
慶大に痛い連敗 勝ち点落とす/東京六大学春季リーグ戦
悔いの残る一球となった。5回、先発・小田が2死三塁のピンチを招き、ボールカウント1ストライクから投じた2球目。「決めにいった」とサインに首を振って投げたフォークが高く浮き中前に運ばれた。「先に点を与えてしまったというところで、リズムを取れなかった」と慶大のテンポで試合を進めてしまったことを反省した。7回には2ストライクと追い込みながらも犠飛を打たれた小田。まとまったピッチングだったが「最後の一球をこだわっていきたい」と次への課題を口にした。エースとしてチームを背中で引っ張る男の好投が、チーム浮上のカギを握る。
ホームが遠かった。相手先発・竹原に対し安打5本、四死球7個と塁を賑わせたが、併殺三つなどの拙攻でスコアボードにゼロを並べた。「今日は誰から見てもチャンスで一本出なかったのが敗因」(酒井翔弥主将・法4=東北)。1回戦に続き決定力に欠けた打撃陣。「工夫していきたい」(酒井主将)と次節の早大戦に向けた打撃練習に変化を加えることを示唆した。
リーグ戦連敗の泥沼はいつ止まるのか。今試合の敗戦で昨年の秋季リーグ戦から10連敗となった。選手もこの状況に危機感を覚える。「まず一つ勝つことを目標に」(小田)。これ以上勝ち点を落とすと全日本大学選手権予選会出場が絶望的になる。1週間後に控える早大戦へ、敗戦を引きずるわけにはいかない。酒井主将は「悪い流れで試合に臨むことが一番怖い」と切り替えに徹する。一試合一試合に勝利への執念を見せ、次節こそは勝ち点をつかむ。
[木村亮]
試合後のコメント
酒井主将
「初っぱなこれだけつまずいたのでこれ以上びっくりすることはないと思う。負けたことは仕方ないので切り替えることしかできない。すぐ早稲田との試合があるので、そこまで引きずらないことが一番大事。悪い流れで試合に臨むことが一番怖いから切り替えて早大に勝たないといけない。まだ優勝も予選会の可能性も消えたわけではないので。今日は誰から見てもチャンスで一本が出なかったことが敗因だし、特別1週間でやったから変わるわけでもないが、全員が想定しながら、たとえばフリーバッティングで打つ前にどんな状況下を声に出してから打つとか工夫していきたい。今日は試合が始まる前に自分の中でしっくりくる振り方っていうのを見つけた。最近試合出るようになっていい感じでバットを振れてきているので個人の問題に関してはこれからもしっかり振れていければ結果は付いてくると思うし、その点に関してはこれからしっかり形にして後ろにつないでいけるようにしたい。昨季に関しては1割なくてチームに迷惑をかけて勝てない状況に続いたので、チャンスにもっと打てるようになりたい。今年は最低でも3割は打てるようになりたいし、3割5分は残したい。もう勝つしかない。ただ勝つことだけを考えて今週の練習に励み、全日本に向けてのチャンスを広げていきたい」
小田
「あの一球。1点目の決めにいったフォーク。首振って投げたのだけど、それが高く浮いたので、一番悔いの残る一球。先に点を与えてしまったというところで、リズムを取れなかったのでそこは反省している。基本的には援護を信じて投げていたので、打線は結果的には沈黙だったけど自分がやることはそんなに変わらない。(勝ち点を)落としたというのは大きいけど、まだ一戦終わっただけなので、勝ち点1落としたからといって勝てないわけじゃないので。残り全部勝つようにまた一から練習していきたい。今日の課題として、決め球、最後の一球が打たれたので、詰めが甘くならないようにというか、最後の一球をこだわっていきたい。監督も今日の敗戦を忘れることのなくこれを次につなげてと。練習あるのみなので、切り替えていこうと思う。もちろんまだ優勝狙っているので、一つずつ。まず連敗がリーグ戦続いているのでまず一つ勝つことを目標に頑張っていこうと思う」
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