(50) 関東大学1部リーグ戦 第21節 対桐蔭横浜大戦 試合後監督コメント

サッカー
2022.11.06

栗田大輔監督

――優勝した感想はいかがですか。

 「やはりうれしいです。本当によかったと思います」

 

――明大らしくない大敗もありましたが、今年のチームは例年に比べていかがでしたか。

 「大敗がクローズアップされているのですが、実は僕が今まで10年間見てきた中で、一番0失点で勝っている試合が多いのが今年のチームです。そういった意味では守備で集中力がはまってくれば強さのあるチームだと思います。ただ大量失点が出てしまうところをどのように捉えて、選手が自主的に改善していくかというところに伸びしろがあると思います。ですがその中でも大崩れをせずに連敗もしないで、同じ相手にも2回負けなかったので優勝をつかめたと思います」

 

――メンバーをほぼ固定せずに戦っていたところに関してはいかがですか。

 「とにかく1年間を通じてリーグ優勝は大きな目標ですけれど、やっぱり今を大事にしていました。また相手もいるので相手によって選手も変わってきました。調子の良い選手を使ってあげることで平等で適正な競争を生むことが選手自身もモチベーションにつながります。頑張れば試合に出れる。だめだったら試合から外されるといった、みんな頑張ってくれる純粋な環境ができたと思います」

 

――リーグ戦では連敗を許さなかったことに関してはいかがですか。

 「負けた後には確実に修正をしてきているので、そこは選手が修正をかけられる日常があるからだと思います。だから連敗をする前にしっかりと積み重ねることが大事だと思います。拓大との試合ではリーグ戦ではなくてインカレ(全日本大学選手権)1回戦を想定して、かなりプレッシャーをかけましたが負けてしまいました。やはりまだまだプレッシャーに弱いということは常にチームでは言っていました。国士大との試合でもインカレ1回戦と言っていました。拓大の時には負けたから今度はもう大丈夫だろうと思ったらまた負けたので、やはりまだまだ弱さがあるでしょう。リーグ戦ではインカレのトレーニングをしていたので、少しずつ変化を出しながらチャレンジをしてきました。とにかく選手は1年間本当に頑張ってくれたと思います」

 

――開幕戦のあとの順大戦や、国士大に負けた後の法大戦などターニングポイントになる試合は何試合かあったと思いますが、栗田監督が思う一番のターニングポイントはどの試合ですか。

 「印象に残っているのは前期の順大戦です。開幕の次戦の順大戦はものすごく注意深く、引き締まったゲームができていましたが、やはりあれは大きかったと思いますし、あの順大戦を越えていくことを追求していました。きっちりとした守備からどのように攻撃の面白さを作っていくかを毎試合追求していました。後期であれば東洋大との試合は1つの大きなターニングポイントだったと思います。東洋大もあの時点では3位で上位も狙えましたが、圧勝できました。得点差は1点でしたけれど内容的には圧倒できたのでみんなの中で手ごたえを得られたゲームだったと思います」

 

――今年のチームの特徴は何ですか。

 「個性がすごく強いし、その個性が一つに束になって向かったときにはすごく良いチームになるし、壁の先にある完成系をまだ選手たちが気づいていない場所にあるのでそこを引き出したいです。そうするとみんな未知の領域が見えてくるというか、チームが強いチームが出来てくるし、個人としてもその上の世界が見えてくると思います。例えば恵允(佐藤・文3=実践学園)にしても熊取谷(一星・政経2=浜松開誠館)にしてもそうだし、岡(哲平・FC東京U―18)とか太田(龍之介・政経3=ファジアーノ岡山U-18)とかもう一個上に開けてくると将来もつかめてくると思うので、その甘さをどう自分自身で越えられるかが新チームの課題だと思います」

 

――今年の戦いぶりから来年度はさらに強いチームになれると期待が懸かりますがいかがですか。

 「来年は弱くなっちゃうと思いますよ(笑)。林(幸多郎・法4=サガン鳥栖U―18)がいなくなっちゃうから。そういう林や福田(心之助・政経4=北海道コンサドーレ札幌U―18)や木村(卓斗・政経4=横浜・F・マリノスユース)みたいな全てを犠牲にしてでも、チームに圧をかけられるような選手が今後、何人出てくるのかなというところです。4年生になると変わりますけど。そういうところを今年の3年生がどこまで残りの期間の中で体現してくれることを楽しみにしています」

 

――今年度はトーナメント戦に弱い部分がありますがいかがですか。

 「PKで負けているので、PKにならないために時間もあるのでたくさん鍛えていきたいです」

 

――優勝は決まりましたが、最終節は前期に大敗を喫した東国大との一戦です。次戦への意気込みを教えてください。

 「優勝が決まったからではなくて1分1秒を大事にしないといけないです。リーグ戦はベストを尽くす。今日スタンドで応援している中で4年間1回もピッチに立つことなく卒業していく人もいるので、そういう人のことを考えた時に、試合に出ている人がたとえ1分であろうが30秒であろうがベストを尽くすことが大事です。次節の東国大戦もベストを尽くして多くの方に明治が取り組んでいることを見せられたら良いなと思います」

 

[石田聖]