(3)全日本大学選手権(インカレ)事前インタビュー/鬼澤伸太朗「泥臭さは負けない」
全日本大学選手権(インカレ)がついに開幕する。今年度は、春に関東大学選手権で3位、秋季リーグ戦でシード権内の7位と飛躍を遂げた明大。今回は秋季リーグ戦の振り返りと、インカレに挑む選手たちの意気込みを伺った。
第3回は鬼澤伸太朗(国際3=福岡大大濠)のインタビューです。(この取材は11月20日に電話にて行われたものです)
――インカレが迫ってきましたが、率直に今の心境を教えて下さい。
「大会の組み合わせも発表されて、チームとしても目標が明確になってきています。インカレに向けて全員で気持ちをそろえて取り組んでいます」
――組み合わせについてはどう捉えていますか。
「初戦から楽な試合は一つもないので、本当に自分たちにかかっているからこそ、しっかりと準備をして課題を見つめ直して練習をしています」
――練習ではどのようなことを意識して取り組まれていますか。
「インカレまでにチームとしてディフェンスやオフェンスの連携部分や、トランジションの動きや意識をそろえることを意識しています」
――自主練習ではどのようなことを意識されていますか。
「自分がディフェンスで泥臭さを出してチームにどれだけ勢いを与えられるかが、勝利にもつながってくるので、日々目標を持ちながら取り組んでいます」
――昨季から成長した部分を教えてください。
「オフェンス、ディフェンスともに成長してきているなという実感はあり、特にオフェンスでは得点に絡む場面も増えてきたのがリーグ戦の収穫ですし、この手応えを大事にインカレの舞台でも戦っていきたいなと思います」
――リーグ戦を通してペイントエリア内のシュート数が昨季から増加しましたが、自主練習が結果につながりましたか。
「そうですね。練習の時から試合の場面を意識して臨んでいて、モーションや場所、相手ディフェンスの位置などあらゆるシチュエーションを想定して自主練習に取り組んでいました」
――今季のチームをここまで振り返っていかがですか。
「本当に4年生を始め、チーム全体としてやるべきことや役割を明確にしていったことが結果にもしっかり表れてきていますし、日本一になるという目標にみんなの気持ちが向いた状態で今も取り組めていて、すごくいいチームだと思います」
――今季のリーグ戦を振り返って一番印象に残っている試合はありますか。
「2巡目の日体大戦と白鷗大戦です。日体大戦では今まで戦ってきた中で一番競った展開で、勝利まであと一歩に迫れたという自信と、自分のファールアウトからチャンスを逃がしてしまったという悔しさがあり、印象に残っています。白鷗大戦はチームとしては負けてしまいましたが、強力な留学生のモンガを相手にオフェンスとディフェンスの両方で自分のプレーを出せましたし、成長できているなという実感を得た試合でした」
――留学生のいるチームにも力負けしなくなった要因は何だと思いますか。
「チームとしては、昨季までは競った展開で我慢できずに崩れてしまうことも多かったのですが、今季は全員で最後まで粘り強くハッスルできているからです。個人としては、ディフェンスでマークにしっかりつけて相手に気持ちよくプレーさせていないのと、得点に絡めるようになったからだと思います」
――リーグ最終戦からインカレまで試合のない期間が続いていますが、現在のチームのコンディションについてはいかがですか。
「いい感じです。インカレまでの最終調整ということでこの1カ月の取り組みが仕上がりに大きく関わってくるのでプレーだけではなくチーム全員の方向性をそろえることを意識しています」
――関東大学選手権から針間大知選手(情コミ4=福岡大大濠)や湧川裕斗選手(政経1=福岡大大濠)、見竹怜選手(政経1=福岡大大濠)の福岡大大濠出身選手が多く出場していますがどう感じていますか。
「高校時代から切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲間と大学の舞台でも一緒にプレーできているのは、とてもうれしいです。また湧川選手や見竹選手は1年生ですが能力も高いですし、練習から熱量をもって取り組んでいるからこそ、一緒にプレーしていて彼らの成長を感じるのでうれしさもありますし、自分も頑張ろうと思わせてくれます」
――上級生として、下級生の中で活躍を期待している選手はいますか。
「大濠の2人は高校時代から知っているからこそ期待もしています。あとは、同じポジションの石川晃希(法2=宇都宮工業)はサイズが大きくはないですが、フィジカルの強さや機動力はとても優れていますし、コート内外でチームにいい影響を与える選手なので期待しています」
――ご自身のプレーでここだけは負けないという強みを教えてください。
「ディフェンスやリバウンドなどの泥臭いところは他の選手に負けないように意識しています。そこが自分の良さでもあるしチームに貢献できる部分なので、練習から(泥臭さを)出すようにしています。最近ではオフェンスでも自分のシュートに自信が出てきて、相手の留学生やインサイドに負けないように意識しています」
――今季、連敗中でもチームの雰囲気を維持できた要因は何ですか。
「リーグ戦は長いからこそ試合ごとの勝敗に一喜一憂するのではなく、次戦に向けて切り替えるというのをコーチ陣からも強調して伝えられていましたし、チーム全体としてそのマインドで試合に臨めたことです。また、4年生がチームの雰囲気を上げてくれていたのも、ネガティブにならずに試合に入れた要因です」
――インカレが最後となる4年生への思いを教えてください。
「3年間一緒にやってきて、色々なことを学んで感謝も大きいです。このチームは間違いなく4年生のチームですし、新チームになって最初から熱量を見せてコート内外でチームに向けた行動をしてくれていました。だからこそ、感謝の思いを全員が背負って今まで4年生がやってきたことが正しかったと証明したいですし、目の前の一戦一戦を勝って笑顔で終えられたらなと思います」
――4年生で特に仲がいい選手はいますか。
「特に仲がいいのは千葉選手(天斗主将・法4=明成)や山岸選手(優介・政経4=洛南)、針間選手です。普段からコミュニケーションを取っていて、プライベートでも一緒に遊びに行きます」
――インカレは短期決戦になりますが、どう戦っていきたいですか。
「負けたら終わりだからこそ、そのマインドを全員が持って悔いを残すことなく一戦一戦を集中して全力で戦っていきたいです」
――最後にインカレのチーム目標と個人目標を教えてください。
「個人としては得点とリバウンドを2桁以上取ることと、チームを勝利に導くような勢いをつけるプレーをしていきたいです。チームとしては日本一です」
――ありがとうございました。
[聞き手:早坂春佑]
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