(86)箱根駅伝予選会事後インタビュー③/堀颯介

2025.10.26

 第102回箱根駅伝の出場権を懸けて行われた箱根駅伝予選会(箱根予選)。やや気温が高かったものの、比較的走りやすいコンディションで行われたレースで、選手は熱い走りを見せた。しかし、明大はボーダーラインの10位に1分58秒及ばず、惜しくも2大会連続で本選への出場権を逃すという悔しい結果に。今回は、悔しさを胸に秘めた指導者と出走した12 人のレース直後の声をお届けする。

 第3回は堀颯介(商4=仙台育英)のインタビューです。
 (この取材は10月21日にオンラインで行われたものです)


80 着 1時間3分31秒 PB

――ご自身の走りを振り返っていかがですか。
 「15 キロ地点までは設定ペースでいけたものの、公園に入ってからペースが落ちてしまいました。そこで他大学との差がついてしまったのが反省点です」

――公園に入ってからペースが落ちてしまった理由を教えてください。
 「中盤のところで上げなくてもいいところを上げてしまいました。そこで体力を使ってしまったのだと思います。また、公園内のアップダウンでうまくリズムに乗れなかったこともこの結果につながっていると思います」

――中盤に上げようとした意図を教えてください。
 「集団についていくのと、後半上げることが不安に感じたので、中盤で上げておきたいと思いました。それが裏目に出てしまいました」

――今回の敗因はどこにあると考えていますか。
 「一つ挙げられるのは、レースプランを守れている選手が少なかったことだと思います。特にチーム内順位が5位から10位の選手は、レースプランをしっかり守れていなくて流れに乗れていなかったので、来年度以降はそういうところを直していった方がいいと思います。やはりチームとしても、どれだけ恵まれた環境、スタッフがいたとしても、選手が変わらなければいけません。生活態度が、箱根駅伝にいくようなチームではなかったので、そういうところも直すべきだったと感じています」

――生活態度について詳しく教えてください。
 「大志田秀次駅伝監督の就任からルールの見直しがあり、生活習慣が少しずつ良くなっていきました。しかし、その中でも上級生の姿が後輩に見せられるものではなかったので、上級生が抜けて今後どう変わっていくのかが大切になってくると思います」

――レースプランについて、多くの選手が具体的にどのあたりから崩れた印象ですか。
 「最初の5キロ、10 キロのあたりからすでにレースのプランよりも遅れていました。そのまま後半に上げ、ビルドアップできればよかったですが、そのまま失速しました。明大は、5キロ地点、10キロ地点、15キロ地点で10位以内に入ることがほとんどなかったと思います。序盤は差がつきにくいのでしょうがないですが、やはり10キロ、15キロのところで10 番以内に入れるように上げてこないといけなかったと思います」

――明大での4年間を振り返っていかがでしたか。
 「辛い時間の方が楽しい時間よりも多かったですが、その中で明治を選んだことを後悔はしていません。やはり明治でしか得られなかったものであったり、負けたからこそ得られるものだったりがあると思います。まだ数カ月、明治の一員として戦えるので、その中で明治の代表として恥じない走りをしたいと思います」

――ありがとうございました。

[武田隼輔]