大量得点で連勝! 清瀬杯への大きなステップに/平成27年度東京六大学秋季リーグ戦

2015.09.01
大量得点で連勝! 清瀬杯への大きなステップに/平成27年度東京六大学秋季リーグ戦
 2桁得点を挙げて奮闘した。清瀬杯前最後の試合となる今試合。初回に1点を許すも、松原大樹外野手(営2=明大中野)の猛打賞など、打線の盛り上がりからチームが息を吹き返し、東大相手に連勝。秋季リーグ戦は幸先良いスタートを切ることができた。

 打線が輝きを見せた。相手の積極的な攻撃に押され、1点を許した状況での2回。久々のスタメン出場の先頭打者・松原がサード強襲の安打。その後盗塁も成功させ、足でも存在感を示した。迎えた2死一、二塁の好機で鈴木太朗内野手(法2=大船渡)が打席へ。振り抜いた当たりはもう少しでフェンスの三塁打となり一気に逆転に成功する。「当たり的には感じは良かった」とバッティングで自分の持ち味を出し切ることができた鈴木。打順も2番から9番に変わったが、どちらにも共通する「つなぐ」ということを心掛けた結果が大きく実った。また、この試合でチームの切り込み隊長となった松原は3回にも初球から安打、4回に適時打を放ち、3打数3安打の猛打賞。四球や相手の失策なども絡み全打席で出塁した。もともとの調子は良好であり、力を抜くことを考えて打席に立った。松原自身も「良いスタートが切れた」と手応え十分。清瀬杯もこの男たちのバットがチームの勢いを盛り立てていく。

 若い力も光った。就職活動などで4年生が欠け、チームとしては痛手となる状況になって迎えたリーグ戦。しかし、ルーキー選手たちがその穴を埋める働きを見せた。平島嘉之外野手(営1=明大中野八王子)、小須田文哉外野手(商1=明大中野八王子)が代打で出場。四死球ながらもそれぞれが出塁を果たし、チャンスメークの役割をしっかりとこなした。また、大澤真一郎投手(政経1=小山台)は9回に登板し、三者凡退で試合を締めくくった。「コントロールがまとまっていて四球を出さなかったのでそこは良かった」と自身のピッチング内容を振り返り「メンバーに入る自覚を持って」これからのチームへの貢献を誓った。また平島は「代打でも出してもらえることが光栄」と、少ないチャンスをものにしようとする姿勢を持つ。下級生は与えられた出番の中で個々の課題と向き合いながら、猛アピールを続ける。清瀬杯での出場機会を与えられるためにも、リーグ戦からの経験をものにしていきたい。

 清瀬杯への準備は着々と進んでいる。しかし、集中力の切れによって発生したミスでの「失点に目を向けるべき」と吉田由宇主将(法4=日本文理)は指摘。この東大戦で各試合大勝を収めるも、その中で挙げられるチームの細かな課題は尽きない。しかし、今試合で弾みをつけることができたのは確かだ。残り1週間となった清瀬杯。課題の克服に努め今回の勢いそのままに、明大が必ずや王者の称号を手に入れてみせる。

[石渡小菜美]

試合後のコメント
吉田主将

「得点取れたことは良かったが、それよりも失点の方を見るべきかなと。自分のミスであったり、集中力が切れたような薄田のミスであったり、そういうところが大差でしょうがないと言えばしょうがないが、やはり清瀬杯とかトーナメントになると大事なところだと思うので、最後までしっかり集中して失点に目を向けるべきだと思った。使った選手が結果出してくれたのもうれしいし、全員出すような試合展開になってしっかりと準備してくれた選手たち。全員でやる総力戦っていうことを言っているので、そういう気持ちが選手一人ひとりにしっかりとあるのかなと思う。(個人的にレベルアップさせていったこと)特にはないが、春の結果が良かったので、みんなに助けられながら春通して戦った結果タイトル取れたので、それが自信につながった部分はある。自信がついた上で積極的にバットも振れるようになったかなと感じるが、特に何かレベルアップに努めるというようなことはしていない。自分はキャプテンとしてチーム全体を見ることが仕事だと思うので、チームのレベルの底上げではないが、後はキャッチャーということでピッチャー一人ひとりのレベルアップ。自分としては全体的に底上げができればいいかなと思っていたので、特に個人的に何かを上げようということはなかった。(4年生は就活と両立)7月までテストだったので、8月から練習開始してそこから就活本番という形だったので、寶田(慎太郎・営4=東北)とか今日来れていないメンバーもいるが。かなり練習に穴を空けてしまったので、調整という部分ですごく難しかったし、4年生がいなかったり自分が行かないことによって、下級生や残ったメンバーたちの取り組み方がどうしても変わってきてしまうと思うので、行けなかったのはすごく申し訳なかったが、それでも一人ひとりが昨日、今日に向けてしっかり調整してくれたなというふうに感じる。(清瀬杯は)おととし優勝しているので、同じように優勝旗を持って帰れるように。この2試合もそうだが、しっかりと調整できているのかなと思っているので。後はもう体調とケガだけないように。またこの後合宿が控えているので。そこでしっかりと細かいところを詰めていって、万全の状態で臨めればと思う。慢心ではないが、普通にやれば勝てる相手だと思うので、しっかりと自分たちのやるべきことをやって、優勝旗を持って帰ってくることができればと思う」

