(65)~The road to Recapture~ 利川桐生「優勝しないといい思い出は残らない」

2025.11.29

「最後の1分1秒までスキを見せず、全力を尽くす」。平翔太主将(商4=東福岡)がスローガンである『完遂』に込めた意味だ。関東大学対抗戦(対抗戦)全国大学選手権(選手権)制覇の渇望を胸にラグビーに向き合ってきた4年生は明大での日々を振り返って何を語るのか。4年間の総括とラストシーズンの意気込みを伺った。11月7日より連載していく。

23回は利川桐生(政経4=大阪桐蔭)のインタビューをお送りします。(この取材は11月4日に行われました)

――ラグビーを始めた時期ときっかけについて教えてください。
 「中学生の時に野球をやっていたんですけど、小学生の野球をやめてすることがなくて、中学校の同級生とラグビー部の顧問の先生に誘っていただいたのがきっかけで始めました」

――富田陸選手(政経4=大阪桐蔭)が同期でいらっしゃいますが、大阪桐蔭高から進学する時にお話などはされましたか。
 「彼とは中学校からの同期で、僕は先に(明大進学を)決めていたので僕から何か言うとかはなく(富田)本人はどこに行くかは分からなかったですけど、最終的に明治を選んでくれたので一緒に行けてすごく良かったかなと思います」

――1年時から紫紺を着て試合に出場していました。
 「今ほど余裕もなくて、ただがむしゃらに自分をどうアピールするかというのは、1年間必死に考えてやっていたので、紫紺を着れた時はもちろんうれしかったですけど、初紫紺の思い出は気づいたら試合が終わっていたので、記憶にないぐらい緊張していました」

――1年生の時に出場した早明戦を振り返って、印象に残っていることを教えてください。
 「いろいろなトラブルがあってBKで出場したので、自分がやれることだけをやろうかなと思って試合に出ていました。何か自分がチームに貢献できたかって言われたら全然記憶にないですけど、初めて国立に立たせてもらいましたし、すごくいい思い出にはなっています」

――国立競技場の雰囲気はいかがでしたか。
 「高校生の時は基本的に観客なしでラグビーをしていたので観客の多さに圧倒されて声も通らないような場所だったので、1年生ということもあって圧倒されたなと思います」

――昨年度の代表活動を振り返っていかがでしたか。
 「スキルはもちろん、フィジカルもトップのレベルで格段に上がりました。やはりラグビーに対する考え方も、学生のちょっとぬるい感じとは違って、本当に自分の生活をかけてラグビーしているというのが一つ一つのプレーにも出ていて、細かいスキル精度のところにもこだわっていて、練習に入る前の準備の段階からどれだけハードワークしているのかがすごく身に染みて感じ取れました」

――4年間振り返って楽しかった思い出を教えてください。
 「ないですね。優勝しないといい思い出は残らないと思うので。しっかりと全員で最後に選手権優勝した時が一番大学4年間でいい思い出だったなと言えると思います」

――チームの中で尊敬している同期の方を教えてください。
 「菊池(優希・政経4=山形中央)ですね。彼は無印と言われる選手の中から這い上がってきて、一つでも上のチームでプレーしたい思いがプレーに出ていますし今ではラインアウトのリーダーもやっていますし、本当に頼りになるプレーヤーの一人だなと思います」

――尊敬している先輩方はいらっしゃいますか。
 「先輩は去年の木戸さん(大士郎・令7文卒=現東芝ブレイブルーパス東京)です。キャプテンとしてチームの先頭に立って、試合でもグラウンド練習でも一番ハードワークしますし、そういうところがすごくかっこいいなと思う先輩でした」

――平主将との関係性はいかがですか。
 「彼自身一番努力していると思いますし、チームメートにも厳しいことを言えると思うので、彼だけが背負うのではなくて自分と楠田(知己・政経4=東海大仰星)も彼をサポートできるようにというのは常に思っているので、非常にいい関係かなと思います」

――利川選手にとってスローガンの『完遂』の意味はどのようなものですか。
 「やり切るところはすごく重要だと思っていて、寮生活でもグラウンドの上でも最後の一分一秒までスキを見せないところは最初のスローガンを立てた時に4年生で込めた意味でもあるので、最後までスキを見せずにラグビーと寮生活をしていって完遂を体現できるんじゃないかなと思います」

――学生ラグビーのラストイヤーということで、振り返ってみていかがでしたか。
 「中学生の時は何も考えずにただただがむしゃらにラグビーをしていました。高校生の時からだんだん勝敗にこだわるようになりましたし、大学生になってもっと勝敗にこだわりますし、プレーの詳細、一つ一つの細かいところにこだわりましたので、そういう意味ではカテゴリーが上がるにつれてラグビーの形も変わりましたけど、それも成長できたかなと思います」

――ありがとうございました。

[佐藤比呂]

◆利川 桐生(としかわ・とうき)政経4、大阪桐蔭高。181センチ・104キロ
記者に対しても本当に丁寧に接してくださる利川選手。「敬語を使うのは当たり前のことですよね。意識しているわけではないですけど、しっかりできる人間になりたいなと思っています」。早明戦当日はタオルを掲げて応援します!