(5)全日本大学選手権(インカレ)事前インタビュー/武藤俊太朗「平均ダブルダブル」
全日本大学選手権(インカレ)がついに開幕する。今年度は、春に関東大学選手権で3位、秋季リーグ戦でシード権内の7位と飛躍を遂げた明大。今回は秋季リーグ戦の振り返りと、インカレに挑む選手たちの意気込みを伺った。
第5回は武藤俊太朗(政経3=開志国際)のインタビューです。(この取材は11月24日に電話にて行われたものです)
――インカレ初戦まで2週間を切りましたが、率直な今の心境はいかがですか。
「先週の練習があまり良くなくて、田中智也コーチからもチーム全体として怒られて、少し焦りがあります。(具体的にどういったところが良くなかったですか)ミスが多かったり、ミスが起きても誰も何も言わなかったり、練習の雰囲気や声出しができていなかったところが良くなかったです」
――春のトーナメントは3位、そして秋季リーグ戦を7位という結果で終えました。今年度のチームをこれまでで振り返っていかがですか。
「スプリング(関東大学選手権)から始まって3位という形で終わって、リーグ戦はもっと上の順位というのは狙えたと思うんですけど。昨年度に比べたら7位といういい順位を残したので、徐々にですけど勝てるチームになっていってるなというのを今年は感じていますね」
――リーグ戦ではどの試合が一番印象に残りましたか。
「個人的には2巡目の早大戦が印象に残っています。負けたら早大の優勝が決まるということもあって僕たちの気持ちも入っていたし、相手がリーグ戦の首位だったので、みんなチャレンジの気持ちもあったのであそこまでいいゲームができたのではないかなと思います」
――リーグ戦22試合を戦った中で、ご自身はチーム内でどんな役割を担っていましたか。
「今までももちろんスコアラーという役割はありましたけど、今年からは新しく、相手のエースやスコアラーを止める役割というのを任されていました」
――明大の勝ちパターンとして、ロースコアゲームで今まで勝ってきましたが、普段はチームでどんなディフェンスの練習をしていますか。
「ピックの対応とかのメニューがあって、そこにはこだわっています。(シュートを)決められたらもう一回とか、守り切るまで終わらない、リバウンド取られたらもう一回、という感じでやっています。(チームとしてディフェンスに自信はありますか)はい、あります!」
――武藤選手は右足にテーピングをして試合を戦っていましたが、コンディションはいかがですか。
「完全にいいとは言えないんですけど、夏合宿の時は本当に動けなくて、ほとんど練習に参加できませんでした。それに比べたら全然動けるようにはなってきたので、徐々に良くなってきているのではないかと思います」
――リーグ戦ではチームの中でも一番と言っていいほどプレータイムがありましたが、疲労回復はどのように行っていましたか。
「トレーナーさんのところに行ってマッサージを受けたり、あとは温泉に行ったりして疲労回復していました」
――リーグ戦では相手からも特にマークされやすくてなかなか動きづらかったと思いますが、どのように打開していましたか。
「対策をしてくるというのは分かっていたので、その対策の裏をかく動きで相手の対策をかい潜っていたと思います」
――今年度も大東大や白鷗大には例年通り負けてしまっていましたが、原因というのはどんなところにあると思いますか。
「1試合通して白鷗大や大東大は、自分たちの流れが良くないときもディフェンスから我慢してというのはできていて、それに比べたら明治は2巡目の白鷗大戦もいい流れで試合を運んでいたけど最後の第4Qでディフェンスが崩れて突き放されたということがあるので。やはりディフェンスを1試合40分通してやり続ける強度というところで負けてしまったのではないかと思います」
――今年度優勝した早大のバスケットスタイルは、実際に対戦してみていかがでしたか。
「ここ最近の大学バスケではみないファイブアウトというプレースタイルでもちろん守りづらいですし、対策もできないオフェンスをしてくるチームでした。あと、リーグ戦を通して3Pシュートを40パーセント近くで決めてきていたので、日本人だけで勝てるチームになるにはああいうチームスタイルじゃないと勝てないのかなとは思いましたね」
――リーグ戦では留学生のいるチームにもフィジカルの優位性を感じさせないような戦いぶりでしたが、手応えはいかがでしたか。
「明治の弱さというのがやはりリバウンドの部分であって、今年からリバウンドのところは練習で重点的にやっていたので。留学生がいてもアドバンテージじゃないような形になっていたと思いますし、あと、鬼(鬼澤伸太朗・国際3=福岡大大濠)や大聖(塚田・政経3=土浦日大)のディフェンスが良くなっていっているなと思いました」
――リーグ戦で見つかった課題はありますか。
「チームの流れがいい時は早大にも接戦をするし東海大にも勝てるんですけど、チームの流れが悪い時に、まだ落ちていってしまう部分があるので。そこでチームみんなで声かけをして、なるべく早く悪い流れからいい流れに持っていけるようにしないと、負けていってしまうなというのはありました」
――連敗が続いてもチームの雰囲気はよく見えました。
「特に誰が明るくしているのかはぱっと出てこないですけど、田中コーチからは『リーグ戦は続くから、そんな下向いていても意味ない』というのは言われていて、次の試合に向けてみんな切り替えられていたので、悪い雰囲気のまま行くっていうのがなかったと思います」
――インカレ前の今はどのようなことを練習していますか。
「ゾーンプレスのところをもう少し上手にしたいなというのがあって、今やっている最中ですね。(個人練では何をしていますか)自分はスリーポイントと、今は特にジャンプシュートを練習しています」
――リーグ戦とインカレの違いはどんなところにありますか。
「リーグ戦は2巡しますし1発勝負ではないんですけど、インカレは1発勝負だし、関西とかの試合をやったことないチームもあるので、どの試合も本当に集中力を持ってやらないといけないなと思います。(コートの雰囲気はいかがですか)インカレだとやはりリーグ戦に比べてピリピリしている感じはありますね」
――チームでインカレに向けてどんな意識で練習に取り組んでいますか。
「やはりインカレだと結構観客席からの歓声や応援が多いと思うので、コート内でよく喋るというのを意識しています」
――チームとしての目標と、個人的な目標を教えてください。
「チームの目標は、まずは目の前の試合を1戦1戦勝って、僕はまだ大学入ってからベスト8に入ったことがないので、インカレでまずベスト8に残る。そして、その後は優勝っていう目標があります。個人としては、平均ダブルダブルぐらい、もう少しリバウンドに絡んでいきたいです」
――ありがとうございました。
[平良有梨奈]
関連記事
RELATED ENTRIES

