(67)菅平合宿インタビュー③/大湊柊翔、吉川響

2025.10.01

 今年度も長野・菅平にて長距離部門の合宿が行われた。昨年度の箱根駅伝予選会(箱根予選)の雪辱を果たすため、チーム一丸となって練習に励む選手たち。勝負のシーズンを目前に、覚悟を新たにした彼らの声をお届けする。

 第3回は大湊柊翔(情コミ3=学法石川)、吉川響(文4=世羅)のインタビューです。(この取材は9月14日に行われたものです)

大湊
——現在のコンディションはいかがですか。
 「シーズン前半の4月から7月まで、長期のケガで離脱していました。夏合宿の1週間前くらいから、全体に合流しました。ケガ明けでいきなり走る距離も増えたので、疲労は感じます。ですがその疲労感の中でも自分を追い込んで、練習の質も上げることができています。ここから調子が上がるように今は耐える時期だと考えています」

——合宿の目標を教えてください。
 「ケガで長期の離脱をしていて、他の選手と比べて走り込みができていなかったので、菅平合宿では練習の質を上げて、スピードを重視してトレーニングするのを目標にしています」

——シーズン後半に向けて、現在の練習で意識していることはありますか。
 「シーズン後半で狙うはもちろん箱根予選になるので、暑さやラストの競り合いを意識して練習しています。特に合宿2日目には、本番のレースに近いシチュエーションの練習を通して、前の選手に食らいついていくことを意識しながら取り組みました」

——全日本大学駅伝予選会(全日本予選)はどのような心境でご覧になっていましたか。
 「悔しい思いで見ていました。しかしチームの選手たちはよくやってくれたと思っています。上級生の自分が走るべきだったと思うので、チームに影響を与えてしまったと思います」

——昨年度の箱根予選を踏まえて、今年度のレースプランは考えていますか。
 「自分の調子がまだ完全に上がり切っているわけではありませんが、そこを踏まえて考えると、今までの2年間出走した経験を生かして、チームを後ろから盛り上げようとイメージしています。走り以外にも、暑さ対策なども含めて意識して練習しています」

——上級生として、後輩たちへどのような思いを抱いていますか。
 「自分たちからしても、下の学年からの突き上げが刺激になるので、今はいろいろなことにチャレンジしながら、積極的に走ってほしいと思います」

——シーズン後半と箱根予選に向けての抱負をお願いします。
 「今年度は勝負の年だと思っています。まずは箱根予選突破をチームの絶対条件として、みんなでつかみ取りたいと思います」

——ありがとうございました

吉川
――箱根5区へのこだわりを教えてください。
 「1、2年時に5区を走りましたが、どちらも納得のいく結果を残せませんでした。このまま終わりたくないという気持ちはあります。ただ、最終学年になったので、最終的に区間を決めるのは大志田監督です。どの区間を任されても結果を残すことが、4年生としての責任だと思っています。そのために、どこでも走れる準備をしていきたいです」

――上半期を振り返っていかがですか。
 「体調や調子がなかなか上がらず、苦しい前半シーズンでした。全日本予選も2組目を走りましたが、思うような結果が出せませんでしたし、記録会でも振るわないことが続きました。これまでの大学生活の中でも、不甲斐なく苦しいシーズンだったと思います」

――10キロやハーフマラソンへの対応についてはいかがですか。
 「ハーフを意識した練習として、距離を踏むことが増えています。週に1、2回は普段のジョグより長めに走るなどの取り組みもしています。ただ、最近のハーフは高速化してきているので、スピード練習も間に取り入れながら対応できるようにしています」

――現在のコンディションについてはいかがですか。
 「まだ調子は上がりきっていませんが、最終学年としてチームに貢献したいという思いは強いです。これまでもチームの中心として走らせてもらってきましたし、最後もメンバーに入って走りたい。その気持ちを忘れずに練習しています」

――合宿の練習の消化率はいかがですか。
 「例年に比べると自分自身も十分にこなせていませんし、チーム全体としても消化率はやや低いと思います。ただ、残り1カ月で上げていくしかありません。ここからチーム全員で意識を高めていきたいです」

――今年度から取り組んでいることはありますか。
 「監督が大志田監督に代わってから、朝練の前に全員で動きづくりやストレッチを行ってから走り出すようになりました。以前は個人ごとに準備をしていましたが、今はチームでまとまって行動する機会が増え、団結力も高まってきていると思います」

――合宿で強化している点を教えてください
 「これまで速いペースのインターバルなどでは粘りが弱くなることが多かったので、きつい場面でも集団から離れないことを意識しています。前の選手との間を空けないようにしながら粘ることを心がけています」

――最後に今後の意気込みをお願いします。
 「まずは予選を突破することが絶対条件です。突破しなければ本戦に出場することもできません。個人ではなくチーム全員で戦い、予選を突破して本戦出場を勝ち取りたいと思います」

――ありがとうございました。

[中村慈詠、下田裕也]