(18)東大戦総括、祝福のコメント

2015.10.12
 リーグ戦も折り返しとなる第3カードの東大戦。1回戦、3打数1安打で128安打の六大学通算安打記録を更新すると、2回戦も3打数2安打の活躍で通算130安打とした。

 縁のある、相手かもしれない。鮮烈なデビューを飾ったリーグ戦初安打も、歴史に残る通算128安打の新記録達成も、東大戦での記録となった。
1回戦、3打席目まで凡退し、迎えた第4打席。1―1の同点で7回に先頭打者として打席に入る。柴田(東大)から投じられた初球、120㎞の変化球をすくい上げた打球は、左中間を破った。するとすかさず持ち前の俊足を存分に生かし、三塁に到達。一振りで好機を演出した。「宮台投手を相手に前半引っかけ気味だったので、逆方向を意識していた」。今季圧倒的に増えている逆方向への安打で新記録を達成した。
三塁に到達すると、電光掲示板には「明治大学 髙山俊選手 通算安打新記録達成 128」の文字が表示され、球場全体から拍手が沸き起こった。「緊迫した試合で、決勝点に絡むヒットが記録になってうれしい」。塁上で控えめに手をたたいて喜び、スタンドに一礼した。

 髙山らしい2本で、通算130安打に乗せた。2回戦、5回無死。初球をはじき返した当たりは右前への安打かのように見えたが、深めに守っていた二塁手・飯田(東大)に捕球され、記録は内野安打となった。また、続く第4打席にはフルカウントから遊撃へのゴロを放つと、快足を飛ばして一塁を駆け抜け、再び内野安打に。2本の内野安打で今季計13安打とし、打率は4割3分3厘で打撃成績ランキングトップに躍り出た。

 「六大学として、これからの1本が新しい1本になることは間違いないです。133本の記録のことも頭にあります。それでも、すべてはリーグ優勝があってのこと。リーグ優勝、そして日本一に向けてチームを勝たせられる一本を打つことです」。頼もしいヒットメーカーが、チームを頂点に導く。

[箭内桃子]

★祝福のコメント★
善波達也監督

「彼らしい姿でしたね。二塁から三塁に向かって走る姿がきれいでした。128安打目は内野安打か、このような長打かのどちらかなのではないかと思っていました。勝つために三塁まで走った姿勢が良かったと思います。記念のヒットになりましたね」

坂本誠志郎主将(文4=履正社)
「今日(東大1回戦で)打つとは思っていました。もっともっと打っていければいいと思います」

髙橋隼之介前主将(平27法卒)
「プレッシャーは感じていると思いますが、それを力に変えるところはすごいです。最後ということで記録に対する自覚も出ています。髙山本人も最近の練習の質、量は大学で一番だと言っていました。自分と戦うこの記録ですが、ルーティーンを崩していないこともすごいです。明治の先輩の記録を抜いてとても光栄な記録なので、本当におめでとうと言ってあげたいです」

福田周平前副将(平27商卒・現NTT東日本)
「ずっと128本という数字にこだわって頑張ってきていたので、やってくれると思っていました。やはり足が速いので、そこで稼げているところがすごいなと思います。思い切りが良くて、どんどん振れるバッターです。そういう部分が結果につながっていると思います。本当に頑張ったなと、電話したいです」

試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁 犠打 四死球 三振 打率
髙山 東大戦通算成績
14 45 18 10 14 .400
名前(対戦期間) 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 犠打 四死球 三振 打率
髙山 主な東大投手との対戦成績
関(2012~2015) .500
辰亥(2012~2015) .000
山本俊(2013~2015) .667
柴田(2014~2015) .500

 次回の特集は10月13日(火)「チームメイトが語る 上原健太」です。