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(89)菅平合宿インタビュー⑥/漆畑瑠人、杉彩文海

競走 2022.09.22

 9月8日から19日まで菅平で行われた夏合宿。駅伝シーズンを目前に控え、それぞれが己と向き合い走り続けた。紫紺の躍進を目指し練習に励む選手たち。夏の調子やシーズン後半戦に向けての意気込みを伺った。

 

 第6回は漆畑瑠人(文4=鹿児島城西)、杉彩文海(文3=鳥栖工)のインタビューです。

 

漆畑

――現在のコンディションはいかがですか。

 「1次合宿の妙高合宿から2次合宿の紋別合宿、3次合宿の菅平合宿までケガなく順調に練習できているのでいい状況だと思います」

 

――昨年度と練習や取り組み方など具体的に変えた点はありますか。

 「練習のジョグの時間を増やすなどして、誰よりも長く走るということを意識して取り組んできました」

 

――以前はメンタル面が課題とおっしゃっていました。合宿で何か変化はありましたか。

 「きつい練習をこなしたり、普段のジョグで長い距離を走って、月間の走行距離が1000キロ以上走れたりしました。そういったところで昨年度よりも成長を感じますし、自信を持って臨めるかなと思います」

 

――4年生として、チームを引っ張る意識はありますか。

 「4年生が強いチームが強いと思います。自分たち4年生が練習を引っ張ることによって下級生もおのずとそれを見習って付いてくると思うので、生活面でも引っ張っています。具体的にはきつい練習の時にも後輩たちが離れないように声掛けをして、みんなでやり切ろうという気持ちで取り組んでいます」

 

――4年生の中では立ち位置はどのような感じですか。

 「僕が長い距離を走れたら、駅伝もいろいろな区間のシミュレーションができると思います。『自分が力を付けないと明大は上がってこない』と佑樹さん(山本佑樹駅伝監督)からも言われているので、そういう面でもダークホース的な、起爆剤のような存在になりたいです」

 

――チームの雰囲気としてはいかがですか。

 「故障者も少なくいい感じで練習を積めていると思います。またみんなが全日本大学駅伝や箱根駅伝(以下、箱根)でシード権を取るという目標に向かっていけているので、良いのかなと思います」

 

――最後の箱根になると思います。プレッシャーを感じる場面はありますか。

 「自分は2、3年でエントリーされて2年連続補欠ということで、他の4年生よりも悔しい思いはしています。最初で最後で出るだけでは駄目ですし、出て結果を残すのが4年生の役目というか、シード権獲得に向けても貢献しないといけないと思います。なので出るだけではなくて出て結果を残すということを目標にしています」

 

――箱根で走りたい区間はありますか。

 「往路では1区、復路では7区です。重要な区間でもありますし、この2区間はスピードが大事になってきます。スピードは自信がありますし、その分スタミナがないと20キロは走り切れないと思うので、自分のスピードを生かせるようにスタミナを付けたいです」

 

――箱根駅伝予選会(以下、予選会)に向けての意気込みをお願いします。

 「昨年度も予選会を走らせてもらったのですが、チーム内11番目で上位10人にも入れませんでした。トップ通過にも貢献できずただ走っただけで悔しかったので、今年度は走って通過に貢献できるように頑張りたいです」

 

――ありがとうございました。


杉彩文海(文3=鳥栖工)

 

――次合宿ということで、今までと比べて成長を感じる部分はありますか。

 「この夏3回目の合宿ということで、30キロ走などの距離走を走り終わった後の疲労感や集中力という部分では、1回目の合宿の時よりも体の感覚が変わってきました。回数を重ねるにつれて、そういった集中も高まってきている感じではあるので、そこで成長を感じられるかなと思います」

 

――夏に一番強化してきた部分はどこですか。

 「自分の中ではとにかく距離を踏むというか、距離を踏むことで持久的な部分を上げていくというのを自分の中では1つテーマとして取り組んできました」

 

――3年生の代の現状を教えてください。

 「今年の3年生は、例年児玉(真輝・文3=鎌倉学園)が強くて、その次の選手がなかなか出ないという感じでした。ですがシーズン序盤では橋本(基紀・商3=専大松戸)だったり、あとは今3次合宿でAグループの方に来ている城戸(洸輝・情コミ3=宮崎日大)だったりというふうに、児玉に続いて2番手争いというか、そういうものが続いてどんどん選手が上がってきている状態です。他の学年に比べたら選手層は若干薄いのですが、それでもみんなで上を見据えて練習に取り組めているかなと思います」

 

――前半シーズンを振り返っていただけますか。

 「いろいろな試合に出させてもらったのですが、どの試合でもベストを更新することができませんでした。目標からも少し程遠い走りが続いてしまったので、あまり前半のトラックシーズンは良くなかったというふうに反省しています」

 

――いろいろなレースを経験する上で得られた収穫は何かありますか。

 「経験していく上で、自分の中で一個一個の試合の中で課題を見つけていって、次の試合で試してみるということを繰り返していました。結果としては良くはなかったのですが、そういった過程というか、課題を見つけて試してみてという課題解決の取り組みは良かったのではないかなと思います」

 

――後期の目標は何かありますか。

 「まず目の前の予選会で通過することが第一の目標です。予選会が終わった後もしっかりと浮き足立つことなく練習を継続して、トラックレースだったり駅伝のレースだったりにつなげていけたらなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[萩原彩水、原田青空]


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