
(191)箱根駅伝事後インタビュー②/小澤大輝
〝返り咲け明治〟。復活を誓うスローガンを胸に挑んだ箱根路。10区間中2区間で区間賞を獲得するなど紫紺の戦士たちが躍動するも、結果は総合12位。3度目の正直とはならなかった。今回はレース後の選手たちの声をお届けする。
2区を走った小澤大輝主将(政経4=韮山)のインタビューです。
2区 小澤大輝 区間順位14位 1時間08分43秒
――今大会を振り返ってみていかがですか。
「目標としていたシード権を獲得できず、後輩たちに何も残すことができなかったということで、自分たちの力のなさを痛感した大会でした」
――順位とタイムについてはいかがですか。
「富田(峻平・営4=八千代松陰)から最高の位置で襷をもらってその順位をしっかり守り抜きたかったのですが、自分の力不足で順位を落としてしまってチームのシード権獲得にブレーキをかけてしまったのが非常に悔しいなと思っています」
――1区区間賞の富田選手の走りはいかがでしたか。
「彼は努力してしっかりやってきてくれていたので、それはうれしかったです。富田とは2年生の時に箱根9区でどちらが走るかというので競い合った仲だったので、その2人が1、2区で先頭で襷をつなげたのはすごくうれしかったです」
――最初の入りが2分41秒でしたが、気持ちの高ぶりなどはありましたか。
「佑樹さん(山本駅伝監督)から守りに入ってはいけないと言われていました。タイムでしっかり入ろうというのと、1位で来たという高揚感で少し想定より速く入ってしまった印象ですね」
――すぐに後ろから吉居選手(中大)が来ました。
「自分もかなりハイペースで入っていたので『このペースでも追い付かれるんだ』というのはすごく感じました。ですが付けるところまで付こうと思って走りました」
――2区の出走はいつ頃決まりましたか。
「1週間半前くらいから『2区も確認しておいてくれ』というのを言われていました。2区も児玉(真輝・文3=鎌倉学園)や櫛田(佳希・政経4=学校法人石川)の故障で自分に大事な役割が回ってきました。気持ち的には自分も戦えるという気持ちでいたので、結果としては自分も悔しいなという気持ちです」
――沿道からの応援はいかがでしたか。
「いろいろなところで明治大学の応援を感じることができました。ずっと憧れていた箱根の2区で、それも先頭でしっかりと結果を残すことができたというか、走ることができたというのは、自分にとってすごくプラスになると思っていました」
――レース中に山本駅伝監督から何か言葉をもらいましたか。
「『森下(翔太・政経1=世羅)に楽をさせてやろう』という話はされて、それにしっかり応えることができなくて悔しいなという気持ちです」
――下級生の走りを見ていかがでしたか。
「森下であったり杉(彩文海・文3=鳥栖工)であったり、そういった選手がしっかり走って区間上位で襷をつないだということはチームにとってプラスになると思います。また吉川(響・文1=世羅)や堀(颯介・商1=仙台育英)や尾﨑(健斗・商2=浜松商)がしっかりと経験できたというのは来年度につながると思います」
――往路終了後はどのような話をされましたか。
「ここで下を向いていてはシードを取れないぞということで、しっかりと上を向いてやっていこうという話をしました」
――復路は4年生3人の襷リレーがありました。
「後輩がシード権まで押し上げてくれた、堀颯の好走と杉の区間賞でシード圏内まで戻してくれたところを、4年生3人でシード圏外まで戻してしまったというのは、4年生全体として本当に後輩に申し訳ないなという思いです」
――大学での競技生活に一区切りですが、4年間を振り返ってみていかがですか。
「高校の頃から明治に憧れて、そういった憧れた先輩のようにはなれませんでした。ですが、自分が1年間やってきたことを全くゼロにするのではなく、しっかり後輩たちに引き継いで新しい明治を後輩たちに作ってもらいたいと思います」
――今後は実業団で活動されますが、今後の目標はありますか。
「自分は富士通に行かせていただくのですが、明治よりもレベルの高い環境でしっかりと結果を残さないといけないと思います。後輩たちを勇気づける走りや、自分自身レベルの高い選手の中でもまれて、今よりも強くなって大学4年間を支えてくれた西さん(西弘美スカウティングマネージャー)や佑樹さんに恩返しさせてもらえればと思っています」
――来年度以降の後輩に向けてはいかがですか。
「全日本大学駅伝も箱根もシード権を残すことができずに、後輩に申し訳ないなという気持ちがとても強いです。ですがその中で、一人一人高い目標を持って、今年度自分たちが達成できなかったことをしっかりと達成して、来年のこの日には今の3年生に笑顔で卒業していってほしいなと思います」
――ありがとうございました。
[菊地隼人]
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