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中野龍斗 飽くなき向上心で導く大学日本一

ウエイトリフティング 2023.03.26

 明治に新たな旋風を巻き起こせ!今年度も実力派ぞろいのルーキーたち。4月1日発行予定の紙面に載せ切れなかったルーキーを先取りしてお届けします。フレッシュな若さとこれからの4年間に期待です!

 第1回はウエイトリフティング部、中野龍斗選手(令5政経入学=水島工)です。

 

 ウエイトリフティングとの出合いは中学卒業後。他競技に比べると決して早くはない。中学時代サッカーをやっていた中野は、個人競技にも挑戦したいと思うように。元々体が強かったことや、学生時代ウエイトリフティング経験者であった叔父の影響もあり競技生活をスタートさせた。

 

 高校入学時からめきめきと力を付けていくと、高校2年生次にインターハイ61キロ級に出場し確実に頭角を現していく。さらに上を目指すために「自分だけの課題に取り組みたい」。高校3年生に上がると同時に部活全体で決まっていた練習メニューから自ら組んだメニューに変更することに。すると早速、中国高校選手権67キロ級でスナッチは5キロ、クリーンアンドジャークは10キロ自己ベストを更新。その後も成長は止まることなく、8月にはインターハイ61キロ級で準優勝を果たした。そして10月に行われた栃木県での国民体育大会。着実に積み上げていった実力と自信が中野を強くした。「もしかしたら勝てるかもしれない」。その言葉通り、得意のスナッチで107キロを拳上し見事61キロ級優勝。努力が実を結んだ瞬間だった。

 

 高校卒業後就職するつもりだったにもかかわらず明大進学を決めた理由の一つに、深見健(政経1=安雲川)の影響があった。深見は昨年度ルーキーながら全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)55キロ級で準優勝を果たすなど、明大を筆頭する選手の1人である。同級生の多くが就職を選ぶ中、自分はどうするべきか迷っていたとき「いろいろアドバイスをもらった」。先輩からの助言で地元岡山県を出て明大進学を決意。上京にはまだ不安が残ると話す中野だが「(深見は)本当に良い人」と頼れる先輩がいることは心強いに違いない。

 

 高校時代数々の大会で好成績を残してきた中野。それでも「周りから強いと言われるが筋量もあまりなくフォームも上手ではない。強くしたいところは全部」と鍛錬をやめることはない。昨年度のインカレは団体7位に終わるなど、決して好調とは言えない明大ウエイトリフティング部。この状況を打破するため「明大で最高の貢献をしたい」と意気込む。メンタルの強さや計り知れない向上心を武器に、明大を大学ウエイトリフティング界の頂点へ導く。

 

[高橋佳菜]

 

◆中野 龍斗(なかの・りゅうと)令5政経入学、水島工業高校。ウエイトリフティングの魅力は「体幹が鍛えられること」。165センチ・63キロ

 

(写真は株式会社SHUMA提供)


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