高田隆誠 バドミントンとともに人としても強くなる

2025.09.28

 高校からダブルスを本格的に始め、3年時のインターハイでは3位という輝かしい成績を残した高田隆誠(商1=瓊浦)。持ち味のスマッシュとともに明大でさらなる高みを目指す。

小柄でも大きく羽ばたく
 7歳の頃にラケットを手にした高田。元々バスケットボールをしていたが身長で有利不利が決まってしまうと思い、小柄な自分でも勝負できるバドミントンに魅力を感じたという。小学生の頃から毎日夜遅くまで練習に励み、当時から九州大会で名を残すなど早くから頭角を現していた。中学時代には恩師にバドミントンだけでなく礼儀も教わり、人としての土台を築いた。

挑戦が導いた舞台と成長
 高校入学と同時に家を離れ、寮生活が始まった。「慣れないことが続き苦労する毎日だった。親の支えがあったから乗り越えられた」と語る。入学後、ダブルスをメインに取り組むようになったことが高田にとって大きな転機となった。1年時には持ち前の機動力を生かしてジュニア日本代表に選出される。「中学生の頃も全国大会には出ていたが、2回戦で敗退し日本代表は程遠い存在だと思っていた。驚きとともに昔の自分からの成長をかなり感じた」。代表チームでは全国の精鋭たちに囲まれて練習を行うことで自分の未熟さを痛感。同級生相手に苦戦したり、年下のレベルの高さに圧倒されたりした。それでもめげずに課題を高校に持ち帰って克服に励めたことが、他の人にはない強みになったと振り返る。そのような地道な努力の積み重ねが、2年後の高田をインターハイ3位という結果に導いた。

憧れを胸に新たな幕開け
 進学を決めた理由を尋ねると、高校に練習に来た明大の先輩たちの姿を挙げた。礼儀正しく勇ましい印象的な姿を見て「こういう先輩になりたいと真っ先に思った」と明かす。憧れの大学での生活については「先輩後輩関係なく仲良く、きつい練習もみんなで声を掛け合って頑張っている」と語る。明大にはFISUワールドユニバーシティゲームズ2025で3位の宮下怜(政経4=埼玉栄)がいる。ただ先輩の動きを見ているだけではなく、たくさん学び取って少しでも追いつけるようになりたいと1年生らしい目標を掲げた。目指すのはバドミントンでの飛躍だけではない。「人としても成長し、社会で活躍できるような人材になりたい」。スタートラインを越えたばかりの挑戦者は、4年間で多くの喜びや挫折を経験することだろう。さらなる成長とともに、明大を引っ張っていく姿に期待がかかる。

[和田唯花]

◆高田 隆誠(たかた・りゅうせい)商1、瓊浦高。外でぼーっとするのが好き。167センチ・58キロ