強力打線は健在! 東大相手にコールド発進/東京六大学秋季リーグ戦

2015.08.30
強力打線は健在! 東大相手にコールド発進/東京六大学秋季リーグ戦
 雨の中行われた秋季リーグ開幕節東大1回戦は16-1で7回サヨナラコールド勝ちを決めた。打線は多々野将太内野手(農2=花巻東)、吉田由宇主将(法4=日本文理)の本塁打など15安打の猛攻で16得点。投手も開幕投手を任されたエース・小田敏大投手(営3=明大中野八王子)が6回まで1失点にまとめる。小田桐航平投手(総合3=中央中等高等教育)が7回表を無失点で切り抜け最終回のサヨナラ勝ちにつなげた。

 主力の調整は順調だ。この日久保田駿内野手(法2=広陵)が3安打5打点、多々野が2安打3打点と春先からの好調を維持している。春季リーグ戦で3本塁打を放っている萩谷直斗内野手(営3=水城)も1安打ながら最後はセンターの頭上を超えるサヨナラ打を打つ勝負強さは健在だ。「コールド発進できたのは良かった」(吉田)と大量得点の打線に安堵(あんど)。春季リーグ打率.311の強力打線が秋季リーグ初戦から火を吹いた。
 初打席でいきなり結果を残した。13点差の7回裏。先頭の多々野と寶田慎太郎外野手(営4=東北)が四球で歩くと相手のミスもあり1死満塁とチャンスを演出する。ここで打席に立ったのはリーグ戦初打席の代打・関谷壮真内野手(営2=明大中野八王子)。ファーストストライクから積極的に狙い、相手エース・二宮(東大)の直球を捉えた打球は飛び込んだ三塁手のグラブの先を抜ける2点適時打となった。「練習の時から内野の間をゴロで抜くイメージを持っていた」と関谷。日頃からの積み重ねがついに実を結び、首脳陣へのアピールに成功した。
 
 秋季リーグ開幕戦で圧勝と幸先の良いスタートを切った。だが、今の目標は清瀬杯優勝。そのため「この東大戦はリーグ戦だけではなく清瀬杯前の調整の試合」(吉田)と9月7日開幕の清瀬杯前最後の実戦だけに選手たちには勝つことだけではなく、試合内容まで求められる。東大2回戦では多くの投手を試す予定。清瀬杯前最後の試合で各選手が納得のできる調整ができるか注目だ。
 
[常光純弘]

試合後のコメント
吉田

「開幕試合初戦にしては上出来かな。投手は失点したけどしっかり投げていたし、打者もしっかり得点できていたのでコールド発進できたというのは良かったと思う。自分はあまり練習行けてなくて小田自身も実戦はまだ投げてなくて不安なところはあったが、投げていない割にはしっかり投げられていたかな。直球も悪くはなかった。やっぱりこのチームのエースは小田なので。チームとしても小田に開幕を頼むという考えなのでそこをしっかり投げてくれたというのはチームにいい影響を与えてくれると思う。ホームランは大学初。最初はレフトフライかと思った。ずっと真っすぐばかりだったのでこれしかないのかなと思っていた。練習してなくてバットが振れていなかったので1打席目からフルスイングしてホームラン狙うくらいの気持ちで打席に立っていた。投手は明日どんどん使っていく予定。やっぱり清瀬ではダブルヘッダーもありますし短期決戦で投手を消費していくと思う。幸いあまり暑くないと思うのでスタミナ消費も少しは抑えられると思う。だけど投手は絶対に必要なので明日の試合で新しい戦力にがしっかり投げてくれればいい。明日の2戦目で終わらせるというのは当然ですけど、この東大戦の考え方としてリーグ戦ではなく清瀬杯前の調整の試合という意味合いがあるとチームには言っている。勝つだけではなく清瀬のために向けた準備や試したいことを試す。勝つことは当然だけど勝つだけではなく内容の濃いものにしていきたいと思う」

小田
「今日は悪天候の中だったが自責はたぶんないし、三振も取れて内容も良かったので開幕投手としての仕事は果たせたと思う。雨の中だったのでロージンをいつもより多く付けて投げていたけど他は特に対策はしていない。ただ今後清瀬杯やリーグ戦で雨の中投げる可能性はあるのでそういった面ではいい経験になった。東大の打線は法政とかに比べるとあまり振ってくるというイメージはない。ただ今年の東大は春季リーグで勝ってるので油断したら自分も負けると思っていた。雨の中打線はゴロを狙ってきていたと思うのでそこは内野とコミニケーションを取りながら。もう清瀬までは時間がないので練習ではいかに調整してそこにベストを持っていけるかだと思う。全日に出れなくなってからチームは今全員が清瀬優勝を目標にしていると思うので自分もそれに貢献できるような投球をして清瀬杯制覇したいと思う」

萩谷
「終始押していて相手投手も雨の影響でコントロールがバラバラだった。その中でしっかり打てたのは良かった。春3本打っていたのでホームランは打てたらいいなとは思っていた。多々野と吉田さんが打っていたのでそのついでに打てたら良かったが、最後ホームランにはならなかったけどチャンスで打てたので良かった。チャンスこそ追い込まれる前に勝負がしたいと思っている。打った瞬間は入ったかなと思ったが、思った以上に伸びなかった。相手が前に守っていたのでラッキーだった。今日はピリッとしない場面が少しあった。ここしっかり勝って清瀬につなげたいので次もコールド、相手のエラーで勝つのではなくしっかり振りきったバッティングで勝ちたい」

関谷
「初打席だったので緊張していたが、とりあえず初球から思いっきり振ろうと思って打席に立った。ストレートを狙っていてそれがきたので思いっきり振り抜いた。打球が向けた瞬間はめっちゃうれしかったです。今までは練習で内野の間をゴロで抜くことを意識して練習していた。今日はそれがしっかりできて良かった」