
(5)記録を争うライバル 大城滉二選手(立大)インタビュー

――大城選手から見て髙山選手はどういった選手ですか
打席に立つと独特な雰囲気があります。意地というか何が何でも打ってやろうという気持ちを見ていて感じます。バッティングはやはり天性のものがあるなと思いますね。
――髙山選手を知ったのはいつ頃ですか
高校の時です。2010年の春に日大三高と甲子園の決勝で対戦したので、名前は知っていました。大学にきて1年生からお互いに出場していたので、対戦する回数が増えていって、自分の中では注目するようになりました。
――初対戦の印象は何かありましたか
ライト守っていて、クリーンナップ打っていたんですけど、良いバッターだなと。
――お互い大学に舞台を移し、1年次から活躍を重ねてきて感じることはありますか
始めは自分よりもいろいろと上だと思っていました。安打数が近づくにつれて髙山をより意識するようになりましたね。結果も細かく比べてみたりしています。今日何本打ったのかとか確認しますし、対戦していて2塁に来たときには「打つなよ」とは言えないんですけど、そう思いながら「ナイスバッティング」と言っていました(笑)。
――髙山選手が100安打打った時は立大戦でした
そうですね、その時にも確かナイスバッティングと言いましたけど、内心はまた別でした。
――敵としてはどういう存在ですか
対戦していてやはり塁には出したくない、塁に出ることでチーム全体が盛り上がると感じます。
――2人で安打記録を争うようになりましたが
自分は安打数は入学当時からこだわりや意識というのは全くなかったです。狙える位置に来たとき、打ちたいなと思うようになりました。全く予想していなかったですし、100本も打てるなんて思っていなかったです。
――春前の取材では、髙山選手を一つの目標に掲げていたましたが
春前より安打の本数は開いてしまったので、今は目標に変化はないですけど、自分の打撃をしないと追い付けるものも追い付けないなと春感じました。目標には置きますが、意識しすぎず自分のことをしっかりやりたいです。その結果追い付きたいですね。
――周りから並べられることも多いですが
やはり注目されているんだなと思いますね。期待に応えたいです。
――直接記録について話したことはありますか
あります。3年生の冬、大学日本代表の記録選考会の時にですね。どっちも更新したいという気持ちは強いので、記録というよりはお互いの本数で抜く、抜かれないという話をしました。打撃技術について話すことはなかったです。
――ライバルであるお二人ですが、共通点やまたそうでない点は大城選手から見てありますか
自分でもバットコントロールは良い方だと思っているのですが、右と左で違いはありますけど、似ている部分かなと。あとは足には自信があるんですけど、向こうも速いので。ただ向こうのほうが力があって、長打や本塁打を打てるというのは自分とは違うところだなと思います。
――プライベートでも関わりはあるのですか
特にはないですけど、オールスターとかそういう時は話したりしますね。見た目よりはかなりガツガツくるタイプだなと思いました。結構話しますし、野球をやっているときとやっていないときのギャップは感じましたね。
――オールスターではどんなことを話しましたか
自分が立大の投手陣に「髙山には打たせるな」と髙山の目の前で言いながら、髙山も自分と同じようなことを明大の投手陣に言っていましたね。お互い笑い話ですけど、もしかしたら本音かもしれないです(笑)。
――大城選手にとっては本音ですか
打ってほしくないバッターですし、チームの勝利ためにも抑えてほしいバッター。そういうのも含めて本音でしたね。
――大城選手も127安打更新へ向け、ラストシーズンを迎えますが
自分は少し厳しい位置にいて。でも目標とする数字はそこなんですけど、そこはどうにか巻き返したいと思います。
――髙山選手の記録更新については
髙山ももちろん、同じ同級生として超えて欲しいです。狙える位置にいるのは髙山と、あと厳しいですけど自分だけで。髙山はいちファンとして、超えて欲しいです。
――冗談も言い合う仲ということでしたが、達成したら掛けたい言葉はありますか
あと10本くらいですよね。明大は1週目空き週で、第1カードが立大だと思うんですけど、髙山なら打つんじゃないかなと。立大のところで打って、塁上でおめでとうとか言いたいという気持ちはありますね。
――ありがとうございました。
次回の特集は9月15日(火)「日大三高の球友たち① 鈴木貴弘選手(立大)インタビュー」です。
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