
(61)慶大戦事前インタビュー 外丸東眞主将、広池浩成投手、林純司内野手
(この取材は8月27日に行われました)
外丸東眞主将
――昨季はどんなシーズンでしたか。
「チームとしても5位、個人としてもあまりいい成績を残すことができず、本当に悔しいシーズンでした。大事なところでの試合を落としてしまったことが結果に響いたのかなと。勝ち切ることの難しさを感じました」
――主将として学んだことはございますか。
「チームが負けた時、勝ち点を落とした時、自分の成績が良くなかった時、自分が下を向いていたらチームの士気が高まらないなと感じました」
――夏に取り組んだことを教えてください。
「フォームの改善です。春はフォームを崩してしまったことから調子が崩れた部分が大きいので、改善し安定させるよう取り組みました。(どのように変更しましたか)横にブレることが多かったので、体を縦に使うイメージです」
――ついにラストシーズンですが、感じるものはありますか。
「そうですね、やはりあっという間でした。ここ1年、2年くらいは良い成績を残せていないので、最後は優勝して終わりたいなと感じています」
――名前の由来を教えてください。
「東から真っすぐに登る。太陽のことです」
――意気込みをお願いいたします。
「最後なので優勝できるように。あと、来年からDHなので最後にホームランを目指します(笑)」
広池浩成投手

――昨季を振り返っていかがですか。
「明大相手にも投げさせていただいたのですが、すごい良いバッターが多かったなという印象です。全体としては自分は結構成長できたシーズンでした。明治打線というのは自分の中で脅威になりましたし、自分の目標を上げるような良いバッターとたくさん戦えました。明大のピッチャーからもかなり強い刺激を受けました」
――成長した点とはどのようなところですか。
「田上くん(夏衣外野手・商2=広陵)、榊原くん(七斗外野手・情コミ3=報徳学園)、内海くん(優太外野手・商3=広陵)、小島さん(大河捕手・政経4=東海大相模)の4人がかなり自分としては良いアプローチをされて、簡単には三振しないし、その4人と対戦することによって自分にはもっとこういうボールが必要なんだななどがわかりました。また、大川さん(慈英投手・国際4=常総学院)と対戦させていただいて、球がすごくて、憧れというかこうなりたいという気持ちにさせてもらいました」
――良い数字を残した理由はどう分析していますか。
「球速が上がったのがまず1番大きいです。冬に自分の足りないところについて考えながら過ごしてきて、間違いなく球速が足りないこと、スライダーがあまり良くないこと、フォークの投球割合が少ないことが全体的に課題だったので改善して投げた感じではあります。それがハマってくれた感じでした(変化球2種の課題は具体的には)スライダーはちょっと遅かったです。スライダーは結構速さが重要な球種であって、だいたい126〜7キロのスライダーを2年生の頃は投げていたのですが、空振りが取れないし長打率は高い。その辺りをアナリストと色々分析して、球速で言うと140キロ台のスライダーを目標にしていました。フォークだと、速さも大事なのですが、少しシュートしながら落ちるボールが必要だと。握り方や投げ方だったり試行錯誤して、リーグ戦直前に『これはいけるんじゃないか』という手応えがあってそれを出せました」
――改めて春に感じた課題と、この夏に取り組んだことを教えてください。
「球速の面では上がりはしましたがまだまだ足りない。それにフォークも改善はしましたが、もっと絶対的なボールにして投球割合を増やしたいです。また、最後ケガをして離脱してしまったので、健康に多いイニングを投げることを重視してやっています」
――ストレートに関して目標とする球速などございますか。
「速ければ速いほどいいので。際限なくどこまでも行きたいです(いわゆる球質についてはどう考えていますか)色々やりましたけど、ストレートはやはり縦成分、伸びっていうところがすごく大事で、それと球速を両立することに苦戦しています。(先ほど出た大川投手の球は、広池投手から見てどのようにすごいのでしょうか)ストレートが強いんです。まずある程度ゾーンに投げればファールか空振りになるようなストレートをずっと投げていて、球速はもちろんなんですけど、なんて言うのかな(笑)いや、びっくりしましたね。あんな球打席で見たことがなくて、衝撃を受けました。この夏はスクワットとかするたびに大川さんの顔が浮かびました」
――SNSで積極的に発信していらっしゃいますが、始めたきっかけなどどんな思いがありますか。
「目的としては、大学野球の魅力をもっと分かって欲しいなという思いです。大学野球ってレベルとしては高校野球よりも高くて、ポテンシャルのあるカテゴリーだと思うんですよ。大学野球の人気は元々ものすごいものがあって、損している部分は結構あるのではないかなと。時代に合わせた発信の仕方があるのではないかなと感じて、自分ができることからやってみようと思い始めました。(立場や制約など)難しい面もあり、難しい発信ではありますが、大学野球の魅力を伝えたいという思いでやっています。周りの人からは『インスタの広池だ』って言われることもありますが(笑)、SNSは自分の中で大きい位置付けではないんですよ」
――六大学野球はどのような存在だと思いますか。
「東京六大学野球は伝統があるので、間違いなく影響力を持てる立場ではあると思うんです。東京六大学が何かアクションを起こしたら他も動くじゃないですか。伝統があるからこそ動きにくいという面はあると思いますが、新しい取り組みはどんどんやっていくのが良いんじゃないかと思っています。少しずつ野球っていうものの形は変わっていくと思うので、魅力の伝え方など、伝統があるからこそゆっくりにはなってしまうかもしれませんが、歩むことができたら野球界に影響を与えられるのではないかと思います」
林純司内野手

――昨季を振り返っていかがですか。
「チームとして5位という結果で、勝利にあまり関われなかったことが反省点です(打率は良い数字を残していますが)ランナーがいる場面で三振したり凡退したりが多くて、良い場面でつないでいくことがあまりできなかったです」
――昨季の対戦で印象に残っている選手はいらっしゃいますか。
「やはり大川投手です。あの球は今季リベンジしたいと思います。とにかくまっすぐが他の人とは違うレベルです」
――オールスターでの思い出を教えてください。
「法政の松下歩叶選手のホームランを味方側から見たことです。打席での待ち方などもおしえていただきました」
――今季の慶大はどんなチームカラーだと思いますか。
「多分周りから見たら明るい感じだと思うんですけど、裏では徹底力のあるチームだなと思っていて、春終わってからチームとして三振が多かったのでチーム全体で失くしていこうと決めていて、そういった点での徹底力もあるなと感じています」
――最後に意気込みをお願いいたします。
「僕は入学してから明治から勝ち点を奪ったことがないので、勝てるよう頑張ります」
――ありがとうございました。
[橘里多]
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