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(9)シーズン直前インタビュー 松原星

フィギュアスケート 2021.10.02

 昨シーズンは新型コロナウイルスの影響で大会が中止や無観客開催になるなど、異例のシーズンとなった。なおも続く厳しい状況の中、新たなシーズン開幕を迎える選手たちの思いに迫る。

(この取材は9月17日に行われたものです)

 

第5回は松原星(商3=武蔵野学院)のインタビューです。

 

――最近の練習状況はいかがですか。

 「東伏見を拠点に練習しているのですが、シチズンの方が移動してきたり、東大和のリンクが今やっていなかったりしていて、人数が増え練習量が減ってしまっています。それでも、全く練習ができていないわけではないです。貸し切り時間が減っていて曲かけ練習が少なくなっています。曲の中で跳ぶという練習があまりできていないのが問題で、少ない曲かけ練習の中でどのように本番に合わせていくかを調整しているところです」

 

――現在、重点的に練習していることは何ですか。

 「ジャンプはもちろんそうですが、今年は東日本から全日本への枠が少ないので、ジャンプだけでなくスピンやステップのレベルを取りこぼさないことやプログラムの全体的なクオリティーを上げていくことに注力しています」

 

――昨年跳び方を変えたいとおっしゃっていましたが、ジャンプの改造はどのようにされたのですか。

 「トップ選手のYouTubeやテレビを見て研究を繰り返し、跳べている選手の特徴を挙げていき試行錯誤して『こうやっているな』というのが一致していたというか、どの選手にも当てはまるものがあったので、それをやってみて組み合わせてみました。自分に合う組み合わせを探すのが大変でしたが、先生のアドバイスだったり、ビデオを見て取り組んだり、違う先生のアドバイスを受けてみたり、いろいろな引き出しを増やしながら本当に自分にしっくりくる跳び方を探していった感じです」

 

――趣味は食べることと伺いましたが、好きな食べ物は何ですか。

 「食べること50パーセントスケートのこと50パーセントで生きています。もしかしたら食べることの割合がもう少し高いかもしれないのですが、本当に食べることが好きで、特に好きなものはパンです。シーズンが始まるので好きなものばかり食べてはいられず、少しストレスがたまりました(笑)」

 

――シーズンが近くなると体重制限をされるのですか。

 「そうですね。それを始めたのが今年で、それまでは気を付けたことがなかったです。とにかく練習、練習という感じで、跳べなかったらそれは練習が足りていないからだと思っていました。でも、大学生になってやたらめったら練習できる体ではなくなってきて、跳べなくなったときにどのように対策するかを考え、そこで初めて『あ、食事制限か』となりました。世間一般から見たらすごく遅いと思うのですが、気にするようになったのはそのころからです」

 

――今シーズンのプログラムについて教えてください。

 「SP(ショートプログラム)は『ハレルヤ』という曲で宮本賢二先生の振り付けです。FS(フリースケーティング)は『ピアノ・レッスン』で去年と同じ曲ですが、最初だけ少し変えました。振り付けは同じく宮本先生です。演技構成は昨年と全く変わりません。SPはその構成でいくのが安定しています。FSは昨年全く良い演技ができなかったので、それだとレベルを上げることはできないですし、レベルを下げることは絶対にしないので、構成は変えませんでした」

 

――見どころをお聞かせください。

 「SPの『ハレルヤ』は『喜怒哀楽のどれを表現してもいい』と宮本先生に言われていて、喜びの意味でのハレルヤでお願いしたので、空を仰ぐような振り付けが多かったりします。すごく好きなプログラムで、いつもとは違う自分を見せられる曲なのかなと思っています。FSは後半のジャンプを見どころとして挙げたいのと、2年目なので昨年と同じではないところを見せたいと思っています。音にはめてずらせないステップがあるので、そのようなステップで点をたくさんもらえるように練習しています」

 

――今シーズンの衣装について教えてください。

 「SPは薄水色です。SPの衣装はこれまでのスケート人生で一番お気に入りの衣装で、すごく素敵です。紀平梨花ちゃんの『月光』の衣装の色がとても好きで薄水色にしました。FSは黒です。黒は似合うかどうかなと思っていたのですが、着てみると周りからの評判が良かったです」

 

――今シーズンの目標を教えてください。

 「全日本に出場することはもちろんですが、まだSPとFSでノーミスの演技ができていないので、全日本の舞台で両方ノーミスすることが目標です。完璧にやり切ったと思えるように日々頑張りたいです」

 

――ファンの方々に向けてメッセージをお願いします。

 「いつもたくさんの応援と声援を本当にありがとうございます。昨年くらいから無観客試合になってしまってすごく寂しいです。失敗したときにシーンとなってしまうのもすごく寂しいですし、もちろん成功したときにも、どんなときにもシーンとしているのがすごく寂しくて、改めて応援してくださる方々の声援などのありがたさを実感したコロナの期間だと思っています。『画面の向こう側からも応援しているよ』と言ってくださる方もたくさんいらっしゃるので、自分なりに頑張っていきたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[守屋沙弥香]


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