(97)箱根駅伝予選会事後インタビュー⑭/大志田秀次駅伝監督

2025.10.31

 第102回箱根駅伝の出場権を懸けて行われた箱根駅伝予選会(箱根予選)。やや気温が高かったものの、比較的走りやすいコンディションで行われたレースで、選手は熱い走りを見せた。しかし、明大はボーダーラインの10位に1分58秒及ばず、惜しくも2大会連続で本選への出場権を逃すという悔しい結果に。今回は、悔しさを胸に秘めた指導者と出走した12人のレース直後の声をお届けする。

 第14回は大志田秀次駅伝監督のインタビューです。

――今回のレースプランを教えてください。
 「グループ走ではなくて、一人一人設定タイムを設けて、そのタイムに対して自分の時計を見ながら走っていく形で、ハーフの距離を一人で意識して走れるかがポイントでした。このことは箱根駅伝(箱根)を見据えている中では大事だと思うので、今後の世田谷246ハーフマラソンや上尾シティハーフマラソンで、ある程度の緊張感の中でそういった経験をしてほしいと思っています。また来年度に向けては集団走をもう一回考えないといけないのか、ということもありますが、箱根を考えると個人でしっかり走れる体力をつけることで強さが出てくると思います。それが強かった頃の、本当の明治の強さだったと思うので、そういった選手に育ってもらいたいです」

――レース全体の振り返りをお願いします。
 「序盤は5キロ、10キロ、15キロと通過して、そこはあまり問題ではなかったと思います。後半の10キロ以降の公園に入ってからどれだけレースが進められるか、 また維持できるかというところを今回のレースの課題にしていました。レースの結果をもう一回詳細に振り返ってみないとなんとも言えませんが、選手が『15キロから足が動かなかった』という話を口々にしているので、 結局15キロ以降のスタミナが足りなかった、 暑さなどもあって、走り全体の中で体力を使ったのかなと思っています」

――12位という結果はどのように捉えていますか。
 「全体の流れ的に『あまりいい状況ではないな』ということは感じてはいました。どうしてダメだったのかをその時に考えて、やはり15キロ地点から伸びなかった部分だと思いました。そこに対して、新しいチームを持ってからの半年間で何ができたのかと考えると『何もできていなかったな』という部分が反省です。本当にそれぞれの選手に申し訳ないと思っています」

――応援してくれた方々に一言お願いします。
 「今年度プロジェクトが立ち上がって、半年間という中で多くの方からいろいろな場面でご支援を賜りながら、その皆さんには強い明治大学の復活を期待していただいていたと思っています。その中で、結果を出せなかったことは本当に申し訳なく思っています。ですが『前へ向かって』という姿勢が、明治大学の良い文化だと思っています。下を向くのではなくて、周りをしっかり見ながら前へ突き進んでいきます。必ず、必ず来年度は絶対に、箱根にチームを連れていきたいと思っています。今日(箱根予選当日)からもうスタートを切るので、ご支援引き続きよろしくお願いします」

――ありがとうございました。

[熊谷実夏]