(51)秋季リーグ戦開幕前インタビュー 久野悠斗投手

2025.09.17

(この取材は9月15日、電話にて行われました)

 久野悠斗投手(商4=報徳学園)
――夏を振り返っていかがでしたか。
 「リハビリがずっと続いていて、うまくいかないところの方が多いというか、壁に何度も当たりました。フォームを見失ったり、もうだめだな、肘痛いな、肩痛いなとか、色々あったんですけど、それでもなんとか投げられるようにと思って、キャンプとオープン戦期間中に色々とやってきて、最低限の形にはなってきたかなと思います」

――球速については元の状態に戻りましたか。
 「あまりスピードは出ていないのですが、ケガ前の時も、オープン戦の期間ではそんなに球速は出ていなかったし、スピード以外にも大事なところがあると思うので、これから出るようになればいいなという感じですね」

――2年ぶりのメンバー入りです。心境はいかがでしたか。
 「開幕にならないとまだ投げられるかわからないですけど、メンバー表が更新されて、それを見た時は『ああ、懐かしいな』と思いましたね(笑)。いつもスタンドから見ていた景色とは違いますし、周りとはちょっと温度差があったと思うのですが、感慨深いところも多少はありましたね」

―― 夏にはどういう取り組みをされましたか。
 「リハビリメニューをやってきたのと、あとはケガ予防というか、治すだけじゃなくて、この先のケガを予防するための細かいトレーニングとか、そういうところをやってきました。あとはフォームで悩むところもあったので、それを直すというか、自分で見つけるためのトレーニングはしました。充実していたなと思っています」

――オープン戦での手応えはいかがでしたか。
 「手応えは全くなかったです(笑)。制球が定まらなかったり、情けないところもあったのですが、ここ2戦でうまくいったというか、やりたいことが少しずつできるようになったと思うので、スピードが戻ってこないと不安のところはあるのですが、さっきも言ったようにスピードが全てじゃないし、それを意識しすぎてしまっても仕方ないと思うので(まずは制球?)はい、それとフォーム全体のバランスとか、試合感覚は少しずつ戻ってきているので、手応えと言ったら終盤で少し掴めるようになったのかなとは思っています」

――開幕に向けては万全の状態でしょうか。
 「順調に調整できているとは思うのですが、まだ100パーセントではないというか、まあ神宮で投げてみないとわからないというところはありますね」

――今季の投手陣ではどういう序列になりますか。序列を上げるためにはどういったところをアピールしたいですか。
 「やることやるだけかな(笑)。やっぱり左ピッチャーとして、毛利(海大投手・情コミ4=福岡大大濠)がいて、あともう1人大室(亮満投手・文2=高松商)なんですけど、大室が先発するとなったら、やっぱり自分が左のリリーフとしてやっていくという状況になるかなとは思います。まあ、やることやるだけですね(笑)」

――下級生の頃から先発とリリーフを両方経験されたと思いますが、それがご自身の強みになりますか。
 「ピッチャーをやっている以上みんな先発したいと思うし、先発はもちろんしたいですけど、中継ぎでも色々やりやすいところはありますし、何かができなくなるというわけでもないので。リリーフと先発は自分の中では別のポジションという感覚になっているので、それを両方経験して、2年前にはなるのですが、そういった経験が強みになるというのはありますね」

――秋の具体的な目標はありますか。
 「1シーズン投げ切ること。それが一番ですね。まともに1シーズンを投げ切った年ってあったっけ(笑)という感じなので。ちゃんと戦力として活躍できるように頑張りたいです」

――2年間のリハビリ生活がついに終わります。改めて振り返っていかがでしたか。
 「一番申し訳ないなと思ったのはやっぱり両親ですね。本当にさまざまなところで心配をかけてしまったなというのはあるし、申し訳ないなと思いました。ケガをしてリハビリをする時はまだ良かったのですが、手術をするってなった時は、産んでくれた体に傷をつけてしまったという申し訳ない気持ちが自分の中ですごく強かったです。ただそれでもやるしかないというところはあったので。最後はこの2年間を無駄にしないように、元気な姿両親に見せられるように、恩返しができればなと思います」

――ありがとうございました。

[李翔恩]