渡邉大輝主務(法4=明大中野八王子)
「相手が相手なので打たないといけないというのもある中でみんな打てたということは良かった。だが集中力が切れている場面がいくつかあってそこが失点に絡んでいる。そういうところをしっかりさせないと清瀬や今後のリーグ戦では厳しい戦いになってくるのでもっとしっかりやっていかないといけない。(篠原と薄田が失点)匠も薄田もあまり実戦練習をしていない中での登板だったのであまり心配はしていない。球は走っていたのでくだらないミスさえしなければしっかり抑えてくれると信じている。(4人目の投手)清瀬はダブルヘッダーがあって小田(敏大・営3=明大中野八王子)、薄田、匠だけでは足りないのでそういう中で誰が出てくるかは楽しみだし、出てきてもらわないと困る。今後の秋のリーグ戦も来年も3人いるけどそれ以外が台頭してくることによってチームはもっと強くなる。その3人と他の古村、小田桐(航平・総合3=中央中等高等教育)、大澤、小泉(奎太・営1=佐野日大)が切磋琢磨(せっさたくま)していい成績を残せればいいと思う。(外野手は)寶田が就活で練習できていなくて酒井(翔弥・法3=東北)がケガということをプラスに考えるならば小須田や平嶋という若手を試せるということはいいが、東大戦を見るとやっぱり守備でのマイナス面が大きい。酒井が抜けた穴を埋めるには守備力を上げないといけない。去年の加藤さん(直紀・平27政経卒)、寶田、酒井の外野陣に比べたらまだまだなのでここからいかに和泉(諒也・文2=桐蔭学園)、松原、野崎(優・情コミ3=明大中野八王子)、小須田、平嶋あたりが伸びてくれるか。そこが今後戦う上で一番重要なことだと思う。(清瀬杯について)今回の東大戦のような戦いにはならないと思う。先手先手で点を取って守るという普段通りの野球をすれば勝てると思っているので、いかに普段通りできるか。バッティングの調子はいいので直前合宿で最後の追い込みをすれば問題ないと思う。ダブルヘッダーが2日目にあるのでそこが肝になる。選手も代えながらやりたいがどうなるか分からないのでそこが清瀬杯で一番重要なターニングポイントになると思う。4年生にとって最後の全国大会になるので優勝したい。2個上の船木さん(翼・平26農卒)たちの代で優勝して以来の清瀬なので先輩たちと同じ成績を残したいし残せると思っている。最後は笑って終われるようにしたい」

鈴木
「初回先制点を取られてしまったので早いうちに追い付いて勝ち越せればと思っていた。(三塁打の)当たり的には感じは良かった。ランナー二人を返せたのが一番良かった。今日のバッティングはヒットも出ていてバントも成功していて自分の持ち味を出し切れたのが結果につながったと思っている。(2番と9番の違い)若干違いはあるがつなぎという意味では同じだと思う。先輩方にうまい形でつなぐということを心掛けて打席に立っている。(守備は)今日も一昨日もやってしまったのは反省しないといけない。清瀬も近いので一球一球集中して取り組んで一つでもミスをなくしていければいいと思う。(清瀬は)日々の練習をしっかり全力で行うことがダブルヘッダーを戦う上で重要だと思う。小さなミスが命取りになると思うので一つ一つ丁寧なプレーをしていきたい」

松原
「久しぶりのスタメン出場ということもあったのでなるべく力抜いていい状態で打席に立とうとした。猛打賞だったがもともと調子は良かったのでとにかく力んで開かないように気を付けた。いつも気にしているのは構えのところで構えのバランスが悪いとどうしても振れないので最初の構えを一番気を付けている。ちょっと集中力が切れることもあったとは思うが一応もたつかずに二つ取れたというのはいいスタートが切れたと思う。清瀬杯は自分自身初めてなのでちゃんといい状態を保って入って優勝して帰りたいと思う」

大澤
「チームとしては清瀬杯に良い意味でつなげられるような試合ができたと思う。点を取られなかったのは良かったかなと思う。フォアボールとかも出さなかったんで、内容も今日は良かったかなと思う。特に意気込むとかはなくて、普段通りにやるだけ。全日本にも出れなかったので、清瀬杯はチームとしても絶対取りに行きたいなと思う。自分に何ができるかわからないが、少しでもチームの力になりたいと思っている。清瀬杯は優勝するだけ」

小須田
「おとといスタメンで今日は途中出場させてもらったが、全然打てていないしチームにもプラスになっていないと思うので、これからの合宿を含めしっかり不調を脱出したい。清瀬杯に出るから分からないが、出場に向けて練習を積み重ねて、打つなり守るなり固めていかないとチームにとってプラスにならないと思うので、その辺はしっかり練習していきたい。調子自体は悪くないけど、体が開いていたりしてタイミングが全然合っていないので、合宿で修正できれば。(課題)全部と言えば全部だが、打撃面ではミート、あとはタイミングが合っていないので壁を作って打つこと。守備面では送球があまり良くないのでそこを克服して出場機会を得られたら」

平島
「代打でも出してもらえることが光栄だと思う。新チームでメンバーに入ってレギュラー取れるような感じのプレーができれば。(清瀬杯で)出る機会もあると思う。先輩からは『DH枠があればそういう場面で出す可能性も高い』と言われているから出る可能性もあるんじゃないかなと。今の調子は悪くない。部に入ってからちょっと調子を崩してて、打ち方を足高く上げたりして、だいぶいい感じでボールは見れている。(清瀬杯までの課題は)逆方向にホームランを打てるようになること」