(6)シーズン直前インタビュー 大島光翔
昨シーズンは新型コロナウイルスの影響で大会が中止や無観客開催になるなど、異例のシーズンとなった。なおも続く厳しい状況の中、新たなシーズン開幕を迎える選手たちの思いに迫る。
(この取材は9月16日に行われたものです)
第2回は大島光翔(政経1=立教新座)のインタビューです。
――最近の練習状況についてお聞かせください。
「緊急事態宣言が出ていますが、練習量は変わらず維持できています。マスクをして滑らなければいけなくなりました」
――現在の調子はいかがですか。
「シーズンに向かって調子が上がってきています。SP(ショートプログラム)もFS(フリースケーティング)も両方プログラムを新しくしていて、この夏にたくさん曲の練習をして滑り込んだので、プログラムの完成度は間違いなく上がっていると思います」
――4回転はいかがですか。
「あと一歩のところまできています。回っているのであとは片足で降りるだけです。今シーズンが始まるまでには降りられるのではないかというビジョンは自分の中で見えています」
――4回転の練習をするときに意識していることはありますか。
「他の回転数のジャンプと比にならないくらい高く跳んだりスピードが必要だったりして、それだけ転んだときや失敗したときの衝撃が強いので、アドバイスしてもらったことや気を付けるべきことをしっかり頭に入れて、本数を多くできない分一本一本集中して跳ぶようにしています」
――趣味はサウナと伺いました。
「近所にサウナがあって、そこに通っています。明確な時間が決まっているわけではないですが、サウナに入ってから水風呂に入ってその後外で休むのを3セットやっています」
――サウナで〝ととのう〟ことはできていますか。
「そうですね。最初は何のことだろうと思っていましたが、行ってみると『これが〝ととのう〟か』となりました。そこからハマってしまいました」
――今シーズンのプログラムについて教えてください。
「SPはジャンプだと、最初にトリプルアクセルを跳んで2本目にトリプルフリップ、最後にトリプルルッツとトリプルトーループのコンビネーションを跳びます。MIYAVIさんの『Real?』という曲を使います。小生意気な雰囲気を出せるように頑張りました。FSはジャンプだと、最初に4回転ルッツを跳んで、前半と後半に1本ずつトリプルアクセルがあります。トリプルアクセル以外の3回転ジャンプは自分にとってそこまで難易度が高くないものなので後半にあっても大丈夫でしたが、今回はトリプルアクセルが後半にあり、降りられるかどうかが重要になると思っています。『道』で演技をします。髙橋大輔選手が踊られた曲で、人一倍この曲に憧れを持っていました」
――体力的にはいかがですか。
「ぎりぎりというより、もろにアウトという感じです。体力ももちろん大変ですが、集中力も半端ないです。4回転を跳ぶ前はすごく集中しますし、そこで持っていかれる集中力は大きいので、今シーズンは集中力が課題になると思っています」
――今シーズンの衣装についてお聞かせください。
「SPの衣装はなかなか見ないような衣装です。着るのにかなり勇気がいるなという感じの衣装です(笑)」
――衣装は何色ですか。
「SPの衣装は見てのお楽しみの方が面白いのではないかと思います。FSは赤と白と黒です」
――本格的にシーズンが始まりますが、今はどのようなお気持ちですか。
「試合に出るのが久々なので、わくわくした気持ちで、今はどちらかというとポジティブな気持ちです」
――今シーズンの目標を教えてください。
「全日本ジュニア選手権で優勝することです。最終的な目標としては世界ジュニア選手権に出場することが大きな目標です」
――ファンの方々に向けてメッセージをお願いします。
「今年は何人お客さんが入るかまだ分かりませんが、プログラムを両方変えてどちらも自信のあるプログラムなので、一番はお客さんに楽しんで見てもらいたいと思っています。次の試合は半年ぶりくらいの試合なので、成長した姿を見てもらいたいと思います」
――ありがとうございました。
[守屋沙弥香]
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