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(2)「明治の価値を追求する」武井日向 新体制インタビュー

ラグビー 2019.03.22

 連覇を懸けたシーズンが幕を開ける。22年ぶり日本一を成し遂げてから早2カ月。武井日向新主将(商3=国学院栃木)の下、再スタートを切った新生・ラグビー部。新体制の幹部に今シーズンの意気込みを伺った。


第2回は武井日向主将のインタビューをお送りします。(この取材は3月13日に行われたものです)


――主将に選ばれて今の心境はいかがですか。 

 「去年優勝して連覇への期待やプレッシャーがかなりあると思うので、それに応えられるように頑張ります。まずは楽しむことが大事だと思うので、楽しみながらやっていきます。厳しい状況の中でも声を張れる、体を張れる、走れるというところが僕の強みだと思うので、そのような状況のなかでチームのみんながついていきたいと思えるような主将になりたいです。満さん(古川・平30商卒・現トヨタ自動車ヴェルブリッツ)、健太さん(福田・法4=茗溪学園)という2人の主将を見てきているので、2人のいいところを取り入れながら、自分らしさを出していきたいです」


――主将になり変えようとしていることはありますか。 

 「AチームからCチームまでチーム全員が喜べるような連覇をしたいと思うので、全員が最後に明治でよかったと言えるようなチームにしていきたいです。結局4年生のチームになると思うので、4年生同士のコミュニケーション、そして下級生とのコミュニケーションをしっかりと取って、4年生が引っ張っていくチームにしたいです」

 

――昨シーズンとは違い主将、副将を明確に設置した意図を教えてください。 

 「去年は主将に任せきりになっていた部分も多少あったので、しっかりと主将、副将を立ててフォワードであれば僕、バックスであれば知也(山村・営3=報徳学園)としっかりと分けました。そこをしっかりと分けたことで曖昧(あいまい)な部分がクリアになってきたように感じています」

 

――王者として臨むシーズンになりますが、特別な気持ちはありますか。

 「追われる立場になってもその立場でも勝ち続けることをみなさんは期待していると思うので、勝ってファンの期待に応えたいです。王者というのは去年のことでもう過去のことなので、ハングリー精神を持って、より一層チャレンジャーの気持ちで臨んでいきます」

 

――キックオフミーティング、入寮式でチームに話したことを教えてください。

 「今シーズンは細かいことにこだわる、その細かい積み重ねが最後に勝利を生むということを話しました。細かいところなんですけど、落ちているゴミを拾うとか、ラグビーの部分でも小さいことにこだわりたいです。僕自身が1番こだわって周りに伝えていければと思います」

 

――〝真価〟というスローガンについて教えてください。

 「4年生で話し合って決めました。今年はもっと強くなって連覇していくか『去年だけのチームだった』と言われるかどちらかだと思うので勝ち続けるチームとはどういうチームなのかということを僕らの代で体現したいです。それがこれからの明治の価値となって下の代にも伝わっていけばいいなと思って決めました。去年まで積み上げてきたものをさらに〝進化〟させていく。かつ、本当の価値というものを求めていきたいと思います」

 

――フッカーのポジションは今年も争いは激しいです。

 「お互いがお互いを高め合ってどんどん強くなっていけると思うし、それをできることが明治の強みなので、しっかりとチャレンジして、競争に負けないようにやっていきたいです。その結果としてチームのレベルも底上げできると思います」

 

――春シーズンに心掛けることを教えてください。

 「春季大会はBリーグになってしまったんですけど絶対に優勝することが大事です。また、招待試合で帝京大、東海大、早稲田などの強豪とも対戦ができるので、そこでしっかり自分たちのラグビーをして勝つということが大事だと思います。相手がどうこうではなく、日々の練習をしっかりと試合に出すということを意識してやっていきます」

 

――今シーズンの目標を最後に教えてください。

  「チームとしては選手権2連覇を成し遂げることです。しかし、ただラグビーをやって連覇をしても意味ないと思うので、私生活やラグビー以外の部分でもメリハリのある、愛されるチームにしていきたいです。一人一人が人間として成長していけるようなチームにしていければと思います。個人としては主将だからこそのプレッシャーがこれから何度も掛かってくると思うんですけど、そこで自分のプレーが出せなければそこまでの選手なので、そういった場面で期待される以上のプレーができるようにやっていきたいです」


――ありがとうございました。


[上松凜助]


◆武井 日向(たけい・ひなた)商3、国学院栃木、170センチ、98キロ

 3月下旬のオフに家族で香港に旅行予定。来るシーズンに向け、英気を養う旅に「すごく楽しみです」と語った。


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