（５）インカレ事後インタビュー 崎前風諒
全日本学生選手権（インカレ）で、創部87年目にして初の日本一に輝いた明大。今大会は１回戦から決勝まで、どの試合も息をのむような接戦が続いた。インカレ４連覇中の中大には土壇場での逆転勝利、さらに今年の関東学生春季、秋季１部リーグ戦を制した国士大にも終盤に意地を見せて勝利するなど、強豪相手に真っ向から挑み続けた。２年連続で初戦敗退という悔しさを胸に臨んだ今大会で、ついに悲願の頂点へ。今回は歴史的快挙を成し遂げた10人の選手の声をお届けする。
第５回は崎前風諒（政経３＝北陸）のインタビューをお送りします。
（この取材は11月12日に行われたものです）
――優勝に対する率直な感想を教えてください。
「自分としても３年ぶり、高校の時以来の日本一だったので、改めて日本一の景色はとてもいいなと思いました」
――組み合わせを見た時の印象はいかがでしたか。
「正直、中大と2回戦で当たることになった時は、みんな『マジか』みたいになっていたんですけど、もうやるしかなかったので、みんなで中大のことだけを考えてやっていました」
――リーグ戦では７メートルスローでの出場が多かったですが、インカレではＬＷとして途中出場することが増えました。
「ポジションのサイドシュートと７メートルスローを両方やっていくのは少し難しいところがあったので、（７メートルスローを）打つのはやめて、サイドのシュートに集中しました」
――青砥選手（直輝・商１＝駿台甲府）の７メートルスローは大会を通していかがでしたか。
「ほぼ外していないと思うので、１年生ながらよくやってくれたと思います」
――大会を通して試合途中からの出場でしたが、準備段階や試合に入る時に心掛けていたことはありますか。
「準備としてはいつでも行けるようにアップからしっかりやっていきましたし、試合に入る時は自分が試合の雰囲気を変えるつもりで毎試合出ていました」
――中大戦に臨むにあたって重視していたことはありますか。
「個人的には、中大の初戦の試合であったりリーグ戦の試合で、キーパーがどのような止め方をしてくるかもう一回しっかり確認して、いいイメージを持って試合に入りました」
――中大戦を振り返っていかがでしたか。
「出てすぐにエンプティーシュートを自分から決めて、そこからサイドシュートを２本打って同点まで持っていけたのは、すごく大きかったなと思っていて。自分が流れをいいふうにもっていけたかなと思います」
――国士大戦では、秋リーグで負けた相手に最後勝ち切りました。
「僕が出てから３連続ぐらいでパスが回ってきて同点まで行ったので、春と秋に自分はあまり試合に出ていなかった中、試合に出て決め切れたのは勝ちにつながったと思います」
――２回戦から準決勝まで、チームとして後半に盛り返して逆転できた要因は見当たりますか。
「自分たちの流れが来るまでしっかりディフェンスをして粘れたところは、後半逆転できたきっかけだと思います」
――決勝を振り返っていかがでしたか。
「大会を通して一番最後の試合で、チームとして一年を通して一番いいディフェンスからの速攻ができていたと思うので『大会を通してとても成長できたな』と思いました」
――優勝が決まった瞬間の気持ちを教えてください。
「素直にうれしかったですし、４年生を胴上げするために今までやってきたので、その目標がかなって良かったです」
――大会を通しての自身のプレーを自己評価するといかがですか。
「負けている時でも冷静にシュートを決められたのは、自分としても今後につながる大きな収穫だったかなと思います」
――チームの中でＭＶＰを１人選ぶとしたら誰になりますか。
「キャプテンの外種子田さん（渓汰主将・商４＝国分）です。主将としてディフェンスで、負けている時も一番声を出していましたし、チームを引っ張っていってくれたと思っています」
――インカレではどういった部分で大きく成長できましたか。
「逆転する試合が多かったので、中盤の粘り方であったり、チームの集中力を切らさないようにするための声掛けは、来年２連覇を目指していくにあたってとてもいい経験をさせてもらったと思います」
――日本選手権に向けて意気込みをお願いします。
「４年生とやる最後の大会なので、一勝でも多く勝って、リーグＨのチームに一つでも勝てたらいいなと思います」
――ありがとうございました。
［橋場涼斗］
◆崎前 風諒（さきまえ・ふうま）政経３、北陸高。181センチ
