(6)全日本大学選手権(インカレ)事前インタビュー/山岸優介「4年生として成し遂げたいことがある」
全日本大学選手権(インカレ)がついに開幕する。今年度は、春に関東大学選手権で3位、秋季リーグ戦でシード権内の7位と飛躍を遂げた明大。今回は秋季リーグ戦の振り返りと、インカレに挑む選手たちの意気込みを伺った。
第6回は山岸優介(政経4=洛南)のインタビューです。(この取材は11月21日に電話にて行われたものです)
――インカレが近づいていますが、今の心境についてはいかがですか。
「シーズンの集大成となる大会なので『もう終わってしまうんだな』という早さを感じています。最後に4年生として成し遂げたいこともあるので、それを少しでも形にできたらなと思っています」
――4年生として成し遂げたいことについて、具体的に教えていただけますか。
「一番は結果を出すことです。今年度は目標としてベスト8以上を掲げています。なかなかここ数年ベスト8の壁を破れていない中で、今春の関東大学選手権では3位に入賞することができたので、最後のインカレでも結果を出すことがチームの目標でもあります。それが4年生として果たすべきものなのかなと思っています」
――今年度のチームは、昨年度と比較してどのような点に強みがあると考えていますか。
「ディフェンスの強み、選手層、練習の質の向上だと思っています。ディフェンスの強みに関しては、秋季リーグ戦でもかなり出せたかなと思っています。あまり点数が取れるチームではありませんが、その分ディフェンスで我慢できることが今年度の一番の強みだと考えています。選手層に関しては選手登録できる15人の中で、どの選手が出場してもしっかりと結果は出せますし、いろいろな個性を持った選手が今年度は特に集まっていることが強みだと思います。練習の質に関しては、それほど長い練習時間を確保できるわけではありませんが、日々の練習でより手を抜かずにやれるようになったと思います。そこは特別4年生が言っているわけではありませんが、練習の雰囲気がかなり変わったかなと感じています」
――そのような強みを持つチームの中で、山岸選手はどのような役割を担っていますか。
「僕自身はそれほどプレータイムが多いわけではありませんが、出た時間でチームに求められることをやるなど、本当にワンポジション、ワンポジションに全力で取り組むことを一番意識しています。特に今は下級生にとても能力があって、タレントのある選手も多いです。自分はそういう選手ではないので、そういう選手を支えられるような動きを特に今年度は意識してやってきました」
――チームビルディングに関して、これまで4年生の皆さんでお話されてきましたか。
「そうですね。昨年度のインカレは1回戦で負けてしまって、その日に少し大まかにこういう風なチームにしたいとか、そのためには何が必要か、というところは話してきました。シーズン初めから、4年生の中でずれないようにやってきたなと思います」
――関東大学選手権3位、秋季リーグ7位と、今年度のチームの中で成長できた部分はありますか。
「一番は『我慢できるチーム』になったと思っています。うちのチームは特別点が取れる選手や留学生選手がいないので、なかなか大差で勝つゲームがない中で、どうしても競った展開が多くなってしまいます。そこで例年だったら我慢できずに、自分たちで崩れていって、落としてしまうような展開がありました。今年度はそこをチームとして、特にベンチや応援席の選手も一丸となって試合にフォーカスすることで、その結果として勝ち切れた試合もあると思っています。なのでチーム力というところ、特に接戦のところで我慢し切れることが一番の成長かなと思います」
――1部リーグはかなり混戦でしたが、一番印象に残った試合はありますか。
「1巡目の東海大学さんに勝てた試合だと個人的には思っています。東海大学さんは今リーグ戦も2位で終えていて、僕らが入学してから一度も公式戦で勝ったことがなく、本当にタフなチームだと思っています。その相手に対して、特にリーグ戦1試合目ということもあって、各々緊張していた部分もあったと思いますが、チームの良さを全て出すことができて、いい流れでリーグ戦に入ることができたと感じています」
――秋季リーグ全体を振り返って、チームをどのように評価されていますか。
「始めは5勝1敗で始まって、そこから少し連敗があって、結局順位が少しずつ落ちていって7位で終わりました。連勝から入った分、小さなところ、自分たちができていたところが少しずつできなくなってしまって、連敗が続いたと思います。そこはチームでのミーティングや4年生で話し合いをして、リーグ戦を通して少しずつ改善はされてきました。ですが全部改善できたわけではないので、インカレに向けて頑張っていきたいなと思っています。全体の印象としてはリーグ戦7位以上で(インカレの)シードを取ることが目標だったので、達成できて良かったです。シードが取れた分チャレンジできると思うので、また練習を頑張っていきます」
――インカレとリーグ戦で、戦い方は変わってきますか。
「インカレは自分たちのシュートが入らなかったり、相手のシュートが入ったりしたら、本当に一発で終わってしまいます。調子の良し悪しではなく、自分たちでフォーカスできる部分にしっかり目を向けて頑張っていくことを、チームとしてやっていかなきゃいけないと思っています」
――山岸さんご自身は、現在どういった部分を強化されていますか。
「一番はリバウンドの部分です。チームの課題としてリバウンドが取れないことがあって、特にリバウンドは自分が一番取らなければいけないポジションでもありますし、そこを取り切れないとチームの悪い流れにもつながった部分はありました。なので練習中から意識を上げて、現在特に取り組んでいます」
――チーム目標であるインカレベスト8に向け、どういった役割を果たしたいと考えていますか。
「自分はあまり派手なプレーができないので、細かいところを一つ一つ地道に行っていくことが、まずコート上では求められていることだと思っています。4年生として、コート上ではもちろん、コート外のベンチにいる時間でも喋り続けることも重要だと思っています。特に雰囲気や流れが悪いときに、チームとしても喋る選手が少なくなってしまうので、これを自分が発信できていければなと思っています」
――ありがとうございました。
[春田麻衣]
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