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(2)「しっかりと頂点だけを見つめる」石田吉平主将 新体制インタビュー

ラグビー 2022.04.02

 昨年度はあと一歩のところで届かなかった大学日本一。その悔しさを胸に4年ぶりの頂点奪還を目指し、石田吉平主将(文4=常翔学園)率いる新体制が始動する。本連載では、新チームの監督、4年生インタビューを全7回にわたって紹介します。

 

 第2回は石田選手のインタビューをお送りします。(この取材は3月16日に行われたものです)

 

――昨年度を振り返っていかがですか。

 「昨年度は明治プライドを取り戻そうということで1年間ハードワークし続けました。がむしゃらに頑張ることを学んだ1年だったと思います。ですが、最後一歩届かなかったというのが昨シーズンだったので、やはりラグビースキルなど足りない部分があったと思います」

 

――昨年度は東京五輪にも出場されましたが振り返っていかがですか。

 「1番オリンピックが悔しい思いをしました。僕自身この1年間は明治のキャプテンとしての1年でもありますが、自分の中で今ラグビーをしている1番の目標が次のオリンピックに出てメダルを取ることです。そこに向かうための過程として考えているので、この1年間はすごく大事ですが、その大きな目標に向かって1年間しっかり頑張りたいなというのがあります」

 

――主将はどう決めたのですか。

 「基本的に4年生の投票という形で決めました。去年ぐらいから監督には『キャプテンに1番近い存在だ』ということは言われていたので、それを意識しつつ、あとは4年生の投票で決まったという感じです」

 

――投票で選ばれたときの心境はいかがでしたか。

 「副キャプテンは経験があるのですが、人生で一度もキャプテンはやったことがありませんでした。初めて(主将を)やる上に、明治というすごいチームの主将なので選ばれると思ってなかったですし、不安な気持ちでいっぱいです。ですが選ばれたからには頑張ろうと思いました」

 

――スローガンについて教えてください。

 「4年生で昨年度1年間を通してどうだったのか、今年度はどういう1年にしたいのかを話し合って決めました。『AHead』には、前進する、前へ、頂点という意味があり、しっかりと頂点だけを見つめて頑張ろうというのがあります。僕たちが入部する前に明治大学が22年ぶりに(全国大学選手権を)優勝して、自分たちが明治に入ってからは準優勝、ベスト4、準優勝という形であと1歩ということが多かったです。僕たちのスローガンはAとHを大文字にしています。A Headと(読めることにする)ことで、Aの意味である一つという意味と、Headの意味である頭を合わせて、チーム一丸となって頭を取りにいくという意味を込めています」

 

――今年度はどんなチームですか。

 「縛られずに自由にやるというのが今年度のチームだと思います。一つの提示されたことでも、みんながその中で最大限のアイデアを持って実行しています。例えば、サインを提示した時にそのサインを遂行するのはもちろんですが、その中でも自分が行けると思ったら行くというように柔軟性があるチームです。みんなの個性豊かな自由なところをいい方向に持っていって、一つになっていけたらいいなと思います」

 

――今年度の目標を教えてください。

 「チームの目標は大学選手権優勝、関東大学対抗戦優勝です。個人の目標はこの人なら付いていきたいと思ってもらえるような主将になることです。僕の主将像というのがあるのですが、チームを引っ張るという感じではなくて、最終的にあの人に付いていきたいと思わせるようなキャプテンになりたいというのが僕の1年間の目標です」

 

――具体的な主将像となる方がいらっしゃるのですか。

 「武井日向さん(令2商卒・現リコーブラックラムズ東京)という1年生の時に4年生の主将だった方です。代々明治にはそういう主将が多いのですが、その中でも日向さんは僕が1年生ながらすごくかっこよくて付いていこうと思えるようなすごい主将でした。なので『付いてこい』という主将よりも、みんながあの人に付いていこうと思える人になろうと思います」

 

――春シーズンの目標を教えてください。

 「チームとしてチャレンジする春シーズンなのですが、しっかりチャレンジして全勝して、勝ちにこだわって優勝したいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[安室帆海]

 

◆石田 吉平(いしだ・きっぺい)文4、常翔学園高、167センチ・75キロ

今見に行きたい映画は『余命10年』。「感動するという情報を聞いたのでぜひ見に行きたいです(笑)」


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