
南泰成 導かれた明治で躍進を
小学3年生から水球一筋の南泰成(法1=明大中野)。彼が水球を続ける理由は「楽しくて、1位を目指せるから」。厳しい練習を乗り越え高校時代に数々の輝かしい結果を残してきた彼は、大学でも紫紺の仲間とともに勇往邁進し続ける。
水泳から水球へ
元々はベビースイミングをきっかけに水泳を始めた南。だが小学3年生の頃、ただ泳いでいることがつまらなくなり水泳をやめたいと思った。そんな時、友達から「新しく水球クラブができるから一緒に入らないか」と誘われたことで彼の水球人生は幕を開ける。
中学では腰椎分離を負い、高校は一般受験を視野に入れるほど競技から距離を置くこともあった。しかし、明大中野高の先生が大会で南のプレーを見てくれたことで一転。強豪・明大中野高での3年間が始まることとなる。
明中での3年間
明大中野高は「泳ぐ戦術」を徹底するチーム。週6日の練習の中で辛かったのはスイム練習だった。「400メートルを10本泳ぐなど、高校の中では一番厳しい練習をしていると思う」。それでも過酷な練習を乗り越え、インターハイや国民体育大会(国体)で常に上位を取ってきた。中でも思い出に残っている試合は高校3年時の佐賀国体決勝。16―18で惜敗したものの京都の強豪・鳥羽高の選手を多く擁する京都府代表に最後までシーソーゲームを展開した一戦だった。
しかしそんな南の3年間は順風満帆ではない。腰のケガが完治していなかったことに加え、肩関節唇損傷という新たなケガで一年半ほど水球ができなかった。高校1年時の栃木国体では、予選に出場するも本選で肩を痛めて途中交代。優勝の瞬間はベンチから見届けることとなり、金メダルを受け取ることはかなわなかった。それでも彼は「とにかく厳しい練習を頑張ったからこそ最後まで接戦で戦えて、いい結果も残すことができた。充実した3年間だった」と振り返った。
強みを生かして目指す場所
一対一のディフェンス、スピードを生かしたカウンター攻撃で魅せるプレーとは裏腹に、温厚な性格とニコニコ笑顔が印象的な南。大学での目標は、水球に不可欠なフィジカルや手首のスナップといった技術を高めていくことだ。度重なるケガを乗り越え明治に導かれた彼は、これからも1位を目指し続ける。
[川村暖]
◆南 泰成(みなみ・たいせい)法1、明大中野高。愛犬家である。170センチ・74キロ
(※写真は本人提供)
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