打ち崩せないことには勝機は見えてこないだろう。リーグトップの防御率0.94を誇る田村は4試合で3勝1敗。早大2回戦と慶大1回戦でともに5安打完封勝利を挙げている。今季は神宮でMAX149kmを計測するなど、磨きあげた直球には球威が増した。自責点3、四死球5つの驚異的な数字はどちらもリーグトップ。いかに少ない球数でテンポ良く投げられているかが数字だけでも十分に読み取れる。貴重なリリーフとして存在感を発揮していた左腕の黒萩は早大3回戦で先発しており、先発、リリーフのどちらでも登板がありそうだ。他にも3年の藤田、ルーキーの田中誠も登板時には攻略しておきたい。

 勢いを阻止できるか。打線は開幕戦から1~5番を不動のメンバーで戦っている。今季の新体制からチームで徹底している「足」と「声」を使った機動力野球が印象的な反面、長打も打てる強打者がそろっているのは、ともにリーグトップのチーム合計17盗塁と9本塁打に表れている。まずは先頭打者の実績豊富な佐藤拓の出塁を阻止したいところ。キーマンとなるのは、今季からレギュラーに定着した2番熊谷と3番佐藤竜か。熊谷は小技を光らせ、つなぎの役割を全うするチームに欠かせない存在へと成長した。広角に打ち分ける長打力が魅力な佐藤竜はリーグトップの13打点を叩き出している。昨季打点王の4番笠松、今季から両打ちに挑戦している5番田中和の一発攻勢にも細心の注意を払いたいところだ。

 チーム防御率は明大が1.85、立大が2.63でリーグ1、2位。優勝決定戦は1点を守り抜く投手戦が予想されるだろう。明大は第6週の早大3回戦でエースの柳を温存した。懸念される第2先発の第一候補は星知弥投手(政経4=宇都宮工)が予想される。打線は佐野恵太内野手(商4=広陵)、牛島将太捕手(営4=門司学園)のクリーンアップが盤石。その2人の前に走者をためるためにもカギとなる1・2番は竹村春樹内野手(政経3=浦和学院)、逢澤崚介外野手(文2=関西)が有力だ。チーム全体で何が何でも出塁する姿勢を、どちらが最後まで貫き通せるか。泣いても笑ってもこれが運命の今季最終戦。必ずや笑顔で終えてみせる。

[土屋あいり]

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対立大戦 
5月21日 10時半試合開始予定(一塁側)
5月22日 13時試合開始予定(三塁側)

神宮球場アクセス
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩10分 千駄ヶ谷駅より徒歩15分

シーズン スコア 成績
過去の立大戦成績
15年秋 ●2-4 2位
○4-1
○5-3
15年春 ○5-3 4位
○2-1
14年秋 ●1-3 優勝
△2-2
○4-1
○8-2
14年春 ○7-1 3位
●0-7
○4-0
13年秋 ●1-5 優勝
○5-3
●3-8
13年春 ○5-3 優勝
●0-1
◯1-0
12年秋 ●0-2 4位
○7-2
○5-4
12年春 ●2-6 4位
○12-0
○14-0
11年秋 ○7-5 優勝
○7-0
11年春 ○3-1 4位
●3-4
●1-3
10年秋 ○5-4 4位
●0-3
○11-7
10年春 ●2-5 3位
●5-6
09年秋 ●1-2 優勝
○3-2
○3-0
09年春 ○9-0 3位
○2-0
08年秋 ●1-3 3位
○1-0
○11-3
08年春 △2-2 優勝
○3-0
●2-3
○3-0