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鈴木祐太 感謝を胸に 挑む箱根路

競走 2021.09.10

 憧れの先輩を追うように鈴木祐太(文1=鎌倉学園)は明大競走部の門をたたいた。中学、高校で全国大会に出場した実力を持つ鈴木。高校3年次にコロナ禍とキャプテンとしての重責に悩むも、仲間と共に苦難を乗り越えてきた。成長を糧に、大学駅伝での挑戦が始まる。

 

陸上との出会い

 陸上を始めたのは中学入学時。「周りに流されず自分のやることに集中できる」性格の鈴木。1年次の冬に疲労骨折をした時だった。当時の顧問に「走れないときにこそやれることがある」と助言をもらう。練習するチームメイトを横目に体幹の補強を続けた。この取り組みが功を奏する。レース後半でもぶれない走りを身に付け、2年次には全国中学校駅伝大会を経験。高校では1年次に、鎌倉学園高として初めて全国高校駅伝大会に出場した。周りの人々の支えがあって、順調に競技人生を歩んでいた。

 

スランプと仲間

 高校ラストイヤー、キャプテンになった鈴木に試練が訪れる。インターハイが中止になり、緊急事態宣言でチームは解散状態に。1人で駅伝に向けて練習を続けていたが、調子が悪くなった。「後輩たちにふがいない走りを見せたくない」と悩みながら過ごす毎日。心身ともにどん底だった。

 しかし、2人の同級生の存在が窮地を救う。「誰でも走れないときはあるから」と声を掛けられ、気持ちが楽になった。キャプテンとしての心意気を取り戻し、コロナ禍で沈んだチームの活性化に努める。各自の練習内容をオンラインで全体に共有。ライバル意識を生み、刺激のある環境をつくり上げた。仲間としのぎを削り、長いトンネルを抜け出した鈴木。勢いそのままに、大学駅伝の世界に飛び込んだ。

 

走りで恩返しを

 「間近で見ていてすごい先輩」。中学時代からの先輩である児玉真輝(文2=鎌倉学園)は憧れの存在だ。児玉とは寮の部屋割りが同じで、私生活を共にしている。そのため練習面だけでなく、生活面でも彼から受ける刺激は多い。「自分の考えに基づいて行動する力を見習いたい」。

 大学4年間での目標は箱根駅伝出場。実家近辺の2区、3区を走って両親に「陸上を続けさせて良かったと思ってほしい」。お世話になった人々への感謝を胸に。苦しみや挫折を経験し、大きく成長した証を襷に込めて、鈴木は夢舞台を駆け抜ける。

 

[桑原涼也]

 

◆鈴木 祐太(すずき・ゆうた)文1、鎌倉学園高。趣味はゲームでブロスタが得意。「同級生内では強い方です」。173センチ・56キロ。

 


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