柴田翔太郎 培った経験でさらなる高みへ

2025.09.30

 3度の世代別日本代表を経験し、世界と戦ってきた柴田翔太郎(政経1=川崎フロンターレU-18)。持ち前のキック力でチームを勝利へと導くキープレーヤーだ。トップチーム昇格の夢がかなわず、彼が選択したのは明大への進学だった。

タフでいること
  U-16、17、18W杯やU-17アジアカップに日本代表として出場するなど、色とりどりに飾られる彼のキャリアだが、様々な経験の中で得たのは〝タフさ〟だ。「メンタルに波があり、一つのミスに左右されていた」が、質重視の練習から量重視にシフトチェンジしたことで、実力に伴った自信を手に入れた。メンタル面での成長を遂げ、その成果は海外遠征時にも役立っている。時差や気温、国によって異なる生活習慣などに左右されず、自分のパフォーマンスを最大限に出すためのタフさが彼の強みになった。

大好きなクラブ
 川崎フロンターレに入ったきっかけは、小学校の卒業記念にJリーグのクラブを受けたことだった。フロンターレから合格の連絡をもらったときは「すごく驚いた」。当初は思い入れなど全くなかったが、所属してから気がついたのは、数千人規模のサポーターからの熱烈な声援、切磋琢磨(せっさたくま)し合える仲間たちの存在だった。そのような環境でプレーするうちに大好きなクラブに変わっていった。トップチームへの昇格はかなわなかったが「仲間と純粋にサッカーを楽しむうちに、やっぱり自分はフロンターレが好きだと気づかされました。あのエンブレムを背負って、あの等々力のピッチでプレーしたいという思いが今でも強くあります」。大好きなクラブでの思い出が今でも彼の大きな原動力になっている。

目指すはトップ
 自身の中にあった「明大=サイドバック」というイメージや、Jリーグで活躍を遂げている数々のOB選手たちが明大進学へのきっかけとなった。大学進学後は、寮生活など環境の変化に対応しながら、厳しい練習に打ち込んでいる。彼の明るさや親しみやすさ、そしてサッカーに対する情熱やストイックさはチーム全体をけん引していく力となるだろう。彼の目標は「サイドバックとして日本を背負っていく選手になる」こと。未来を見据える彼の眼は真っ直ぐに前を向いている。今日も柴田は、ゴール目掛けて力強くボールを蹴る。

[小松蕗由]

◆柴田 翔太郎(しばた・しょうたろう)、政経1、川崎フロンターレU-18。趣味はサウナに行くこと。167センチ・65キロ

(※写真は本人提供)