
(18)東大戦総括、祝福のコメント

縁のある、相手かもしれない。鮮烈なデビューを飾ったリーグ戦初安打も、歴史に残る通算128安打の新記録達成も、東大戦での記録となった。
1回戦、3打席目まで凡退し、迎えた第4打席。1―1の同点で7回に先頭打者として打席に入る。柴田(東大)から投じられた初球、120㎞の変化球をすくい上げた打球は、左中間を破った。するとすかさず持ち前の俊足を存分に生かし、三塁に到達。一振りで好機を演出した。「宮台投手を相手に前半引っかけ気味だったので、逆方向を意識していた」。今季圧倒的に増えている逆方向への安打で新記録を達成した。
三塁に到達すると、電光掲示板には「明治大学 髙山俊選手 通算安打新記録達成 128」の文字が表示され、球場全体から拍手が沸き起こった。「緊迫した試合で、決勝点に絡むヒットが記録になってうれしい」。塁上で控えめに手をたたいて喜び、スタンドに一礼した。
髙山らしい2本で、通算130安打に乗せた。2回戦、5回無死。初球をはじき返した当たりは右前への安打かのように見えたが、深めに守っていた二塁手・飯田(東大)に捕球され、記録は内野安打となった。また、続く第4打席にはフルカウントから遊撃へのゴロを放つと、快足を飛ばして一塁を駆け抜け、再び内野安打に。2本の内野安打で今季計13安打とし、打率は4割3分3厘で打撃成績ランキングトップに躍り出た。
「六大学として、これからの1本が新しい1本になることは間違いないです。133本の記録のことも頭にあります。それでも、すべてはリーグ優勝があってのこと。リーグ優勝、そして日本一に向けてチームを勝たせられる一本を打つことです」。頼もしいヒットメーカーが、チームを頂点に導く。
[箭内桃子]
★祝福のコメント★
善波達也監督
「彼らしい姿でしたね。二塁から三塁に向かって走る姿がきれいでした。128安打目は内野安打か、このような長打かのどちらかなのではないかと思っていました。勝つために三塁まで走った姿勢が良かったと思います。記念のヒットになりましたね」
坂本誠志郎主将(文4=履正社)
「今日(東大1回戦で)打つとは思っていました。もっともっと打っていければいいと思います」
髙橋隼之介前主将(平27法卒)
「プレッシャーは感じていると思いますが、それを力に変えるところはすごいです。最後ということで記録に対する自覚も出ています。髙山本人も最近の練習の質、量は大学で一番だと言っていました。自分と戦うこの記録ですが、ルーティーンを崩していないこともすごいです。明治の先輩の記録を抜いてとても光栄な記録なので、本当におめでとうと言ってあげたいです」
福田周平前副将(平27商卒・現NTT東日本)
「ずっと128本という数字にこだわって頑張ってきていたので、やってくれると思っていました。やはり足が速いので、そこで稼げているところがすごいなと思います。思い切りが良くて、どんどん振れるバッターです。そういう部分が結果につながっていると思います。本当に頑張ったなと、電話したいです」
試合 | 打数 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 犠打 | 四死球 | 三振 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
14 | 45 | 18 | 6 | 2 | 1 | 10 | 7 | 0 | 14 | 2 | .400 |
名前(対戦期間) | 試合 | 打数 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | 犠打 | 四死球 | 三振 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
関(2012~2015) | 6 | 8 | 4 | 2 | 0 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0 | .500 |
辰亥(2012~2015) | 4 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | .000 |
山本俊(2013~2015) | 4 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | .667 |
柴田(2014~2015) | 4 | 4 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .500 |
次回の特集は10月13日(火)「チームメイトが語る 上原健太」です。
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